メインコンテンツにスキップ
ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア ロゴ
  • 記事一覧
  • 🗒️ 新規登録
  • 🔑 ログイン
    • English
    • 中文
    • Español
    • Français
    • 한국어
    • Deutsch
    • ภาษาไทย
    • हिंदी
クッキーの使用について

当サイトでは、サービスの向上とユーザー体験の最適化のためにクッキーを使用しています。 プライバシーポリシー および クッキーポリシー をご確認ください。

クッキー設定

クッキーの使用について詳細な設定を行うことができます。

必須クッキー

サイトの基本機能に必要なクッキーです。これらは無効にできません。

分析クッキー

サイトの使用状況を分析し、サービス向上に役立てるためのクッキーです。

マーケティングクッキー

パーソナライズされた広告を表示するためのクッキーです。

機能クッキー

ユーザー設定や言語選択などの機能を提供するクッキーです。

「世界最大の借金国」日本は本当に危ないのか — バブル崩壊から円キャリーの終わりまで

「世界最大の借金国」日本は本当に危ないのか — バブル崩壊から円キャリーの終わりまで

2025年11月30日 09:48

1. 「世界最大の借金国」という強烈なラベル

日本の政府債務は、名目GDPの約2.4〜2.5倍という、先進国の中でも突出した水準にあります。トレーディングエコノミクス


「1,000兆円を超える借金」「一人あたり○○万円のツケ」というフレーズは、ニュースやSNSで何度も繰り返されてきました。


しかし、インドの経済メディアが最近まとめた解説記事は、単に数字の大きさを煽るのではなく、

  • なぜここまで債務が膨らんだのか

  • その結果、世界の金融市場にどんな影響を与えてきたのか

  • そして本当に「危機」なのか

という3つの問いを、1990年代から現在までの流れの中で説明しています。NDTV Profit


ここではその視点も参考にしつつ、日本と世界の「借金」をできるだけフラットに見ていきます。



2. すべてはバブル崩壊から始まった

1980年代後半、日本は株価も地価も「上がり続ける」と信じられていた時代でした。
低金利と過剰な融資、楽観的な期待が重なり、日経平均も不動産価格も1985〜89年にかけて実質ベースで3倍近くまで膨らんだとされます。NDTV Profit


しかし1990年代初頭にバブルが崩壊すると、企業も金融機関も家計も、一斉に「借金返済モード」に入りました。
その結果:

  • 企業は投資よりもバランスシートの修復を優先

  • 家計は消費よりも貯蓄を優先

  • 金融機関は不良債権処理に追われ、リスクを取りにくくなる

経済全体が「守り」に入ったことで、成長率は低迷し、物価は下落基調へ。いわゆる「失われた30年」の入口です。



3. デフレと低成長が生んだ「借金依存体質」

物価が上がらず、賃金も伸びない——デフレは企業と家計のマインドを冷やし続けました。NDTV Profit

  • 企業:値上げがしづらいので投資に慎重

  • 労働者:将来が不安で消費を抑え、貯蓄が増える

  • 政府:景気を支えるために、公共事業や減税などの景気対策を繰り返す

ところが、成長が弱いままだと税収は伸びません。


景気対策や社会保障費を賄うため、政府は国債発行(つまり借金)に頼らざるを得なくなります。

さらに日本は世界でもっとも高齢化が進んだ国のひとつであり、年金や医療、介護にかかる支出は年々増加しています。
財政は

景気対策(支出増) → 税収不足 → 国債増発 → 金利を抑える金融緩和 → それでも成長は弱い → 再び景気対策…

というループにはまり、結果として債務残高が雪だるま式に積み上がっていきました。NDTV Profit



4. 「世界にばらまかれた」超低金利マネーと円キャリートレード

金利を超低水準に抑え込んだ副作用として、思わぬ「輸出品」も生まれました。
それが円キャリートレードです。

  • 日本でほぼゼロ金利でお金を借りる

  • そのお金を、より金利の高い海外の債券や株式に投資する

というシンプルな手法ですが、日本発のマネーが世界中の債券市場に流れ込み、各国の金利を押し下げる一因になったと指摘されています。NDTV Profit


実際、日本は長く**世界最大の対外純資産国(世界に貸しているお金が、借りているお金を上回る規模が最大級の国)**であり、日本の投資家・機関投資家は米国債をはじめ世界中の国債の「大口顧客」となってきました。ウィキペディア


