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推し活キャンセル保険誕生:5人に1人が遠征キャンセルを経験する時代、ファンを守る新しい安心

推し活キャンセル保険誕生:5人に1人が遠征キャンセルを経験する時代、ファンを守る新しい安心

2025年06月28日 13:58

目次

  1. はじめに──推し活と「遠征」という日本文化

  2. 調査データ:5人に1人がキャンセル経験、その実態

  3. 保険誕生の経緯と参画企業

  4. 商品概要と補償範囲

  5. 日本と海外のファン文化・保険事情の比較

  6. 金銭的負担と心理的ケア:保険がもたらす安心

  7. 観光・エンタメ産業への波及効果

  8. 今後の課題とグローバル展開の可能性

  9. まとめ


1. はじめに──推し活と「遠征」という日本文化

“推し活”とは、特定のアイドル・アーティスト・舞台俳優などを応援し、コンサートやイベントに参加して体験を共有する活動を指す言葉だ。地理的距離を越えて「現場」に駆け付ける行為を日本では「遠征」と呼び、航空券やホテルを組み合わせて小旅行化する点が大きな特徴である。



2. 調査データ:5人に1人がキャンセル経験、その実態

MysuranceとOshicocoが2025年2月に実施した1,191名のアンケートでは、遠征予定をキャンセルした経験者は20%、うち約33%が3万円以上のキャンセル料を負担したと回答した。キャンセル理由は公演中止、交通機関の欠航、急病などが上位を占める。認知度はわずか10%にとどまり、多くのファンが補償制度を知らず損失を被っていることが明らかになった。



3. 保険誕生の経緯と参画企業

  • Mysurance株式会社(損保ジャパン100%子会社):旅行キャンセル保険の実績を持ち、累計契約100万件超。

  • 株式会社Oshicoco:推し活専門プラットフォームを運営し、ファンコミュニティに精通。


    両社はSNS上で拡散された「台風で飛行機が飛ばず推しに会えなかった」という嘆きの声をきっかけに協業を開始し、2025年3月31日に専用サイトを公開した。



4. 商品概要と補償範囲

「推し活キャンセル保険」は旅行予約(宿泊・交通など)をキャンセルした際に発生するキャンセル料を全額補償。
主な補償事由

  • 公演・イベントの中止/延期

  • 交通機関の2時間以上の遅延・欠航

  • 本人・同行者の急病や感染症発症

  • 家族の入院・死亡、裁判員選任など


    申込条件は「予約日から14日以内」「出発まで9日以上」など。補償対象外としては、推しが降板しても公演自体が継続する場合などが挙げられる。



5. 日本と海外のファン文化・保険事情の比較


日本海外(米英を中心に)
典型的な移動距離国内外問わず数百〜数千kmの遠征が一般的同国内の都市間移動が中心、宿泊を伴わないことも多い
主な損失リスク交通・宿泊費、キャンセル料チケット代(会場払い戻し)、現地移動費
補償の主流旅行キャンセル保険に「推し活」特化商品が登場チケット保険が主流。AXSやTicketmasterで選択式加入可能だが旅費は対象外
保険加入率認知度約10%と低い会計時にポップアップで提案されるため比較的高い


海外ではチケット購入時点で“Missed Event Protection”を数ドルで付帯でき、病気や事故による不参加でもチケット代は返金される。しかし交通・宿泊費が補償される例は少なく、ファン自身が別途トラベルインシュアランスを組み合わせる必要がある。



6. 金銭的負担と心理的ケア:保険がもたらす安心

遠征費用は平均で3万〜10万円とも言われ、チケット代を除く宿泊・交通費は払い戻し不可が多い。保険により金銭的損失をカバーできれば、次のチケット購入やグッズ購入に資金を回せるため、ファン・アーティスト・観光業界すべてにプラス効果が期待される。



7. 観光・エンタメ産業への波及効果

  • 地方経済活性化:遠征需要を下支えすることで地方会場への集客が安定。

  • ツアープロモーターのリスク低減:公演中止時の払い戻し負担をファン自身の保険が吸収する分、ツアー計画が立てやすい。

  • インバウンド誘客:推し活保険が英語対応すれば、海外ファンの来日遠征への安心材料となりうる。



8. 今後の課題とグローバル展開の可能性

課題は認知度向上と約款の分かりやすさ。Mysuranceはオタク用語の注釈や4コマ漫画を使い、“難しい保険=読まない”という障壁を下げている。今後は海外ファン向けの多言語サポートや、チケット代まで含む包括補償型商品の検討が期待される。



9. まとめ

推し活キャンセル保険は、日本独自の「遠征」文化とグローバル化するファンダムの課題に応えるイノベーションである。海外にもチケット保険は存在するが、旅費までカバーする商品は稀であり、日本発のモデルが世界標準となる可能性も秘めている。


ファン活動を“推し活”という言葉が象徴する今、保険は単なる金銭補償にとどまらず、推しを応援し続ける「心のセーフティネット」として機能し始めた。



参考記事一覧

  • Mysurance/Oshicoco プレスリリース
     「推し活キャンセル保険 専用サイトを開設」(2025年3月31日)

  • Mysurance「国内遠征版 推し活キャンセル保険」商品ページ

  • AXS Help Center「What is ticket insurance?」(2023年1月)

  • People Magazine
     “What Happens When a Concert Tour Is Canceled?”(2024年6月)

  • JNTO(日本政府観光局)
     “Travel Insurance in Japan” (閲覧日:2025年6月28日)

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