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ビットコインの価格暴落:半減期バブルは終わったのか? ビットコイン急落が突きつけた3つの現実

ビットコインの価格暴落:半減期バブルは終わったのか? ビットコイン急落が突きつけた3つの現実

2025年11月17日 01:28

 


1. 10万ドル割れで「クラッシュモード」に

2025年11月、ビットコイン市場は久々に本格的な“恐怖”に包まれた。
一時は12万ドル近辺まで上昇し、「いよいよ20万ドルも射程圏内」とさえ言われていたビットコインが、わずか数日で10万ドルの心理的節目を割り込み、現在は9万ドル台前半で推移している。X (formerly Twitter)


ドイツの経済誌・WirtschaftsWoche(WiWo)は、こうした相場を「ビットコインはクラッシュモードに入った」と表現し、「これで仮想通貨ブームは終わったのか」という問いを投げかけている。記事のティーザーでは「強気派ですら予想を下方修正している」とも紹介され、ビットコインを“デジタルゴールド”として称賛してきた論者の間にも、慎重論が広がっていることがにじむ。de.linkedin.com


一方で、価格チャートだけを見れば、今回の急落はビットコインの歴史の中では「いつものこと」とも言える。過去にもビットコインは30〜80%規模の暴落を何度も経験し、そのたびに数年かけて高値を更新してきた。
では、今回のクラッシュは何が違うのか。そして、どこまで下がり得るのか——。



2. 何が起きたのか:最大級の「ワイプアウト」

今回のクラッシュの直接のきっかけは、株式市場と連動した“リスクオフ”の連鎖だ。
一部の報道によれば、暗号資産市場全体ではわずか24時間で数十億〜数百億ドル規模のロスカットが発生し、「24時間で最大級のワイプアウト」と形容されている。1日で約12%下落したという推計もあり、アルトコインの中には20%以上沈んだ銘柄も珍しくなかった。finanzen.net


背景には、いくつかの要因が重なっている。

  • 高金利+景気減速懸念
    主要国の金利は依然として高く、中央銀行はインフレを抑え込む姿勢を崩していない。安全資産志向が強まるとき、ボラティリティの高いビットコインは真っ先に売られやすい。finanzen.net

  • トランプ政権の通商・財政不安
    関税強化や財政協議の混迷など、トランプ政権の政策をめぐる不透明感が株式市場全体を冷やし、ナスダックは10月以降で最大級の下げを演じた。これと歩調を合わせる形で、仮想通貨市場からもリスクマネーが一斉に引き上げられた。finanzen.net

  • レバレッジ過剰と連鎖的な清算
    デリバティブ市場では、史上最高値圏で大量のレバレッジロングが積み上がっていた。価格が急落すると証拠金不足から自動ロスカットが雪崩のように発生し、さらに価格を押し下げる“負のスパイラル”が起きた。今回も、短時間に100万件規模のポジションが強制決済されたとされる。finanzen.net


結果として、チャート上では10万ドルという象徴的なラインをあっさり割り込み、「クラッシュモード」「カピチュレーション(投げ売り)」といった言葉がトレーダーの間を飛び交う状況になった。X (formerly Twitter)



3. 「今回のハルビングは弱かった」という失望

WiWoや他の金融メディアが強調しているのが、「今回のハルビング後の値動きは、過去で最も弱い」という点だ。

過去3回の半減期では、イベント後1年間でビットコイン価格が数百〜数千%上昇したというデータがある。12年の初回では約7,000%、16年では約291%、20年でも500%前後の上昇を見せたとされる。finanzen.net


ところが、2024年4月の最新ハルビングから1年が経過した現在、ビットコインはおよそ40%強の上昇にとどまっており、「史上最弱のハルビング後パフォーマンス」と評されている。finanzen.net


この“物足りない”値動きの原因として、アナリストは次のような構造変化を挙げている。

  1. スポットETFの存在
    かつてはマイナーの売り圧力と供給減少のバランスが価格にダイレクトに効いていたが、いまはスポットETFを通じた機関投資家の売買が大きなウエイトを占める。ETFへの資金流出・流入によって、ハルビング由来の“供給ショック”が薄まっている可能性がある。finanzen.net

  2. 金利上昇と「デジタルゴールド」の再評価
    金利ゼロ時代には、ビットコインは“インフレヘッジ”や“ゴールドの代替”として持たれた。しかし、現在のように国債が高い利回りを提供している局面では、「価格が大きく上下するビットコインを持つより、安全な利回り資産でいいのでは」と考える投資家が増えやすい。finanzen.net

