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「ステーキはご褒美」の時代へ?米国で牛肉価格が史上最高に

「ステーキはご褒美」の時代へ?米国で牛肉価格が史上最高に

2025年09月29日 00:54

1. 何が起きているのか――“高いけど売れる”牛肉

2025年夏、米国で牛肉の値札がかつてない高さを示した。食卓の主役・挽き肉は8月に1ポンド6.32ドルの最高値を記録。牛肉・仔牛肉の物価上昇率は前年比+13.9%と、総合インフレ+2~3%台を大きく上回った。にもかかわらず、販売現場では「高いけれど売れ行きは落ちない」という声が優勢だ。需要の粘り強さが、価格の“天井”をさらに押し上げている。 FRED


2. 価格を押し上げる5つの圧力

(1) 群れの歴史的縮小
干ばつとコスト高で群れの再増殖が遅れ、米国の牛群は“1951年以来”の低水準。繁殖から出荷まで最短でも数年かかる牛は、スイッチを押して即座に増やせない。供給は構造的にタイトだ。 fb.org

(2) 国境リスク(スクリューワーム)
2025年夏、メキシコ北部で家畜に寄生するハエ「ニュー・ワールド・スクリューワーム」が確認され、米国は南部港での家畜輸入を停止。牛の流入が止まれば、国内相場は一段と上がりやすい。 USDA

(3) ブラジル関税の“二段ロケット”
米国はブラジル産に追加50%関税を上乗せ。既存税と合算した実効税率は76.4%に達し、ハンバーガー用トリミングのコストに直撃した。 nefb.org

(4) 先物・卸の高止まり
飼養頭数の締まりと季節要因で、2025年の肥育牛・飼い付け相場は記録圏で推移。先物の高値波及は小売・外食の仕入れ価格を押し上げていく。 nugenmarion.com

(5) “選好の高級化”
消費者は脂肪交雑が高い上位グレードやステーキ・挽き肉を好む傾向が強まり、相対的に安い部位・グレードは棚落ち。結果として平均単価が切り上がりやすい体質になっている――こうした現場の肌感は、米国メディアの取材からも広く報告されている。 ガーディアン


3. 現場の声:外食と精肉の“値入れの限界”

高級焼き肉やBBQの“花形”ブリスケット、ステーキは依然として主力商品だが、原価の上昇に耐えられず、メニュー価格の見直しが続く。業界レポートでも「値上げしても客足は落ちにくいが、酒類の客単価に頼れないため粗利が圧迫される」という構図が指摘される。時間差で、定番バーガーにも波及しやすい。 ガーディアン


4. SNSで見える“生活の実感”

SNSではハッシュタグ #BeefPrices、#FoodInflation とともに、

  • 「コストコのNYストリップが1年で数ドル上がった」

  • 「挽き肉が“6ドル台”はさすがにキツい」

  • 「BBQ好きには死活問題」
    といった“レシート写真/値札写真”の投稿が相次ぐ。データ可視化コミュニティではFREDの6.32ドルグラフが拡散し、ニュース番組の特集クリップがXで再生数を伸ばした。いずれも短文・画像中心で、個々の家庭の“痛点”がリアルに共有されている。 X (formerly Twitter) Reddit



5. 需要はどこまで持つ?――“需要破壊”リスクと展望

牛肉は嗜好性が高く、代替しにくい主力タンパクであるため、短期的には高値でも需要が粘る。一方、景気後退や所得伸び悩みが重なると“需要破壊(デマンド・デストラクション)”が起き、価格が急反転する典型例でもある。公的見通しでも2025年の牛肉価格上昇は継続見込みで、ファームゲート(農家出荷)やホールセール(卸)でも前年比二桁上昇の予測が並ぶ。価格は“早くは下がりにくい”が、下振れ時の調整は大きくなる点に注意だ。 経済研究サービス


6. 家計の“防衛術”:買い方・食べ方・代替のコツ

  • 単価の低い部位を攻略:肩ロースやモモの塊をまとめ買い→小分け冷凍で“平均単価”を落とす。

  • 粗挽き“自家ミンチ”:安い部位をフードプロセッサで粗挽きにし、タコスやソースに展開。

  • チャンネルを横断:会員制倉庫、近隣精肉店、オンライン定期便を比較し“ロスリーダー品”を狙う。

  • 代替タンパクの併用:チキン・ポークに一時的にシフトし、牛は“ご褒美使い”に。

  • メニュー工夫:ミートローフや煮込みで“少量でも満足”を設計。


7. “4年問題”が示す長期化の可能性

群れの回復には繁殖・肥育の生物学的な時間が要る。いま増産を決めても、棚に並ぶまで最速でも数年単位。さらに国境感染症や通商摩擦といった“政策・地政”のノイズが、価格に上乗せされる。2025年の高値は、2026~27年をピークに長めに尾を引くシナリオがベースラインだ。 フィナンシャル・タイムズ



追記:日本への含意(簡潔)

米国の端材(トリミング)価格上昇・関税の連鎖は、世界の牛肉相場に波及しやすい。外食チェーンや量販のPBは、輸入原料の確保とメニュー設計の見直しが不可避になるだろう(為替動向次第で日本の店頭にも反映)。ここでも“高いけど売れる”が続くのか、秋冬のプロモーションが試金石になる。



参考記事

ステーキの危機:米国の牛肉と牛の価格が過去最高に急騰
出典: https://www.theguardian.com/food/2025/sep/27/beef-and-cattle-prices-record-highs

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