メインコンテンツにスキップ
ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア ロゴ
  • 記事一覧
  • 🗒️ 新規登録
  • 🔑 ログイン
    • English
    • 中文
    • Español
    • Français
    • 한국어
    • Deutsch
    • ภาษาไทย
    • हिंदी
クッキーの使用について

当サイトでは、サービスの向上とユーザー体験の最適化のためにクッキーを使用しています。 プライバシーポリシー および クッキーポリシー をご確認ください。

クッキー設定

クッキーの使用について詳細な設定を行うことができます。

必須クッキー

サイトの基本機能に必要なクッキーです。これらは無効にできません。

分析クッキー

サイトの使用状況を分析し、サービス向上に役立てるためのクッキーです。

マーケティングクッキー

パーソナライズされた広告を表示するためのクッキーです。

機能クッキー

ユーザー設定や言語選択などの機能を提供するクッキーです。

増加する百日ぜき――累計3万1,966人を突破した2025年上半期の流行と、外国人家庭がいま取るべき対策

増加する百日ぜき――累計3万1,966人を突破した2025年上半期の流行と、外国人家庭がいま取るべき対策

2025年06月24日 19:39

1. 流行の現状と統計

1-1 過去最多を大幅更新する勢い

  • 2025年1〜24週累計患者数:31,966人 (速報値)nordot.app

  • 2019年最多記録(1万6,845人)をすでに2倍近く上回り、全数把握制度(2018年〜)開始後で最多。

  • 週別報告数は第15週以降 毎週2,000人超。第22週時点累計は 22,351人 で昨年年間の5倍以上id-info.jihs.go.jp。


1-2 年齢分布と地域差

  • 患者の 58.7% が10〜19歳。5〜9歳が21.0%、0〜4歳はやや減少傾向id-info.jihs.go.jp。

  • 報告数上位は新潟・東京・大阪、人口比最多は宮崎(81.1/10万人)id-info.jihs.go.jp。


1-3 国際的動向との比較

欧州や米国でも2024年後半から再増加が報告され、米国は2024年に35,435例で前年比5倍超id-info.jihs.go.jp。パンデミック期の「免疫ギャップ」とワクチン接種率の低下が共通要因とされます。



2. 百日ぜき基礎知識

  1. 病原体:Bordetella pertussis(稀に B. parapertussis)。

  2. 潜伏期:7〜10日。

  3. 典型的経過:カタル期 → 痙咳期(笛声を伴う連続咳)→ 回復期。

  4. 合併症:乳児では肺炎・けいれん・脳症、成人では肋骨骨折・尿失禁など。

  5. 治療:マクロライド系第一選択。ただし 耐性株(MRBP) の報告増加id-info.jihs.go.jp。



3. 流行拡大の要因分析

主因内容補足
免疫ギャップパンデミック期の外出自粛で自然感染が減少、定期接種の遅れも重なる国内乳幼児の定期接種率はおおむね95%だが、第3回・第4回での脱落が顕著
10代クラスター中学・高校での集団生活、ワクチン効果減衰(接種後5〜10年)学校閉鎖や時差登校の事例は散発
MRBP拡大東京都・大阪府などで耐性株検出、治療遅延リスク乳児死亡例(4月)報告あり
報告体制強化2025年第15週〜ARIサーベイランス導入単純増分を超える実患者増が示唆





4. 外国人居住者が注意すべきポイント

4-1 ワクチンスケジュールのずれ

日本の 五種混合(DPT-IPV-Hib)4回+DT追加 と、米国・EU圏の DTaP 3回+ブースター では回数・間隔が異なるため、母国で完了=日本でも免疫万全 とは限りません。転入時に自治体へ接種歴を提出し、不足分を公費または自費で補うことが推奨されます。



4-2 医療機関の受診フロー

  • 長引く咳(2週間以上) は百日ぜきを疑い、まず 内科・小児科 へ。

  • 英語・中国語対応クリニックのリストは各自治体国際課/観光局サイトで要確認。

  • 検査は PCR/LAMP が主流、保険診療(3割負担)。無保険でも予め見積を相談可。


4-3 コクーン接種(Cocooning)

乳児を取り巻く家族・ベビーシッター・保育士が Tdap(成人用三種混合) を受け、家庭内持ち込みをブロックする戦略。日本では2023年から推奨対象を「同居親族・妊産婦」に拡大。



5. 症状チェックリストとセルフケア

症状百日ぜきの可能性対応
37℃前後の微熱+鼻水★☆☆マスク着用、外来受診前に電話相談
連続するけいれん性咳嗽+笛声★★★早急に医療機関へ(休日診療含む)
咳き込み後の嘔吐★★★乳児は救急受診も検討
無呼吸・チアノーゼ★★★★119番通報、救急搬送





6. 治療と在宅療養のポイント

  • 抗菌薬:早期投与で症状短縮・感染期間短縮。耐性株疑い時は培養結果に応じ変更。

  • 咳発作対策:部屋の加湿(40〜60%)、少量頻回の水分補給。

  • 隔離期間:抗菌薬開始後5日間 or 咳発症後3週間。家族内はマスク+換気必須。

  • 保育園・学校復帰:医師の治癒証明が一般的。



7. 行政・企業の最新対応

  1. 厚生労働省:学童施設への感染管理ガイドライン改訂(6月14日付)。

  2. 東京都:外国人保護者向け多言語リーフレット配布(英・中・韓・ベトナム語)。

  3. 在日米軍・国際校:Tdap追加接種を義務化。

  4. 企業:在宅勤務推奨・小児看護休暇の柔軟運用。



8. よくある質問(FAQ)

Q1. 妊婦も追加接種が必要?
A. 妊娠27〜36週のTdap接種で母体抗体を胎児へ移行し、生後早期の防御を高めます。


Q2. マスクは有効?
A. 飛沫核サイズはインフルエンザより大きく、サージカルマスクで一定の防御効果があります。


Q3. 乳児のPCRは痛い?
A. 鼻咽頭スワブを用いますが、5秒程度で終了。泣いても呼吸確保を優先すれば後遺症なし。




9. 今後の見通し

IDWR速報では 第23週も2,800例超 と高止まり。夏休みの帰省・旅行で地域間伝播が懸念され、専門家は「最低でも8月末まで増加傾向が続く可能性」と指摘。ワクチン追加接種率と耐性株動向が収束時期を左右します。最新情報は国立健康危機管理研究機構の週報を随時確認してください。




参考記事一覧

  1. 共同通信「百日ぜき患者3万人超す ――昨年の8倍弱、乳児警戒を」2025年6月24日nordot.app

  2. 国立健康危機管理研究機構 IDWR 2025年第22号「注目すべき感染症:百日咳」id-info.jihs.go.jp

  3. Japan Institute for Health Security “Risk Assessment: Pertussis Outbreak Situation in Japan” (PDF, 2025年4月22日)id-info.jihs.go.jp

  4. 東京都感染症情報センター「百日咳の報告状況(2025年6月19日更新)」idsc.tmiph.metro.tokyo.lg.jp

  5. Shoebill Health “Japan Travel Alert 2025: Whooping Cough Outbreak – Symptoms, Prevention and Latest Updates” (2025年4月)shoebillhealth.com

← 記事一覧に戻る

お問い合わせ |  利用規約 |  プライバシーポリシー |  クッキーポリシー |  クッキー設定

© Copyright ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア All rights reserved.