メインコンテンツにスキップ
ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア ロゴ
  • 記事一覧
  • 🗒️ 新規登録
  • 🔑 ログイン
    • English
    • 中文
    • Español
    • Français
    • 한국어
    • Deutsch
    • ภาษาไทย
    • हिंदी
クッキーの使用について

当サイトでは、サービスの向上とユーザー体験の最適化のためにクッキーを使用しています。 プライバシーポリシー および クッキーポリシー をご確認ください。

クッキー設定

クッキーの使用について詳細な設定を行うことができます。

必須クッキー

サイトの基本機能に必要なクッキーです。これらは無効にできません。

分析クッキー

サイトの使用状況を分析し、サービス向上に役立てるためのクッキーです。

マーケティングクッキー

パーソナライズされた広告を表示するためのクッキーです。

機能クッキー

ユーザー設定や言語選択などの機能を提供するクッキーです。

ブランドの最強ライバルは“過去の自分” — 高級ブランドと中古市場の攻防戦:新たな消費トレンドの台頭

ブランドの最強ライバルは“過去の自分” — 高級ブランドと中古市場の攻防戦:新たな消費トレンドの台頭

2025年10月21日 00:16

1. いま、何が起きているのか

「ラグジュアリーのいちばん強い競合は**“すでに売った自分のプロダクト”である」——この言葉が誇張に聞こえない局面に入った。二次流通(リセール)は一次市場より速く成長し、2030年には2,100〜2,200億ドルから最大3,600億ドルへ拡大する見通しだ。伸び率は年率約10%と、一次市場の約3倍。一次の需要が6四半期連続で鈍る中、The RealRealやFashionphileなどのプラットフォームは2025年も2桁成長を保っている。中古を選ぶ第一理由は価格と保値**、そして即時性だ。新品の値上げに疲れたミレニアル/Z世代は、「買って、使って、また売る」を前提に動く。 ボストン コンサルティング グループ


2. “保値率”がKPIになった

消費者は購入前に再販売価値(リセールバリュー)を確認するようになった。とりわけバッグは“流動性の高い資産”として扱われ、スピーディやフラップなどの定番は高い保値率を示す。2025年のリセールデータでは、

  • Louis Vuitton スピーディ:年代・仕様の多様性と流通量で安定需要

  • Chanel フラップ:世代を越えた象徴性

  • Hermès エヴリン:実用性が評価され、安定リターン
    ——といった“資産級”モデルが目立つ。中古購買の40%がバッグであることも象徴的だ。 Business Insider


3. 値上げは誰をどこへ押し出したか

パンデミック以降の継続的な値上げは、約5,000万人の顧客離脱を招いたとされる。ミドル層の“民主化”で拡張してきたラグジュアリーは、いま量ではなく単価へと舵を切り、販売点数は20〜25%減少。離脱した層は中古とチャレンジャーブランドに流れ、一次市場の入門価格帯の役割を、二次市場が肩代わりしている。 ウォール・ストリート・ジャーナル


4. プラットフォーム経済の勝ち筋

二次流通が一次を凌駕するのは、UXの圧倒的最適化にある。検索・在庫の横断、価格透明性、配送と返品、そして真贋の信頼。加えて、AIが画像判定やコンディション自動記述に入り、プラットフォームは“鑑定×在庫金融”へと進化している。調査会社の予測でも、2029年に5.5兆円規模のラグジュアリー・リセールへ伸びると見込まれ、AI活用やモバイルUX強化が成長ドライバーとされる。 リサーチ・アンド・マーケッツ


5. ブランド側の「再侵攻」戦術

ブランドは二次流通に直接フル参入するよりも、復刻(リイシュー)やリペア/ケア・プログラム、認定中古、素材更新で間接的に主導権を取り戻そうとしている。実際、往年の名作を“今の仕様”で再解釈する動きは増え、アーカイブの可視化はマーケティング資産になった。一次での価格・在庫コントロールの強化と同時に、リセール価値を前提とした商品企画が広がる。 ウォール・ストリート・ジャーナル