  3. 規模拡大による成長鈍化
    時価総額が1兆ドル規模に達したビットコインが、過去と同じように数十倍の上昇をするのは現実的ではない。市場参加者の期待値も、徐々に「一気に10倍」から「数年で2〜3倍」にシフトしつつある。99Bitcoins


こうした要因が重なり、「ハルビングだから今年も大相場が来る」という“神話”は、少なくとも今回のサイクルでは現実と折り合いをつけざるを得なくなっている。



4. どこまで下がり得るのか:テクニカル&シナリオ分析

では、実際にビットコインはどこまで下がり得るのか。
WiWoは、過去数回の調整局面を振り返りながら、いくつかの価格シナリオを整理しているとみられる。ここでは、公開情報から再構成した形で整理してみよう。


シナリオA:典型的な“強気トレンド中の調整”パターン

過去の強気相場では、最高値から20〜30%程度の調整が何度も発生している。直近の史上最高値をおよそ12万ドルとすると、30%下落は約8万4,000ドルあたりになる。wiwo.de

  • 現在:9万ドル台前半

  • 20%下落:9万6,000ドル

  • 30%下落:8万4,000ドル

このレンジ(9万6,000〜8万4,000ドル)で下げ止まるなら、長期トレンドはまだ「強気相場の途中での深めの押し目」と解釈し得る。


シナリオB:マクロ要因が悪化し、8万ドルを明確に割り込む場合

一部メディアやアナリストは、8万8,000ドル前後を重要なサポートと見ており、ここを下抜けると7万ドル台までの調整も視野に入ると警告する。fr.de

その場合、

  • 株式市場でさらなる調整が進む

  • ビットコインETFから大規模な資金流出が起きる

  • 規制リスクやマクロショック(地政学リスクなど)が重なる

といった“二重三重のショック”が想定される。ここまで崩れると、強気派の一部も投げさせられ、SNSには「ビットコインオワコン論」が再び溢れるだろう。


シナリオC:長期サイクルの天井であり、ここから数年の冬相場に入る

もっと悲観的な見方では、「今回の暴落はただの調整ではなく、新たな4年サイクルの“天井確認”だ」とする分析もある。
過去のサイクルでは、天井から80%前後の暴落を経て長期の底値圏を形成した例もある。仮に12万ドルをピークと見なし、80%下落すると2万4,000ドルまでの余地がある計算だ。


この極端なシナリオはあくまで“最悪ケース”としての机上計算だが、市場が完全にリスクオフに傾き、ETFやマイナー、長期保有者(HODLer)まで売りに回るような状況になれば、理論上は不可能ではない。



5. SNSが映す「恐怖」と「チャンス」の分断

今回のクラッシュは、SNS上でも大きな話題となった。
X(旧Twitter)では「#BitcoinCrash」「#BTC」がトレンド入りし、タイムラインは大きく三つのタイプの声に分かれている。


① パニック派:

  • 「ついに10万ドル割れ、これは終わりの始まりだ」

  • 「レバレッジロングが一晩で蒸発した」

といった悲鳴まじりのポストが並ぶ。速報系アカウントは「ビットコインが10万ドルを下抜け、パニック売りが加速」と連投し、一部は“仮想通貨の冬が帰ってきた”との表現まで使っている。X (formerly Twitter)


② 冷静派:

一方で、長年のホルダーやオングチェーン分析系のアカウントは

  • 「過去のクラッシュに比べれば、今回の下落率はまだマイルド」

  • 「恐怖と欲望指数が25付近まで低下した今こそ、中長期の仕込み場」

といったメッセージを発信している。あるコラムでは、Googleトレンドの“Bitcoin crash”検索が急増していることを指摘し、「検索ワードに『クラッシュ』が増えるときこそ、冷静な投資家にチャンスが生まれる」と論じている。Medium


③ ミーム&皮肉派:

さらに、ミーム文化が根付いた仮想通貨界隈らしく、

  • ローラーコースターに乗るビットコイン

  • “いつものことだ”と笑うホルダー

  • 「Uptober の後は必ず“Dumpvember”が来る」といったネタ投稿

など、暴落すらエンタメ化するような反応も目立つ。Facebook


こうしたSNSの空気は、WiWoが投げかける「仮想通貨ブームは終わったのか?」という問いに対し、市場参加者がいかに分断されているかを端的に映し出している。



6. ビットコインは本当に「終わった」のか?

