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“買えない中間層”急増 SNSが嘆くバンコク住宅バブル:経済低迷でも不動産市場はなぜ活況なのか?

“買えない中間層”急増 SNSが嘆くバンコク住宅バブル:経済低迷でも不動産市場はなぜ活況なのか?

2025年07月04日 01:29

1. パラドクスの街――冷え込む景気と高騰する住宅価格

タイ経済はここ数年、成長率2%台に低迷し、家計債務はGDPの90%超という重荷を抱えたままだ。それにもかかわらず、特にバンコク首都圏では戸建て分譲住宅(以下「ハウジングエステート」)の価格が上昇を続け、市民の体感と統計の乖離が広がっている。asiarealestatesummit.comnationthailand.com


2. 公式データが示す“ゆるやかな上昇”の実態

政府住宅銀行(GHB)と不動産情報センター(REIC)の最新レポートによれば、2025年第1四半期のハウジングエステート価格指数はバンコクで前年同期比+2.7%、前期比+0.9%を記録した。一方、隣接3県(ノンタブリー、パトゥムターニー、サムットプラカーン)は▲2.6%と下落しつつも前期比では+0.2%と微増に転じた。pattayamail.com


3. 価格を押し上げる「原価インフレ」

上昇要因の筆頭は建設コストだ。鉄筋・セメントなど主要資材が世界的な供給網の逼迫で高止まりし、2025年1月には最低賃金も再引き上げ。さらに用地価格は中心部で1ワー(4㎡)あたり400万バーツに達する事例も報告される。pattayamail.comthaiexaminer.com


4. エリア別に見る“勝ち組”と“値下げ組”

・バンコク東部(プラカノン、バンナーなど):空港連絡鉄道とEEC投資の追い風で7.5〜1,000万バーツ帯が値上がり
・郊外3県:ムアントンタニー、パーククレット等の駅近物件は高騰した一方、バンヤイやバンブアトーンでは在庫一掃のため最大10%値下げも
pattayamail.com


5. デベロッパーの「苦肉の策」――在庫一掃セールの舞台裏

市場全体の販売速度は鈍化しており、大手上場企業は値引き・家具付与・キャッシュバックなど“赤字覚悟”の販促を乱発して利益率を圧縮。ある大手幹部は「仕入れ時より土地が高騰し、新規用地が買えない。回収優先で利幅は5%を切る」と嘆く。pattayamail.comnationthailand.com


6. 住宅ローンの壁――審査厳格化で“買えない人”続出

家計債務の膨張と延滞増加を受け、金融機関はLTV(融資価値比率)を名目上100%容認しつつも、実質は頭金20%以上を求めるケースが急増。中間層以下はローン審査に落ち、現金富裕層にショールームが占拠される“二極化”が進む。bangkokpost.com


7. 政府のテコ入れ策――手数料減免と税控除

政府は7百万バーツ以下の住宅に対し移転登記料・抵当権設定料を0.01%に大幅減免。さらに住宅ローン利子控除の上限撤廃を検討中だが、「富裕層優遇」とSNSで批判が巻き起こる。pattayamail.com


8. SNSに溢れる怒りとため息

国内最大級の掲示板Pantipには、

「2015年は㎡8,000Bだったのに今は倍。給料は据え置き」
「建築費16,000B/㎡とか狂ってる」
といった投稿が相次ぐ。若年層スレッドでは“家なんか買わずに賃貸で投資”派も増加中だ。pantip.compantip.com


9. 「高すぎて夢が持てない」――リアルボイス

月収5万バーツのIT技術者はこう嘆く。

「5〜6百万のタウンホームですら返済比率60%。結婚も子どもも無理」
一方、同価格帯を購入したカップルからは「近隣マナーが良く静か」という肯定的レビューもあり、属性で評価が二分する。pantip.compantip.com


10. コスト論争:「デベの暴利」か「仕方ない現実」か

Pantipの議論では「土地転がしでぼったくり」とする声に対し、建築関係者が「資材・労務費で粗利は1〜2割」と反論。スレは300件超のコメントで白熱した。pantip.com


11. 開発業者の新戦略――“ハイブリッド住宅”の台頭

コンドミニアムとタウンホームを組み合わせた低層コンド「タウンドミニアム」が注目を集める。土地コストを抑えつつ共用施設を充実させ、5百万バーツ台を実現。とはいえ駅徒歩圏は瞬時に完売し、抽選倍率10倍超も珍しくない。thaiexaminer.compattayamail.com


12. 地方都市の“リバウンド需要”

パンガーやフアヒンでは外国人リタイア層の買い増しで年3〜7%の上昇が報告され、地元住民が「買えなくなる」と警戒感を示す。bambooroutes.com


13. 住宅購入は「時間との闘い」

価格上昇ペース<貯蓄ペースなら買えるはず――。だが実際は給与伸び悩みとローン規制が追い打ちをかけ、「待つほど遠ざかる」現象がSNSで“บ้านลอยฟ้า(空飛ぶ家)”と揶揄される。pantip.com


14. 金融政策と金利見通し

インフレ鈍化でタイ中銀は22年以降利下げに転じたが、市場金利への波及は限定的。Bloombergは「マイナスインフレは追加利下げ余地」と報じるが、銀行は与信リスクに慎重姿勢を崩さない。bloomberg.com


15. 比較視点:1997年バブルとの違い

当時はドル建て借り入れと通貨急落が引き金だったが、現在は内需主導のコストプッシュ型。“過熱”より“粘着性インフレ”に近いとエコノミストは分析する。


16. EECと巨大インフラがもたらす“地価ドーピング”

東部経済回廊(EEC)の高鉄・港湾計画は地価期待を押し上げる半面、完成遅延リスクも内包。プラカノンの地主は「線路が見えるだけで坪単価が10%上がる」と笑うが、買主側には賭けだ。pantip.comasiarealestatesummit.com


17. 2030年を見据えたシナリオ

  1. ソフトランディング:GDP回復&金利低下で年+3%前後の穏やかな上昇

  2. クラッシュ:外需悪化+家計債務連鎖で▲15%の急落

  3. パラレル:駅近と郊外で二極化——中心部+5%、郊外▲5%


18. 専門家の提言

  • 土地節税のための空き地遊休を抑制する「空地税」の強化

  • 住宅ローン保証公社(GH Bank)の低所得層向け共済スキーム拡充

  • カーボンニュートラル建材へのVAT減免


19. 市民が取れるセルフディフェンス

  • 共同購入(Co-buy)やクラウドファンディング住宅への参加

  • 固定金利ローンへの借り換え

  • 長期賃貸契約で家賃上昇リスクをヘッジ


20. 結論――「買える人」と「買えない人」の分水嶺

価格高騰の裏で、住宅は単なる“商品”から“投資資産”へと完全にシフトした。所得・資産格差が是正されない限り、ハウジングエステートは一部の層にしか手が届かない“空飛ぶ家”であり続けるだろう。pattayamail.combangkokpost.com


参考記事

タイの住宅地価格が経済の低迷と購買力の低下にもかかわらず急騰している理由
出典: https://www.pattayamail.com/news/why-housing-estate-prices-in-thailand-are-surging-despite-weak-economy-and-falling-purchasing-power-507971

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