つまり、

日本国内では「借金大国」
海外から見れば「世界最大級の貸し手」

という二重の顔を持っているのです。



5. いま何が変わろうとしているのか——金利上昇と円キャリーの転機

しかし2020年代に入り、状況は少しずつ変わり始めました。

  • コロナ後の物価上昇で、日本でもインフレ率が2%を超える場面が増えた

  • 日銀はマイナス金利政策を解除し、長期金利も徐々に上昇傾向に転じたウィキペディア

  • 日本の国債利回りが上がると、「わざわざ為替リスクを取ってまで海外資産に投資するうまみ」が薄れ始める

これにより、長年続いた円キャリートレードは「終わりの始まり」とも言われています。NDTV Profit


加えて、2025年には物価高や景気のもたつきに対応するため、日本政府が21兆円超の大型経済対策と、それを支える追加予算(多くは新規国債)を決定しました。AP News


「金利は上がるのに、また借金を増やすのか」という疑問が国内外で噴出するのも当然です。



6. 「世界最大の借金」はどこまで危険なのか?

ここで改めて、数字を整理してみます。

  • 一般政府のグロス(総額)債務残高は、GDPの約240〜250%前後と推計され、先進国で群を抜いた水準トレーディングエコノミクス

  • 一方で、政府や公的機関が保有する金融資産を差し引いたネット債務は、おおむねGDP比140%程度とされていますSSGA

  • 日本政府の長期債務残高は1,300兆円超に達する見込みですが、その多くは長期・固定金利で、平均残存年限は9年前後とかなり長い財務省

  • 国債の約9割前後は国内投資家が保有しており、その中でも日銀、国内銀行、保険会社の比率が大きいウィキペディア


この構造は、ギリシャなど「対外債務の急増が引き金となった危機」とは性格が異なります。
海外投資家に大量に保有されている国債の場合、信認が揺らぐと急激な資本流出が起きやすいのに対し、日本は「国民同士で貸し借りしている」色彩が強いからです。


もちろんだからといって安心しきれるわけではなく、

  • 金利上昇が続けば、将来の利払い負担は確実に重くなる

  • 高齢化がさらに進む中で、社会保障費と利払い費が予算を圧迫し、成長投資に回せるお金が減る

  • 政治が増税や歳出削減の痛みを嫌い、先送りを続ければ、いずれ信認にひびが入る可能性もある

といったリスクは残ります。


とはいえ、格付け機関は依然として日本国債に「A」前後の格付けを与え、「破綻が目前」という評価からは程遠いのも事実です。ウィキペディア



7. SNSで飛び交う三つの視点

では、こうした状況をSNSではどう受け止めているのでしょうか。
X(旧Twitter)、YouTube、TikTokなどを眺めると、大きく3つの「物語」が同時進行しているように見えます。


① 悲観派:「子ども世代にツケを回すな」

もっとも目に入りやすいのは、ショッキングな数字とともに将来不安を煽る投稿です。

  • 「一人あたり○○万円の借金、もう返せない」

  • 「増税しても焼け石に水、破綻するまで刷り続けるのか」

  • 「円安もインフレも全部、国の借金のせいだ」

といったトーンのコメントは、SNSのアルゴリズムとも相性が良く、拡散されやすい傾向があります。
「子どもや孫の世代にツケを残したくない」という素朴な感情と結びつき、多くの共感と「いいね」を集めています。


② 現実派:「借金=悪とは限らない」

一方で、経済や財政に関心の高いユーザーからは、次のような冷静な指摘も見られます。

  • 「国の借金は誰かの資産でもある。国債を持っているのは主に日本人」

  • 「重要なのは金利と成長率、そしてネット債務。グロスだけ見ても意味がない」

  • 「むしろ将来世代のためにも、成長投資を削り過ぎないことが大事」

こうした投稿は、財務省やIMF、格付け会社のデータを引用しながら、「数字の読み方」を解説するスタイルが多いのが特徴です。財務省


③ 楽観派(あるいはMMT寄り):「日本は自国通貨建てだから大丈夫」

さらに少数派ながら、

  • 「自国通貨建ての国債なら、理論上いくらでも発行できる」

  • 「インフレ率さえ制御できれば、財政赤字は問題ではない」

と主張する、いわゆるMMT(現代貨幣理論)寄りの立場も存在します。
これらの議論は、海外の経済論争の輸入版のような形で日本語圏に広がっており、支持者と批判者の間で激しい論争になることもしばしばです。



