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爆増1000%!TikTok Shopで旋風を巻き起こす中国発キャラ「ラブブ」の熱狂メカニズムを徹底解剖

爆増1000%!TikTok Shopで旋風を巻き起こす中国発キャラ「ラブブ」の熱狂メカニズムを徹底解剖

2025年07月07日 14:37

目次

  1. はじめに

  2. 売上1000%増という事実――数字で読むラブブ旋風

  3. Pop Martと「ラブブ」:キャラクター/IPの基礎知識

  4. ブラインドボックス×ライブ配信=エモーショナルコマース

  5. セレブ&K-POPファンダムが生むUGC増幅モデル

  6. 転売市場と希少性経済――二次流通が価格を押し上げる理由

  7. 中国ソフトパワーとカルチャー輸出の新段階

  8. 規制・供給制約・IPライフサイクル:ブームの陰に潜むリスク

  9. 日本市場への示唆と海外比較

  10. おわりに――持続的成長の条件




1. はじめに

2025年春、TikTok Shopのランキングを突如席巻した小さなモンスターがいる――ラブブだ。大きな目と尖った牙、ウサギのような耳を持つその姿は決して“かわいい系”の王道ではない。それでも若者の心を捉え、TikTok Shop売上はわずか1年で1000%増に達した(Charm.io調べ)modernretail.co。なぜここまで爆発したのか。本稿ではデータ・事例・専門家コメントを縦横に組み合わせ、その熱狂メカニズムを分解する。



2. 売上1000%増という事実――数字で読むラブブ旋風

  • TikTok Shop売上:2025年5月時点で前年比+1000%、4月単月4.8百万ドル(約7.5億円)modernretail.co

  • ライブ配信依存度:売上の85%がライブ配信経由modernretail.co

  • クリエイターネットワーク:たった1300人――Tarteなど大手の約1/15modernretail.co

  • 越境EC成長:海外オンライン売上前年比9.3倍、TikTok経由58倍note.com


これらの数字は、拡散に巨額広告よりも“熱狂度”が直結していることを示す。



3. Pop Martと「ラブブ」:キャラクター/IPの基礎知識

ラブブを生んだのは2008年創業のPop Mart。香港出身アーティスト、カシン・ランがデザインし、2015年にブラインドボックス形式でデビューしたnote.com。2024年、同社売上は13億元で前年倍増。ぬいぐるみ部門だけで+1200%となり全体の22%を占めるnote.com。



ブラインドボックスとは内容が開封まで分からない“箱ガチャ”方式。希少キャラやシークレット配置がコレクター心理を強く刺激する。



4. ブラインドボックス×ライブ配信=エモーショナルコマース

ライブ配信は“開封のドキドキ”をリアルタイムで共有でき、視聴者のFOMO(見逃し恐怖症)を強化する。TikTok ShopのUIはコメント→即購入→発送までワンストップで完結し、視聴→購入までの心理的距離が極端に短い。


Pop Martはその“生体反応”をKPI化し、完売後も「次のドロップ告知」「在庫復活抽選」で滞留時間を延ばす設計を持つ。こうしたライブ演出が85%という驚異的な売上比率をもたらしたmodernretail.co。



5. セレブ&K-POPファンダムが生むUGC増幅モデル

セレブリティが非広告文脈で使用→TikTokで検証動画→二次創作ミームの流れが鉄板だ。2024年、BLACKPINK LISAがバッグにラブブを付けた姿が拡散され検索量が急騰note.com。



  • UGC波及:eBayで「Labubu」検索が毎時450回、1か月で+260%modernretail.co

  • TikTokハッシュタグ:#labubu に累计20億回再生(2025年6月時点)
    ファンダム文化が“推しグッズ”としてラブブをステータス化し、無限ループのUGC創出エンジンになっている。



6. 転売市場と希少性経済――二次流通が価格を押し上げる理由

シークレット比率1/144など極端に低い当選確率が転売プレミアムを生む。Jungle ScoutによればLabubu関連グッズのAmazon売上は12か月で+1930%、うち98%がサードパーティ出品者だmodernretail.co。供給制約×認知拡大は「買えない恐怖」を加速させ、小売→二次流通→SNS自慢→再販というサイクルを形成する。



7. 中国ソフトパワーとカルチャー輸出の新段階

「中国っぽさ」を主張せず自然に世界へ浸透するIPは、中国政府が掲げる“良い中国の物語”の理想形だ。ブランドファイナンスの2025年ソフトパワー指数で中国は世界2位に浮上し、「世界が愛する製品とブランド」で5位に入ったnote.com。ラブブの成功は“無政治”ゆえに抵抗感が少なく、文化的好感度を底上げする効果を持つ。



8. 規制・供給制約・IPライフサイクル:ブームの陰に潜むリスク

  • 規制:中国は未成年へのブラインドボックス販売を規制(2022年)。米国でも「賭博類似」との批判があるainvest.com。

  • 供給:2024年後半のLabubu 3.0大量供給でセカンダリ価格急落との報告popmartdaily.substack.com


    IP疲労:感情インフレーションが高まると熱狂は飽和しうる。JPモルガンは2027年まで拡大すると予測するが、競合TOPTOYが地方都市を侵食し始めているainvest.com。





9. 日本市場への示唆と海外比較

日本はカプセルトイやハローキティ、初音ミクといった“キャラ経済大国”。しかしライブコマース法規制と物流コスト理由でTikTok Shopが十分に浸透していない。



  • 機会:日本IPがTikTok Shop向けに“開封体験+ライブ配信+希少性”を再設計すれば、国内外ファンダムを同時攻略可能。

  • 課題:景表法・特定商取引法への適合、転売ヤー対策。
    グローバルではメキシコ・ブラジルが新興重点市場であり、東南アジアと並ぶ成長ポテンシャルを示すmodernretail.co。



10. おわりに――持続的成長の条件

ラブブ旋風は「ゲーム化された購買体験」と「感情的共振」を同時に成立させた稀有なケースである。今後の鍵は


①IPの更新速度と物語性

②過剰供給を避ける在庫設計

③プラットフォーム規制への迅速対応


これらをクリアできれば、ラブブは“中国版ハローキティ”として長期ブランドへ昇華しうるだろう。



参考記事一覧

  1. Modern Retail「Pop Mart’s Labubu craze supercharges TikTok Shop sales」(2025/07/04)modernretail.co

  2. フライメディアnote「世界で愛される『LABUBU』、中国アートトイブームの背景」(2025/07/03)note.com

  3. note「ラブブ現象徹底解剖:なぜ中国発のキャラが世界を席巻するのか?」(2025/06/20)note.com

  4. AInvest「Pop Mart’s Global Dominance via Labubu」(2025/06/28)ainvest.com

  5. Pop Mart Daily「Has Pop Mart's Bubble Burst? Nope.」(2025/06/15)popmartdaily.substack.com

  6. Los Angeles Times「Overnight lines and mall fights: Labubu mania comes to America」(2024/11/05)latimes.com

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