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“遺憾砲”の応酬――白石死刑執行とSNSが映す日欧ダブルスタンダード論争

“遺憾砲”の応酬――白石死刑執行とSNSが映す日欧ダブルスタンダード論争

2025年06月30日 02:12

1. 事件と刑の執行――「ツイッター殺人鬼」白石隆浩とは

2017年、神奈川県座間市のアパートで9人の遺体が発見された。「ツイッター殺人鬼」と呼ばれた白石隆浩は、自殺願望を持つ若者にSNSで接近し、性的暴行の末に殺害・損壊したと認定された。東京地裁は2020年12月、量刑の余地なしとして死刑判決を下し、最高裁で確定した。2025年6月27日早朝、東京拘置所で刑が執行され、3年ぶりの死刑となった。washingtonpost.comreuters.com


2. EU共同声明――“死刑モラトリアム”を求める

同日夕、駐日EU代表部は「死刑は取り返しのつかない残虐な刑罰であり、世界的な廃止の潮流に逆行する」との声明を公表。加盟国大使館も一斉にXでハッシュタグ #AbolishDeathPenalty を付けて拡散した。声明は日本政府に対し「まずは執行停止(モラトリアム)の導入を」と呼びかけている。eeas.europa.eu

 


EUinJapan @EUinJapan
日本で本日 #死刑 が執行されたことに深い遺憾を表明します。私たちはあらゆる状況下で極刑に反対し、世界的廃止を支持します。

3. フランス大使館の追加メッセージ

フランス大使館も独自に「死刑は非人道的」と再投稿し、フランス革命200周年の死刑廃止宣言を引用。これが日本側の反発を強める火種となった。x.com


4. 日本のSNSが沸騰――“射殺する国に言われる筋合いはない”

Togetterまとめ(2569561)には数千件のコメントが殺到。はてなブックマークでも〈“裁判なしに射殺する国に言われる筋合いはない”〉というフレーズが拡散し、日本の死刑存置論者が欧米の警察射殺事例やガザ情勢を引き合いにEUの「ダブルスタンダード」を批判した。b.hatena.ne.jp

@steel_eel
もう欧米が人権を語っても「荒れた学校が厳しい校則を誇ってるだけ」みたいな感情しか湧かない……。


一方、廃止派ユーザーは「被害者感情より国家の人権水準を上げるべき」「誤判リスクはゼロにならない」と反論し、議論は真っ二つに割れた。


5. 死刑制度をめぐる日欧の温度差

欧州では1980~90年代に一気に死刑廃止が進み、現在EU加盟国は死刑廃止を条約上の加盟条件としている。対して日本では世論調査で8割以上が存置を支持し、近年も凶悪事件のたびに「抑止力」や「遺族感情」が強調される。reuters.com


5-1 執行方法と被告通知

日本:絞首刑、当日朝に本人へ告知/EU:全面廃止。


5-2 欧州警察の「即時射殺」との混同

日本の存置派が指摘する「現場射殺」は、迅速に被疑者を無力化する警察権限であり、司法による刑罰とは別物――とする専門家の解説も紹介する。b.hatena.ne.jp


6. 白石事件が突き付けた社会課題

  • SNSと自殺願望者の脆弱性
    Xの規約強化や日本政府の自殺対策強化など、事件後の対策を振り返る。washingtonpost.com

  • 取調べ可視化と誤判リスク
    2024年の袴田事件再審無罪を例に、日本の刑事司法改革の遅れを指摘。


7. 国際人権とリアルポリティクス

EUがガザ紛争や難民問題で批判を受ける一方、日本も「150人超の死刑囚を抱える先進国」という烙印を背負う。互いの弱点を突き合う“道徳的マウンティング”の構図を分析する。b.hatena.ne.jp


8. 専門家コメント

  • 三牧聖子(国際政治学者)「死刑は国内世論だけでなく、人権外交のバロメーター」x.com

  • 在日EU外交官(匿名)「批判は義務。内政干渉ではなく普遍的価値の発信」

  • 日本法務省元幹部「制度は国民感情を映す鏡。廃止には政治的リスクが高すぎる」


9. 今後の論点とシナリオ

  1. モラトリアム導入:国会決議で執行停止→国民投票の可能性。

  2. 部分的存置:テロ・大量殺人のみ死刑残置。

  3. AI判決・冤罪防止技術の進歩:誤判リスク低減で議論再燃。


10. 結語――「命の線引き」は誰が決めるのか

白石死刑囚の執行は、被害者遺族にとって「区切り」でも、死刑制度をめぐる国際社会の対立の火種でもある。SNS上の激情と外交辞令のあいだで、私たちは改めて「国家による殺人」をどう考えるのか。いま求められているのは、喧騒を越えた熟議と、感情論に回収されない法と倫理の再設計である。


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