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細菌性膣炎(BV)と診断されたら:いちばん困る「再発」とどう付き合うか

細菌性膣炎(BV)と診断されたら:いちばん困る「再発」とどう付き合うか

2025年12月30日 17:46

はじめに:BVは「不潔だから」ではない

細菌性膣炎(Bacterial Vaginosis, BV)は、性器が不潔だから起こる病気ではありません。膣の中にはもともと多様な細菌が共存していますが、通常は乳酸菌(ラクトバチルス)が優位で、膣内は酸性に保たれています。ところが、何らかのきっかけで乳酸菌が減り、BVに関連する菌が増えると、膣内のpHが上がり、特有のおりもの・においなどの症状が出たり、検査でBVと診断されたりします。 CDC+1


BVはとても一般的です。いわば「膣内環境のバランスが崩れた状態」で、誰にでも起こり得ます。大事なのは、恥ずかしさや自己責任感で抱え込まず、再発も含めて“扱い方”を知ることです。 CDC+1



1) まず確認:BVの症状はどんな感じ?

よくある症状

  • 魚のような強いにおい(特に性交後に強く感じやすい)

  • 灰色〜白っぽく、さらっとしたおりものが増える
    nhs.uk


「痛み・かゆみがない」ことも多い

BVは「かゆみ・強い痛み」を必ずしも伴いません。症状があっても軽いことがあり、半数くらいは無症状とも言われます。 nhs.uk


ここが重要:自己判断で「カンジダだ」と決めつけない

かゆみが強い・白いカッテージチーズ状の分泌物などはカンジダが疑われますし、泡状で黄緑色・強い炎症ならトリコモナスなど別の原因もあります。BVと似た症状は多いので、「市販の薬で様子見→長引く」は避けたほうが安全です。 nhs.uk+1



2) 診断ってどうやるの?(検査の流れ)

医療機関では、症状の聞き取りに加え、内診や分泌物の採取、pH検査などで判断します。BVでは膣pHが4.5以上になりやすく、「clue cell(細菌が付着した膣上皮細胞)」などが所見になります。 Mayo Clinic+1


受診前にできる準備

検査の精度を上げるため、可能なら月経中を避け、前日〜当日はタンポン・膣内洗浄・性交を控えるよう案内されることがあります。 Mayo Clinic



3) BVと診断されたら最初にやるべきこと(行動チェックリスト)

ここからが本題です。「診断されたらどうすればいい?」への現実的な手順を、優先順位が高い順にまとめます。


✅ ① 処方薬を“最後まで”使い切る

BVは抗菌薬で治療します。途中で症状が消えても、自己判断で中断すると再発リスクが上がります。 Mayo Clinic+1


✅ ② 治療中は性交を控える/するならコンドームを徹底

CDCは、治療中は性交を控えるか、コンドームを一貫して正しく使うよう勧めています。 CDC


✅ ③ 膣洗浄(ダウチ)はしない

ダウチは再発(リラプス)リスクを高める可能性があり、治療や症状緩和として推奨されません。 CDC+1


✅ ④ 香りつきのソープ/デオドラント系を避ける

香りつき製品や膣内ケア用品は刺激や菌バランスの乱れにつながることがあります。NHSも「香りつき製品を避ける」など生活上の注意を挙げています。 nhs.uk


✅ ⑤ 妊娠中・妊娠の可能性があるなら“必ず”伝える

妊娠中の症候性BVは、早産・前期破水などの有害な転帰と関連があるため、治療が推奨されます。 CDC+1



4) 治療薬は何が出る?(代表的な選択肢)

BVの第一選択は、主にメトロニダゾール(metronidazole)またはクリンダマイシン(clindamycin)です。薬には「飲み薬」と「膣内に入れる薬」があります。 CDC+1


CDCが挙げる推奨レジメン(代表例)

  • メトロニダゾール 500mg:1日2回、7日間(内服)

  • メトロニダゾール膣用ゲル 0.75%:1日1回、5日間(膣内)

  • クリンダマイシン膣クリーム 2%:就寝前、7日間(膣内) CDC


「飲み薬 vs 膣剤」どっちがいい?

CDCは「内服と外用を直接比べたデータは十分ではない」としつつ、複数の選択肢を提示しています。生活・副作用・妊娠の有無などで医師が提案してくれます。 CDC+1



5) よくある不安①:メトロニダゾール中はお酒NG?

昔は「メトロニダゾール+アルコールは危険(ジスルフィラム様反応)」と強く言われましたが、CDCは「説得力のある証拠はない」とし、飲酒を必須で禁じる必要はないと述べています。 CDC

ただし、現場では「念のため避けておきましょう」と言われることもあります。吐き気などの副作用が出る人もいるので、“自分の処方説明に従う”が正解です。 Mayo Clinic



6) よくある不安②:パートナーにうつる?相手も治療すべき?

