「ホットドッグをやめたら8週間でお腹−13%?」“超加工食品”を減らすだけダイエットの真相

「ホットドッグをやめたら8週間でお腹−13%?」“超加工食品”を減らすだけダイエットの真相

「カロリーは同じなのに、お腹だけスルッと」──そんな都合のいい話が現実に?

「ウォーキングもしてるし、野菜も増やしたのに、体重が全然減らない…」
ダイエットの定番フラストレーションを抱えている人は多いはずです。


ドイツのニュースサイト op-online が紹介した米サウスダコタ州立大学の研究は、そんな悩みに対して「見るべきポイントはカロリーより“加工度”かもしれない」という挑戦的なメッセージを投げかけました。op-online


研究のざっくり全体像

・対象:平均72歳、軽度の肥満傾向がある高齢者36人
・期間:合計18週間(8週間+休憩+8週間)
・食事:
 - 肉メイン(脂身を抑えた豚肉中心)のグループ
 - 植物性メイン(レンズ豆・豆・エンドウ豆中心)のグループ
・どちらも「アメリカの食事ガイドライン(DGA)」に沿った“栄養的には優等生”メニュー
・共通ルール:超加工食品(UPF)を大幅カット


研究チームは、もともと参加者の食事の約半分を占めていた超加工食品を、1日の摂取エネルギーの15%前後まで減らしたメニューを、なんと1.2万食以上用意し、自宅で食べてもらう形で徹底管理しました。South Dakota State University


ここでポイントなのは、「栄養バランスはどちらのグループも同じ」だったこと。タンパク質、脂質、炭水化物、食物繊維などの量は調整されており、違ったのは**“どれだけ工業的に加工された食品か”**という点だけです。News-Medical


結果:カロリーを「減らした」のではなく「勝手に減った」

8週間後、参加者にはこんな変化が現れました。op-online

  • 1日の摂取カロリー:平均約 −400kcal

  • 体重:平均 約4kg減

  • 腹部脂肪:約13%減少

  • インスリン:およそ20%低下

  • インスリン感受性:約25%改善

  • LDLコレステロール:10〜12mg/dL低下

  • 炎症マーカー(CRPなど):有意に減少

カロリー制限を指示されたわけでも、「これを食べてはいけない」と強制されたわけでもありません。
それでも、超加工食品の比率を下げただけで、みんな自然と食べる量が減ったのです。


しかも、肉メインの人たちも、植物性メインの人たちも、効果はほとんど同じ。
「ベジタリアンだから痩せる」「肉食だから太る」という単純な話ではなく、**“どれだけ元の形をとどめている食材か”**がポイントだと示されたわけです。op-online


ホルモンも変わる:「満腹感」と「エネルギーの使い方」が書き換わる?

興味深いのは、体重だけでなくホルモンにも変化が起きていたこと。op-online


  • エネルギー代謝をつかさどるホルモン FGF21 が最大50%増加

  • 食欲に関わるホルモン レプチン が低下

これらは「体がエネルギーを効率よく使い、必要以上に食べなくて済むモード」に切り替わったことを示唆しています。
研究者は「栄養バランスだけを見ていては不十分で、食品の加工度を一緒に考える必要がある」と指摘しています。South Dakota State University


そもそも“超加工食品”って何?

研究でターゲットにされた「超加工食品(Ultra-Processed Foods, UPF)」は、ざっくり言うとこんなものです。News-Medical


  • 原材料の姿がほとんど残っていない

  • 香料・着色料・乳化剤・保存料などの添加物が多数

  • すぐ食べられる or お湯を注ぐだけ・チンするだけ

  • 家のキッチンにはまず置かないような原料名が並ぶ


ソーセージ、ホットドッグ、インスタントラーメン、スナック菓子、菓子パン、甘いシリアル、砂糖たっぷりの清涼飲料…
米国では、こうしたUPFが成人の1日のカロリーの約半分、食料供給全体の約7割を占めていると言われています。South Dakota State University


SNSはさっそく炎上&盛り上がりモード

この研究や、それを紹介した記事が拡散されると、SNSでもさまざまな反応が飛び交いました(以下は典型的な声を要約したイメージです)。


ポジティブ派:希望を見出した人たち

  • 「カロリー計算も糖質オフも挫折したけど、“袋菓子を減らす”だけならできそう」

  • 「8週間で-4kgはエグい。まずは菓子パンとジュースをやめるとこからやってみる」

  • 「ベジでも肉でも変わらないってのが現実的。家族全員で“UPF断ちチャレンジ”したい」


懐疑派:冷静に見ている人たち

  • 「被験者36人って少なくない? しかも高齢者だけでしょ」

  • 「資金の一部は豚肉業界(National Pork Board)も出してるらしいし、ポーク寄りに見えないように気をつけたい」South Dakota State University

