科学の記事一覧

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ブラジルのInfoMoneyが報じた新研究によると、香港の6~8歳の子ども1,005人を対象にした解析で、魚油に多いオメガ3系多価不飽和脂肪酸の摂取量が多いほど、近視の指標(眼軸長の伸び、近視度の強さ)が小さい傾向が見られた。一方、バターやパーム油、赤身肉などに多い飽和脂肪酸の摂取が多い子では...

ドイツのRP ONLINEが報じたニュースの根拠になった臨床試験が、2025年9月2日に JAMA Internal Medicine...

ドイツの「RP ONLINE」が、近見(手元の見え方)を改善する可能性があるアセクリジン含有の新しい点眼薬を紹介し、SNSでも議論が拡大している。米国では2025年7月31日にLENZ...

2025年9月6日、Penn StateとYaleの研究チームが、RNA velocity解析を空間トランスクリプトミクスかつマルチバッチ条件に対応させた新手法「spVelo」を報告した。Variational Autoencoder(VAE)で遺伝子発現を、Graph Attention...

9月4日(日本時間)、Phys.orgは神戸大学の研究グループが、大腸菌(E.coli)により生分解性プラスチック前駆体「2,5-ピリジンジカルボン酸(PDCA)」を高収率で生産したと報じた。PDCAを組み込んだ材料は、飲料ボトル等で主流のPETに匹敵または上回る物性を示すとされる。研究は...

2025年8月にJAHAで発表された研究は、口腔内のビリダンス群レンサ球菌などが動脈硬化プラークの内部でバイオフィルムを形成し潜伏、何らかの刺激で断片や細菌が放出→免疫反応(TLR2など)を活性化→プラーク破綻→血栓形成→心筋梗塞へつながる可能性を示した。剖検例・手術標本で細菌DNAや免疫陽性...

サルク研究所のチームは、SLC35A4-MPという“マイクロプロテイン(超小型タンパク質)”がマウスの褐色脂肪細胞でミトコンドリアの形態と機能を保ち、代謝ストレス(寒冷や高脂肪食)への適応を支えることを示した。SLC35A4-MPを欠損させたマウスはミトコンドリアが腫大・炎症化し、寒冷時に代謝...

ミシガン大学の理論物理グループが、量子系の境界近傍に現れる「半局在」状態を高次元で一般的かつ頑健に実現できることを示した。従来の“局在(指数関数的減衰)”か“伝搬(減衰なし)”の二択に対し、今回の状態は距離に応じて“べき則”でゆっくり減衰するのが特徴。形状(アスペクト比)や次元が振る舞いを左右...

UCSFが脳の老化と記憶低下の中心分子として、鉄関連タンパク質FTL1を特定。老齢マウスの海馬でFTL1が増えており、その増加がシナプス喪失と認知機能低下に結びつくことを示した。若いマウスでFTL1を増やすと“老化様”変化が誘導され、逆に老いたマウスでFTL1を下げるとシナプス指標が回復し、記...

羊毛などに含まれるケラチンを歯面に塗布すると、唾液のカルシウム・リン酸と反応してエナメル様の結晶層をつくり、初期むし歯の進行を止める可能性が示された。研究はキングス・カレッジ・ロンドンらのチームが実施し、論文はAdvanced Healthcare...

ニュージーランド・オタゴ大学の研究チームが、発酵中のビールに800〜2000Hzの白色雑音を線形アクチュエータ(LAT)で与えると、酵母がより長く液中に滞留し増殖が促進され、発酵が21〜31時間短縮されることを報告した。香味の鍵となる揮発性成分(VOC)の組成への影響は小さく、風味は大きく変わ...

結論から言えば、「特定の食べ物を食べればがんが治る」という科学的根拠はありません。がんは遺伝子変異や慢性炎症、ホルモンや免疫など多要因で進展する病気であり、食事だけで既存のがんを治癒させることはできません。一方で、**がんになるリスク(一次予防)**は生活習慣と密接に関わります。世界がん研究基...

ブラジルUOLのVivaBemが8月17日に配信した記事(英The...

ロイヤル・ホロウェイ大学の最新研究によると、人生経験が豊富な人々は日々の出来事をより明確に理解する能力を持っていることが判明しました。この研究は、社交的な生活を送ることで日常の経験を小さな出来事として心の中で整理できる一方、孤立した人々はそれを一続きのものとして捉える傾向があることを示していま...

米バーモント大学のデニス・クラフティ(Dennis P. Clougherty)教授とナム・ディン(Nam H....

フロリダ国際大学(FIU)の最新研究は、3〜7歳の幼児が大人と同じ“メンタルローテーション”戦略(全体を一気に回す)でパズルを解けることを視線計測で示した。空間推論はSTEMや読解の予測因子であり、幼児期に積み木・パズルと**空間ことば(上・下・角・大きい・遠い等)**で支えることが効果的だと...

ドイツ・エッセンの研究チームが、BAP1変異がんに共通する“弱点”をSRC—BECN1—オートファジーの回路として特定。これに対しSRC阻害薬(ダサチニブ等)とオートファジー誘導剤(Tat-BECN1等)の併用で相乗効果を示し、培養細胞・CAMアッセイ・患者由来オルガノイドまで一貫した有望性を...

ミシガン州立大の研究(3〜6歳・約1,000人)によると、紙中心の活動(書字・街中の文字探し・音韻遊び)は初期リテラシーの伸びと強く結び付き、文字学習ゲーム(デジ/アナ)の多用はむしろ成績と負の関連が見られた。読み聞かせは典型発達の子で効果が明確。研究者はデジタル排除ではなく「補助」に位置づけ...

米イェール大学とオハイオ州立大の研究チームは、退院直後の自殺ハイリスク患者339人を対象に自殺特化型のスマホ治療アプリ「OTX-202」を検証した多施設二重盲検RCTをJAMA Network...

Swansea大学らの国際チームは、細胞表面糖鎖(ポリシアロシド)を模倣した糖コーティング高分子ナノ粒子でSARS-CoV-2の感染を98.6%抑えた(培養ヒト肺細胞)。ワクチンや経口薬と異なり、粒子表面の糖鎖がデコイとしてスパイクを吸着し、細胞への取り付き自体を妨げる「物理バリア」型の戦略。...

MITの研究チームは、硫酸と含窒素有機物が反応して「イオン液体」と呼ばれる塩の液体が自然に生成しうることを実験で示した。イオン液体は蒸発しにくく、高温・低圧でも安定に存在できるため、水が液体になれない温暖で大気の薄い岩石惑星でも、局所的な“液体のポケット”が形成され得る。これは「生命には水が必...