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トランプ政権、麻薬カルテルへの軍事行使に踏み切るか - 麻薬戦争の新段階:軍と情報機関を総動員、同盟か対立か揺れるラテンアメリカ

トランプ政権、麻薬カルテルへの軍事行使に踏み切るか - 麻薬戦争の新段階:軍と情報機関を総動員、同盟か対立か揺れるラテンアメリカ

2025年08月10日 11:42

1. 何が起きているのか—「麻薬戦争」は軍事フェーズへ

「カルテルを“麻薬密売組織”ではなく“武装テロ組織”として扱う」。トランプ政権は、こうした立場を明確にしつつ、軍と情報機関の関与を含む強制措置に踏み込む構えだ。Investing.comの報道によれば、マルコ・ルビオ国務長官は「FTO指定により、国防総省や情報機関を含む米国の他の力を用いて、機会があればこれらのグループを標的化できる」と語った。


米主要紙の報道を受け、ワシントン・ポストやCBSは、大統領が軍事力行使を視野に入れた「指示」を出したと伝える。ホワイトハウスは詳細への言及を避けつつも、「大統領の最優先は本土防衛だ」と強調している。The Washington Postcbsnews.com


2. 法的基盤—FTO指定と大統領令14157

この路線転換の土台となったのが、就任初日に署名された大統領令14157(FTO/SDGT指定の枠組みを整備)と、続く国務省のテロ指定だ。2月には複数のカルテルやTCO(越境犯罪組織)がFTO/SDGTに指定され、資産凍結や対外支援の遮断に加え、捜査・訴追のレバーが増えた。The White House米国国務省ホワイト&ケース LLP


同時に、議会調査局や法律事務所のクライアントアラートは、テロ指定と対テロ法(ATA)を通じて民事・刑事の適用範囲が広がる点、そして軍事行動に踏み込む場合の権限や制約(議会承認・戦争権限決議、国際法)など法的論点を整理している。Congress.govwilmerhale.com


3. 軍の「選択肢」—監視・拿捕・遠隔打撃

現時点で“上陸侵攻”の計画は確認されていない。むしろ、現実的なオプションは「監視・拿捕・外科的無力化」に収れんする。北米防衛を所管する米軍は2025年初からメキシコのカルテルに対する空中監視の拡充を示唆。さらに、春には無人機の使用検討が報じられ、海上輸送網の拿捕や国外拠点(製造ラボ・集積地)への限定的打撃などが選択肢として議論されてきた。


4. メキシコの反応—「侵攻はない」。主権線引きは不動

最も強い反応を示したのは隣国メキシコだ。シェインバウム大統領は「米軍の侵攻はない」と明言し、協力はするが領域主権の侵犯は受け入れないと釘を刺した。外務省も一方的な軍事行動を認めない姿勢を再確認している。この「レッドライン」は、緊密な治安協力を維持しつつも、軍隊のメキシコ領内展開は認めないという一貫した態度だ。ReutersThe GuardianEl País


5. 中南米の地政学—ベネズエラや域内諸国への波及

報道の一部は、ベネズエラの犯罪ネットワーク(トレン・デ・アラグア等)への焦点や、域内での米軍オプション拡大を示唆する。メキシコのみならず、地域全体の緊張を高める可能性がある。域内メディアも警戒感を伝え、外交・軍事の駆け引きが加速している。El País


6. 米国内の賛否—「国境を守れ」vs「泥沼を招く」

支持派は、フェンタニル危機など「国内被害」の深刻さを理由に、カルテルをテロ組織として扱う厳罰化と越境対処を正当化する。ルビオ国務長官も、FTO指定が国防総省・情報機関の活用を可能にすると繰り返した。

一方、批判派は、軍事行使が法的・戦略的に複雑で、対メキシコ関係を損ない、報復やエスカレーションのリスクを高めかねないと警鐘を鳴らす。ワシントン・ポストは「新たな承認の有無や範囲が不透明」とし、法的な綻びに言及。ガーディアンも、同盟協力より一方的なアプローチが協調を損なう恐れと伝えた。The Washington PostThe Guardian


7. SNSの温度感—公式発信と草の根のざわめき

政府・与党側のメッセージは明快だ。ルビオ長官はXで、FTO指定の意義を強調する投稿を重ね、政権の強硬姿勢をアピールした。

 



一方、一般ユーザーの反応は割れている。米軍コミュニティの掲示板やSNSでは、「海上・国外での限定行動なら理解できる」という現実主義的な声がある一方で、「泥沼化や濫用の恐れ」を憂える書き込みも目立つ。たとえばRedditの軍事系スレッドでは、「直接の地上作戦に発展すれば悪夢だ」「執行機関の線引きが曖昧になり得る」といったコメントが上位に並んだ。以下は一例だ。


“The order lays the groundwork for potential direct military operations at sea and on foreign land against the cartels. This is…a horrific nightmare.”(抄)
(投稿は多数。賛否が拮抗しつつ、法的境界と作戦の歯止めを問う声が広がっている) Reddit


8. 何が「現実」になるのか—注目すべきチェックポイント

  • オプションの具体化:海上拿捕、国外ラボ無力化、サイバー遮断、ISR(情報・監視・偵察)の常態化など、実際に採用されるツールは何か。

  • 法の運用:FTO/SDGT指定に基づく司法・制裁の強化が、どの程度“軍の出番”を減らし得るか。米国国務省Congress.gov

  • メキシコとの協調:共同作戦・情報共有の枠組みを広げつつ、主権ラインをどう守るか。メキシコの「侵攻はない」という原則は揺るがない。The GuardianEl País

  • 国内政治の波及:議会の関与、予算、選挙政治。ホワイトハウスの「本土防衛」メッセージは強く、だが長期運用には制度的裏付けがいる。The Washington Post


9. 結び—“麻薬戦争”を再定義するのは誰か

カルテルをテロ枠組みで扱うことは、米国の治安・外交・法制度の交点を再編する。軍の関与は抑止と迅速性をもたらす半面、主権尊重と長期安定の観点からは脆弱性も抱える。いま重要なのは、軍事・司法・外交の三層をいかに連動させるかだ。メキシコとの協調なしに、持続的な成果は望みにくい。越境犯罪に対する“外科的アプローチ”が実務の中心となるのか、それとも「戦争の霧」に包まれるのか。答えは、これから示される具体策の中身と、両国が引くべき線の描き方にかかっている。ReutersThe Guardian


参考記事

トランプ政権、麻薬カルテルに対して軍を使用へ
出典: https://www.investing.com/news/world-news/trump-administration-to-use-military-against-drug-cartels-93CH-4181406

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