  • 「UPF=悪、みたいな単純な二元論は危険。食の選択には価格や時間、文化も絡む」


現実派:生活コストを気にする声

  • 「分かるけど、未加工の食品って高いし、時間もかかるんだよね…」

  • 「共働き&子育て家庭で、完全UPFゼロは無理ゲー。せめて“減らす”だけで効果あるなら救い」

こうした反応は、日本でも「値段と手間」と「健康リスク」の間で揺れる現実をよく表しているように感じます。

「8週間の成功」と「1年後の現実」

op-onlineの記事が指摘していた重要なポイントがもう一つあります。op-online


研究終了から約1年後、参加者の食生活を追跡したところ、多くの人がまた超加工食品に戻ってしまっていたのです。

  • 研究中:UPF比率 約13〜15%

  • 1年後:UPF比率 約44%(もともとの約50%に再接近)

それにともない、体重や代謝指標の一部の改善効果も薄れてしまったと報告されています。
「やっぱり一生続けられないと意味がない」という、ダイエットあるあるがここでも顔を出しました。


それでも、この研究がくれた3つのヒント

  1. “何をどれだけ”より、“食べものの作られ方”を見る
    カロリーや糖質量だけでなく、「この食べ物って、元の姿が想像できる?」と自分に問いかける習慣が、大きなヒントになりそうです。

  2. ゼロか100かを目指さない
    この研究でも、UPFは完全排除ではなく約15%程度までは残っていました。
    「週5日コンビニ弁当のうち2日だけ自炊に変える」
    「毎日飲んでいた甘いカフェラテを、3日に1回だけにする」
    そんな“ゆるいシフト”でも意味があるかもしれません。

  3. ホルモンレベルで“食べすぎスイッチ”をオフにできる可能性
    食欲や代謝に関わるホルモンが変わるということは、「根性ではなく仕組みで痩せやすい状態にもっていく」戦略が取れるかもしれない、という希望でもあります。op-online

今日からできる“超加工食品を減らす”5つのステップ

  1. 原材料表示を3秒チェック
    ・読めないカタカナやアルファベットがズラッと並ぶ
    ・砂糖・異性化糖・甘味料のオンパレード
    こんな食品は「毎日」ではなく「たまに」に格下げ。

  2. 1日1食だけ“袋に入っていない主食”にする
    たとえば、

    • 冷凍ピザ → ご飯+納豆+卵

    • カップ麺 → うどんと野菜を鍋でグツグツ
      「理想の健康メニュー」じゃなくてOK。袋から鍋やまな板に主役を移すだけで十分です。

  3. おやつを“袋菓子からフルーツ+ナッツ”に交代してみる
    完全にやめなくても、「1日1回だけ置き換え」から始めると現実的。

  4. “完全手作り”ではなく“半分だけ手作り”を許可する
    市販のソース+自分で切った野菜、レトルトカレー+自分で炊いたご飯…
    すべてをゼロから作ろうとせず、「UPF100%→50%ミックス」を目標に。

  5. “便利さ”を責めない
    UPFは忙しい現代生活のなかで生まれたインフラでもあります。
    だからこそ、「全部悪」と切り捨てるのではなく、自分の許容ラインを決めるスタンスが大事です。

研究の限界と、わたしたちへの宿題

もちろん、この結果だけで「UPFを減らせば誰でも痩せる」と断定するのは危険です。

  • 対象は高齢者のみで、若年層や中年でも同じ効果になるとは限らない

  • 参加者はすべての食事を提供されており、現実の生活とは条件が違う

  • 観察人数は36人と多くはなく、長期追跡データもまだ限定的

さらに、この研究は豚肉関連団体などからも資金提供を受けており、解釈には慎重さが求められます。South Dakota State University


それでも、
「カロリー計算よりも、まず“どれだけ加工されているか”を減らしてみる」
というアプローチは、多くの人にとって取り組みやすい第一歩になりそうです。


結局のところ、「ちょっとマシ」を積み重ねられるかどうか

・ホットドッグを週3本食べていたなら、まずは週1本にする
・毎日コンビニスイーツなら、週末だけの楽しみにする
・甘いペットボトル飲料を、炭酸水+レモンに置き換えてみる


そんな“小さなシフト”の積み重ねが、8週間後、そして1年後の自分の体と心を変えていくのかもしれません。


大事なのは、完璧な「クリーンイーティング」ではなく、
「今よりちょっとだけ超加工食品を減らす」ことを、現実的な範囲で続けられるかどうか。


今回の研究は、その一歩が意外と大きな意味を持つかもしれない──そんな希望と宿題を、私たちに投げかけています。News-Medical


参考記事

「加工食品を減らすと、わずか8週間で腹部の脂肪が減少します」
出典: https://www.op-online.de/welt/hochverarbeitete-lebensmittel-runter-schon-nach-wochen-schmilzt-das-bauchfett-zr-94059732.html