8. 世界全体も「借金漬け」になりつつある

日本だけが特別に「だらしない」のかと言えば、必ずしもそうではありません。
コロナ禍以降、世界中の政府が景気対策や社会保障、軍事費、気候変動対策などに巨額の支出を行い、IMFの試算では世界の政府債務残高は2029年までに世界GDPの100%近くに達する可能性が指摘されています。ガーディアン


先進国の多くがすでにGDP比100%前後の債務を抱えており、

  • 高齢化

  • 防衛費の増加

  • 気候変動への対応

といった構造要因が、今後も財政に重くのしかかるとされています。


日本はその中でも突出した「先頭ランナー」であり、**「超高齢社会×超高債務×長期デフレ脱却」**という難易度の高いゲームを、世界に先駆けてプレイしているとも言えます。



9. これからの日本に必要なのは「賢い借金」と透明な議論

では、これからの日本はどうすべきなのでしょうか。


① 「どこに借金を使うか」をもっと議論する

借金そのものをゼロにすることは現実的ではありません。
だからこそ重要なのは、

  • どの程度の水準までなら持続可能か

  • その借金を何に使うのか(消費か、投資か)

を社会全体で共有することです。

  • 成長率を高める教育・DX・インフラ投資

  • 少子化対策や子育て支援

  • 脱炭素への投資や防災・減災

といった「将来の負担を軽くするための支出」には、むしろ積極的な借り入れが必要だという見方もあります。


② 痛みを伴う選択から逃げない

一方で、どこかのタイミングで

  • 増税(消費税、所得税、資産課税など)の組み合わせ

  • 社会保障給付の見直し

  • 非効率な歳出削減

といった、政治的に難しい決断が避けられないのも事実です。
それを先送りすると、将来、より急激で苦しい調整を強いられる可能性が高まります。


③ SNSの「炎上」ではなく、データにもとづく対話を

数字が大きく、しかも「将来不安」と結びつきやすいテーマだからこそ、SNSではどうしてもセンセーショナルな言説が目立ちます。
しかし本当に必要なのは、

  • データと歴史に基づいた冷静な説明

  • 「不安」だけでなく「選択肢」も示すこと

  • 世代間での対立ではなく、どう負担と果実を分け合うかという発想

ではないでしょうか。



10. おわりに——「世界最大の借金国」とどう付き合うか

日本の巨額な政府債務は、

  • 政策判断の積み重ね

  • 構造的な低成長とデフレ

  • 急速な高齢化

  • そして有権者の「痛みを嫌う」選好

が絡み合って生まれた結果です。NDTV Profit


同時に、その過程で生まれた円キャリートレードは、世界の金利を押し下げ、他国の借金コストを引き下げるという、あまり語られない「グローバルな副作用」ももたらしました。NDTV Profit


いま、日本は

  • デフレからインフレへ

  • ゼロ金利から金利正常化へ

  • 超債務国から、債務の質と使い道を問われる国へ

という大きな転換点に立っています。


「世界最大の借金国」というレッテルに怯えるだけでなく、
その借金をどう縮減し、どう活かし、どんな未来を選び取るのか。


私たち一人ひとりが、その議論の当事者にならざるを得ない時代に入っているのかもしれません。

※本記事は特定の投資や政策を推奨するものではありません。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。



参考記事

日本は世界最大の債務を築いている|その理由
出典: https://www.ndtvprofit.com/opinion/japan-is-building-the-worlds-largest-debt-the-reason-why

← 記事一覧に戻る

お問い合わせ |  利用規約 |  プライバシーポリシー |  クッキーポリシー |  クッキー設定

© Copyright ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア All rights reserved.