ここは情報がアップデートされつつある領域です。


現行の一般的な考え方(ガイドライン寄り)

CDCは「従来の試験では、パートナー治療で女性側の治療反応や再発が改善しない」ため、** routine(原則としての)パートナー治療は推奨しない**としています。 CDC


ただし近年:再発を減らす“パートナー治療”の研究が注目

一方で、2025年の多施設ランダム化試験(StepUp)では、女性の標準治療に加えて男性パートナーに「内服メトロニダゾール+陰茎皮膚への外用クリンダマイシン」を7日間行うと、12週以内の再発が減った、という結果が報告されています(再発率・再発までの時間に差)。 国立治療教育学院+2ザ・ガーディアン+2


どう行動する?

  • 初回〜たまのBV:まずは自分の治療を確実に。

  • 短期間で何度も再発するBV:
    「パートナーも治療した方がいい?」を、研究結果も踏まえて主治医に相談する価値があります。
    ただし国や地域、医療機関で方針が違う可能性があり、すぐに全員に適用される“確定ルール”ではない点に注意してください。 CDC+1



7) いちばんつらい「再発」への現実的な対処

BVは“治っても戻ってくる”ことが珍しくありません。Mayo Clinicも「適切に治療しても3〜12カ月で再発することがある」と述べています。 Mayo Clinic


再発したらまずやること

  • 自己判断で残り薬を使わない(別の原因や耐性・別疾患の可能性がある)

  • 同じ症状でも一度は再評価(STI検査やカンジダ合併などもあり得る)


CDCが挙げる再発が多い場合の選択肢(医師管理下で)

  • メトロニダゾール膣用ゲル等の抑制療法を3カ月超行うと再発が減る報告

  • さらに、限られたデータとして
    内服(メトロニダゾール/チニダゾール)→ホウ酸膣坐剤→抑制療法
    のような段階的アプローチが「選択肢になり得る」と記載があります(必ず医師の指示が必要)。 CDC

※ホウ酸は誤用すると危険です(経口摂取は有害)。自己流での使用は避け、医療者の管理下でのみ検討してください。 CDC



8) プロバイオティクスは効く?「腟内フローラを整える」って本当?

「乳酸菌を入れれば治るのでは」と考えがちですが、Mayo Clinicは、再発予防としてのプロバイオティクスについて「有益かもしれないが情報が不足」「臨床試験ではプラセボより良くなかったため、治療としては推奨しない」と述べています。 Mayo Clinic


つまり、

  • ヨーグルトやサプリで“体調が整う感覚”は否定できない一方、

  • BVの治療そのものを置き換える根拠は弱い
    という立ち位置です。



9) 日常でできる再発予防(“やらないこと”が効く)

NHSが挙げるセルフケアはシンプルです。 nhs.uk


やる(Do)

  • 外陰部は「水と刺激の少ない石けん」で洗う

  • 入浴よりシャワーを選ぶ(刺激が少ない場合がある) nhs.uk


やらない(Don’t)

  • 香りつきソープ、バブルバス、デオドラント類

  • 膣洗浄(ダウチ)

  • 強い洗剤で下着を洗う

  • 喫煙(関連が示唆されるため控える) nhs.uk

加えてCDCは、治療中の性交を控える/コンドームを一貫して使うこと、ダウチを避けることを明確に挙げています。 CDC



10) 受診を急いだ方がいいケース(放置しない目安)

次の状況では、早めの再受診・相談が安全です。

  • 妊娠中/妊娠の可能性がある(おりものが変化した) CDC+1

  • 発熱、下腹部痛、強い痛み、出血などがある(BV以外の感染や骨盤内炎症性疾患なども鑑別)

  • 治療後も症状が改善しない/すぐ再発する

  • かゆみが強い、白い塊状のおりものなど「カンジダっぽい」症状がある

  • 新しいパートナーができた、STIが心配



11) 診断された人が医師に聞くとラクになる質問集

Mayo Clinicが挙げる「診察で役立つ質問」の趣旨を、日本向けに整理します。 Mayo Clinic

  • これはBVで確実? 他の感染(カンジダ、トリコモナス、クラミジアなど)の検査は必要?

  • 薬のタイプ(内服/膣剤)はどれが私に合う?(妊娠、授乳、体質、仕事の都合)

  • 治療中の性行為はどうする? いつ再開していい?

  • 再発した場合、次はどんなプランがある?

  • パートナー治療は検討すべき?(再発が多い場合) Mayo Clinic+2国立治療教育学院+2



12) まとめ:BVは「ちゃんと治療して、再発に備える」病気

細菌性膣炎はよくある一方で、再発や不快感が生活の質を下げやすい状態です。
診断されたら、まずは処方薬を最後まで。次に、ダウチ・香りつき製品をやめる、治療中の性行為を調整する。妊娠中は特に早めに相談。再発が続く人は、抑制療法や(新しい研究も含めた)パートナー治療の可能性を主治医と話し合う。これが現時点での最も実践的な作戦です。 国立治療教育学院+3CDC+3nhs.uk+3


参考記事

細菌性膣炎と診断されたらどうすればいい?
出典: https://www.nytimes.com/2025/12/30/health/bacterial-vaginosis-what-to-do.html

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