6. 規制のまなざし:価格維持から透明性へ

欧州では2025年10月、再販売価格の拘束を巡り大手に制裁金。価格の硬直性は一次の利益を守る一方で、消費者の選択を狭めるとして当局の監視は強まっている。二次流通は価格発見の場として機能し、一次の過度な値上げに市場のカウンターを当てる存在になった。 Reuters


7. SNSの声:消費者の“実感値”はここにある

— 「新品の値上げで、中古が“正解”に」:ハンドバッグ板では「フルプライスを正当化できない」「中古前提で選ぶ」の声が継続。ミッドティア(Coach、Polène等)への回帰も伸びている。 Reddit
— 「保値の二極化」:一部ブランドやモデルは強い一方、在庫過多のブランドの下落を指摘する投稿も。 Reddit
— 「投資か消費か」: “クローゼットの資産”観は広がるが、関税や景気見通しを織り込んで買い時を探る会話も多い。 Reddit
— 「レプリカ上等の現実」:高品質な模倣品の台頭がブランドのプライシング権を脅かすとの警鐘。ゆえに一次は認証技術と由来証明で差別化を急ぐ。 Reddit


8. 日本の文脈:なぜ“ショーケース”になり得るのか

日本は鑑定の厳格さ、状態の良さ、円安が重なり、越境需要の“見本市”になりつつある。メルカリやラクマなどのC2C、原宿や銀座の老舗ヴィンテージ店舗、百貨店の認定中古がエコシステムを構成。アジア太平洋の市場も年8%成長で拡大すると予測される。さらにメルカリの海外展開は在庫の国際流動性を押し上げ、二次流通の回転を加速させる可能性がある。 ZenMarket


9. 何が“勝ちパターン”なのか(ブランド向け提言)

  1. 保値設計をプロダクトKPIに:発売時から想定リセール価格帯を設計し、素材・色・希少性を最適化。

  2. ライフサイクル・マネジメント:購入→ケア→下取り→再販までを一気通貫。認定中古で一次の利益プールを拡張。

  3. UXはプラットフォーム水準へ:在庫横断検索・通知・価格履歴の提示を標準装備。

  4. 真贋×トレーサビリティ:AI画像判定+人手検品+ブロックチェーンやデジタルパスポートで“由来”を証明。

  5. 復刻の戦略化:アーカイブを“カタログ”ではなく市場検証ツールとして活用。小ロット検証→本格投資へ。

  6. 価格戦略の再定義:短期マージンより長期LTVを重視。行き過ぎた値上げは“中古へ顧客を送るだけ”の結果に。 ボストン コンサルティング グループ


10. ユーザー(購買者)向けの“使える”指標

  • 回転率:売却までの日数。

  • 保値率:購入価格に対する売却回収率。

  • 流通量×希少性:定番は需要安定、限定はボラ高。

  • ケアコスト:リペア網の有無で将来価値が変わる。

  • モデル別ヒートマップ:スピーディ/フラップ/エヴリンは歴史的に強いが、年次・仕様で差が出る。 Business Insider


11. 未来の地図:二次流通3.0

Bainの最新見立ては、短期の不確実性(在庫調整、マクロ逆風)を認めつつ、中長期の強気を崩していない。文化的シフト——“所有から運用へ”“モノ消費から資産消費へ”——を取り込むブランドが、次の主役になる。中古は“余剰”ではなく需要創発のフロントラインである。 d15k2d11r6t6rl.cloudfront.net


参考記事

高級ブランドは、中古品ブームからの競争の激化に直面している
出典: https://seekingalpha.com/news/4505449-luxury-brands-face-rising-competition-from-the-secondhand-boom?utm_source=feed_news_all&utm_medium=referral&feed_item_type=news

← 記事一覧に戻る

お問い合わせ |  利用規約 |  プライバシーポリシー |  クッキーポリシー |  クッキー設定

© Copyright ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア All rights reserved.