では、ここからの数年を考えたとき、ビットコインは本当に“終わった資産”なのだろうか。

ポジティブ要因として多くのアナリストが挙げるのは、

  • 規模は縮小してもなお継続するETFへの資金流入

  • 各国で進む機関投資家の採用(決済・準備資産としての利用検討)

  • 長期ホルダーの保有期間が延びており、“短期筋の入れ替わり”が進んでいること

などだ。99Bitcoins


一方、ネガティブ要因としては、

  • 規制リスク(税制・AML規制・ETF規制の強化)

  • マクロ環境の変化(高金利が長期化し、“無リスク利回り”の魅力が続く)

  • 競合となる新興チェーンやステーブルコインの台頭

が指摘される。特に、高金利環境が長引くと、「ボラティリティの高いビットコインを保有しなくても、国債やMMFで十分」という発想が広まりやすい。finanzen.net


WiWoが懸念しているのも、おそらくこの“ストーリーの変化”だ。
これまでのビットコインは「インフレに勝つ唯一の資産」「デジタル時代のゴールド」といった華やかな物語に支えられて値を上げてきた。だが、ハルビング後のパフォーマンスが鈍り、金利環境も変わった今、その物語は現実と調整を迫られている。



7. 個人投資家はどう向き合うべきか

最後に、このクラッシュを前にして個人投資家が考えておきたいポイントを整理しておく。

① レバレッジは“最後の一押し”になりやすい

今回のような急落局面では、レバレッジをかけたポジションが一番の被害者になる。
価格が戻っても、強制ロスカットされたポジションは復活しない。SNSで「現物ならまだ握っていられた」という悔しさ混じりの投稿が多かったのは象徴的だ。finanzen.net


② 自分の「時間軸」を決める

  • 短期トレード:数日〜数週間の値動きで利益を狙う

  • 中期投資:数ヶ月〜1〜2年のサイクルを意識

  • 長期保有:ハルビングサイクル単位(4年以上)で考える

自分がどの時間軸でビットコインに向き合うのかを決めておかないと、SNSの阿鼻叫喚や強気予想に振り回されるだけになってしまう。Medium


③ シナリオベースで「もし〜ならこうする」を決めておく

例えば、

  • 10万ドルを明確に回復したら、一定割合を利確する

  • 9万ドルを割り込んだら、ドルコスト平均で少しずつ買い増す

  • 8万ドルを割り込んだら、一度ポジションサイズ全体を見直す

といったように、価格水準ごとに“あらかじめ決めた行動”を持っておくと、暴落時でも感情に流されにくい。Medium


④ ビットコイン“だけ”に賭けない

WiWoのようなメインストリーム経済誌がビットコインを特集する時代になったということは、それだけビットコインが金融システムに組み込まれつつあるということでもある。
しかし、それは同時に「ビットコインも、数あるリスク資産の一つに過ぎない」という現実を示してもいる。株式・債券・現金・ゴールドなど他の資産とのバランスを取り、ポートフォリオ全体としてリスクを管理する視点が欠かせない。capital.de



おわりに:物語が揺らぐとき、市場は過剰反応する

ビットコインが10万ドルを割り、WiWoが「クラッシュモード」と書き立て、SNSが#BitcoinCrashで埋め尽くされる——。
こうした“物語的な瞬間”は、市場が合理性よりも感情で動きやすいタイミングでもある。

  • 「仮想通貨ブームは終わりだ」と断言するにはまだ早い

  • しかし、「ハルビングさえ来ればみんな金持ちになれる」という単純なストーリーも、もはや通用しない

おそらく真実は、その中間にある。
今回のクラッシュは、ビットコインという資産クラスが“成熟したリスク資産”として扱われ始めたことを示す、一つの通過儀礼なのかもしれない。

投資家にできることは、SNSの喧噪から一歩引き、データとシナリオでリスクを見積もり、自分の時間軸とルールに従って淡々と行動することだ。
「終わり」か「チャンス」かを決めるのは、相場そのものではなく、あなた自身の戦略なのだから。



参考記事

ビットコインの価格が暴落モードに:BTCはどこまで下がるのか? - WirtschaftsWoche
出典: https://www.wiwo.de/finanzen/geldanlage/bitcoin-kurs-ist-im-crash-modus-wie-tief-kann-btc-noch-fallen/100173114.html

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