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10歳男児の「投げ銭」280万円、返金求めてTikTokとアップルを提訴——未成年者契約の取消しとプラットフォーム責任を問う

10歳男児の「投げ銭」280万円、返金求めてTikTokとアップルを提訴——未成年者契約の取消しとプラットフォーム責任を問う

2025年08月31日 01:25

目次

  1. 事件の概要

  2. 何が争点になるのか(法とポリシーの交差点)

  3. 日本法の基礎:未成年者契約の取消しと「現存利益」

  4. TikTok側の仕組みと年齢制限・返金ポリシー

  5. アップル側の決済・返金フローと保護者機能

  6. 家庭でできる再発防止策(実務チェックリスト)

  7. クリエイター/プラットフォームへの影響

  8. 海外・他分野の示唆

  9. 今後の見通しとカギ

  10. まとめ




1. 事件の概要

2025年7月9日、京都地裁に提訴。原告は当時10歳の男児側、被告はバイトダンス(日本法人)とアップルジャパン。訴えによれば、男児は2024年6〜8月、兄のスマートフォンを用いてTikTokの「コイン」を大量購入した。家庭の相談・嘆願により約90万円が返金済みだが、残る約280万円の返金を求めている。関連報道は、他アプリも含めた課金総額は約460万円、そのうちTikTok分が約370万円と伝える。はてなブックマークTalk (トーク) | みんなの掲示板



2. 何が争点になるのか(法とポリシーの交差点)

  • 未成年者契約の取消し:親の同意なく結んだ契約は原則取り消し可能——日本の民法上の基本原理。プラットフォーム上のデジタル財への課金にも適用できるかが問われる。埼玉県公式ホームページ

  • 「現存利益」:取り消し時、未成年側が返還すべきは“手元に残る利益”に限られるという考え方。消費済みコインや使用済みデジタルアイテムの扱いが焦点。弁護士.com

  • TikTokの年齢制限・返金規定:コイン購入後7日以内は理由不問で取消・返金可能(ただし使用済みや期間経過は不可)。そもそもギフティング利用は18歳以上(地域により更に高年齢)とする年齢制限の実効性が問われる。TikTok+1

  • アップルの返金フロー・保護者機能:App Storeの「問題を報告」から返金申請は可能。家族のAsk to Buyやスクリーンタイムの活用は実務上の再発防止の要。AppleサポートApple Developer



3. 日本法の基礎:未成年者契約の取消しと「現存利益」

日本の民法は、未成年者を保護するため、法定代理人(親等)の同意なく行った法律行為(契約)は原則取り消せるとする(民法5条)。取消しが成立すると、契約は初めから無効の扱いとなり、既払金返還等が問題になる。一方、未成年者側も受けた利益のうち**現に残存する部分(現存利益)**は返還義務を負うと整理されるのが通説的理解だ。実務情報でも同旨が繰り返し説明される。埼玉県公式ホームページ弁護士.com


ただし、未成年者が自ら成年と誤信させる**「詐術」**を用いた場合、取消しを主張できなくなる(民法21条)。オンライン登録で年齢入力を偽ったのか、プラットフォーム側の年齢確認設計は適切だったのか、といった事実認定が重要になる。クリエア株式会社



4. TikTok側の仕組みと年齢制限・返金ポリシー

TikTokのライブ「ギフティング」は、アプリ内通貨(コイン)を購入→ギフトアイテムに交換→配信者へ送付という流れで、購入後7日以内は理由を示さず取消・返金が可能と規約に定められている(ただし期間経過や使用済み分は対象外)。また、コインやダイヤモンドなどの**バーチャルアイテムは18歳以上(法域で成年年齢が高い場合はその年齢以上)**が前提で、年齢制限の厳格化は2019年以降の方針でも確認できる。TikTok+1Newsroom | TikTok


本件では、(a) 未成年者がギフティングへアクセスしえた経路、(b) 実際の年齢確認(KYC/本人確認やソフトゲーティング)の強度、(c) 7日以内取消の可用性と運用が、法廷での適法性・過失の有無に関わる論点となる可能性が高い。



5. アップル側の決済・返金フローと保護者機能

App Store経由のアプリ内購入は、「問題を報告」サイトから返金をリクエストでき、承認されれば元の支払方法に返金される。返金反映までの所要時間も公式に案内がある。さらに、Ask to Buy(子の購入に保護者承認を必須化)とスクリーンタイム(アプリ内購入の制限や年齢別レーティング)など、家族向け機能が提供されている。


実装・設定が適切だったかは、決済事業者の注意義務と家庭の管理責任の分担を考える上で鍵となる。Appleサポート+1Apple Developer



6. 家庭でできる再発防止策(実務チェックリスト)

  • Apple IDのファミリー共有+Ask to Buyの有効化:子の端末からは必ず承認フローを通す。Apple Developer

  • スクリーンタイムで「App内課金」を“許可しない”、年齢レーティングを厳格に。Apple Developer

  • 支払い手段の管理:家族端末にクレカを紐付けず、都度式のギフトカードや残高上限を運用する。

  • 端末・アカウントの分離:子ども専用Apple ID(ファミリー管理下)でログインし、成人の端末・IDと厳格に分ける。

  • アプリ側の年齢制限機能確認:TikTokのライブ・ギフティングは未成年不可。設定と本人確認の状況を定期点検。TikTok

  • 利用履歴の定期監査:App Store購入履歴と通信会社の請求を毎月チェック。Appleサポート

  • 返金リスクを理解:購入からの経過日数、消費済みアイテムの扱いなど、返金可否の限界を把握。TikTok



7. クリエイター/プラットフォームへの影響

返金が広範に認められると、配信者の収益確定性やプラットフォームの監査・KYCコストが増加する。年齢確認の厳格化や、ハイリスク行為(高額ギフト)の二段階承認、上限金額のデフォルト低減、クーリングオフのUI明確化などのデザイン変更が促進されうる。これらはクリエイターエコノミーの信頼を高める一方、投げ銭文化の勢いを抑制する可能性もある。



8. 海外・他分野の示唆

米国では、州による対プラットフォーム訴訟の中で、年少層への適合性を巡る議論が続いている。AppleがTikTokのレーティングや若年層への適合性に懸念を示したと報じられた件も含め、アプリ審査・年齢レーティングと安全対策は国際的にも注視点だ。The Washington Post



9. 今後の見通しとカギ

  • 事実認定:年齢確認・保護者同意・端末/IDの管理状況、7日以内取消の可否、プラットフォームの対応履歴が主要論点。

  • 法的評価:未成年者取消の適用範囲と、現存利益の認定(“何が残っているか”)が金額を左右。弁護士.com

  • 制度設計:高額ギフトの段階的上限、未成年アクセスの技術的遮断、保護者への常時通知など、ハイリスク・デザインの規制が政策議題になりうる。

  • 和解の可能性:個別返金やアカウント管理の見直しで収束するシナリオもあるが、判決まで進めば業界標準に影響。



10. まとめ

本件は、(1) 民法上の未成年者保護原理、(2) デジタル課金の設計、(3) 家庭の管理、(4) プラットフォームと決済事業者の責任境界、という4層を交差させる。結果は、日本の投げ銭文化と青少年保護のバランスに長期的な示唆を与えるだろう。利用者・家庭・事業者の三者が、技術とルールと習慣をアップデートする契機としたい。


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