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中国が最も痛い「イラン原油ショック」:割引原油と制裁回避の“もろさ”

中国が最も痛い「イラン原油ショック」:割引原油と制裁回避の“もろさ”

2026年01月15日 17:46

1. 「最も露出している国」はなぜ中国なのか

世界の原油市場で、イラン産の位置づけは特別だ。産油量や輸出先の多様性だけで見れば、イランは必ずしも“最大の供給者”ではない。だが、制裁によって正規の販路が狭まった結果、売り先が偏り、買い手側も“ある理由”で買わざるを得なくなる。


その“ある理由”こそが「割引」である。国際指標に対して数ドル〜10ドル規模で安い原油は、薄利で回す製油ビジネスにとってほぼ生命線だ。そして、その割引原油に最も深く依存してきたのが中国、とりわけ国内の独立系製油所群である。


2. 主役は国営企業ではなく「ティーポット」

中国の原油輸入というと、巨大な国営石油企業が主導しているイメージが強い。しかし、イラン産に関しては事情が違う。リスクの高い取引を避けたい国営企業が距離を置く一方、山東省を中心とする中小〜中堅の独立系製油所(通称ティーポット)が、割引の妙味に引き寄せられてきた。


彼らは、安く仕入れて製品マージンを確保するモデルで生きている。つまり「イラン産が止まる=仕入れコストが上がる」だけでなく、「そもそも採算の前提が崩れる」可能性がある。輸入量の絶対値以上に、構造的な痛点はここにある。


3. 供給が途切れる“3つの経路”

イラン産が不安定化するトリガーは大きく分けて3つある。


(1) 地政学リスク:海上チョークポイントの混乱
中東で緊張が高まると、ホルムズ海峡の通航リスクが一気に上がる。封鎖の有無にかかわらず、保険料・運賃・迂回・船腹の確保など、物流コストが跳ね上がる。原油は“海の貨物”であり、海の不安は即座に価格へ転写される。


(2) 制裁リスク:ネットワークへの締め付け
イラン産は制裁回避のため、積み替え、書類上の原産地変更、仲介業者・船舶の匿名化など、複雑なネットワークに依存しがちだ。取り締まりが強化されれば、輸送そのものが止まらなくても「取引コストが上がる」「決済が詰まる」「船が出せない」といった形で流れが細る。


(3) 需要側リスク:中国国内の採算悪化
面白いのは、供給の問題だけでなく、中国側の事情でも“流れが弱まる”点だ。独立系製油所のマージンが縮めば、仕入れ自体を抑える。結果としてイラン側には海上貯蔵が積み上がり、価格交渉がさらに不安定になる。供給網は片側だけで成立しない。


4. 代替調達はできる。でも「安さ」は代替できない

「中国は世界最大級の買い手なのだから、他から買えばいい」という声はもっともらしく聞こえる。実際、ロシア、中東の他国、アフリカ、南米など選択肢はある。戦略備蓄もある。短期的に“物理的な欠乏”へ直結するとは限らない。


しかし問題は、同じ品質・同じ条件・同じ価格で置き換えられるか、だ。イラン産の魅力は価格であり、割引が消えれば、独立系製油所の損益分岐点が一段と厳しくなる。結果として起こり得るのは、稼働率の低下、製品在庫の調整、国内燃料価格の上振れ、さらに物流費・物価への波及である。


つまり、供給途絶の本質は「原油が無い」より先に「安い原油が無い」ことにある。


5. 中国に残る“海のジレンマ”

中国のエネルギー安全保障は、古くから海上輸送の脆弱性とセットで語られてきた。中東依存だけでなく、輸送路が特定の狭い海域に集中する構造は、平時には効率的でも、有事には急所になる。


ここでイラン産が象徴的なのは、取引が“割引”と“リスク”を抱き合わせにしている点だ。割引の裏側には、制裁・海上輸送・名義変更・決済といった見えないコストがあり、平時は吸収できても、情勢が揺れた瞬間に表面化する。


6. 影響は中国だけでは終わらない

イラン産が詰まれば、世界の“割引原油”全体の需給が変わる。中国の独立系が他国の重質油へ一斉にシフトすれば、今度はそちらの割引が縮小し、他の買い手にも価格が波及する。


さらに、保険・船会社・金融機関が慎重になれば、制裁対象外の貨物まで巻き添えで運賃が上がることがある。エネルギー市場は、供給量だけでなく「通るかどうか」「払えるかどうか」「運べるかどうか」で揺れる。


7. これから起きる“現実的なシナリオ”

最も現実的なのは、全面的な途絶ではなく「断続的な細り」だ。


たとえば追加制裁で特定の船舶・仲介業者が使えなくなる、港でのチェックが厳しくなり滞船が増える、保険料が上がり採算が合わない便が出てくる。こうした小さな詰まりが積み重なると、独立系製油所は調達先を分散し、稼働率を落とし、製品価格に転嫁しようとする。


その連鎖は派手ではないが、じわじわ効く。割引で回してきた仕組みほど、割引が消えた瞬間の痛みは大きい。



SNSの反応(傾向まとめ)

※主要SNS(Xなど)で拡散された関連投稿・見出し共有をもとに、論点の“傾向”を整理。

  1. 「イランは中国に売らないと詰む/中国は安く買える間だけ」型
    イラン側の販路が中国に偏っている点を挙げ、「友好というより取引」と見る声が目立つ。中国は代替が効くが、イランは効きにくいという非対称性を指摘する投稿が拡散。

  2. 「ティーポットが最前線」型
    国営ではなく独立系が実務を担っている点に注目し、制裁で狙われやすいのは“末端のプレイヤー”だという見方。収益が薄い業態ほど、割引依存の反動が大きいという議論が多い。

  3. 「制裁回避(影の船団・原産地ロンダリング)への批判」型
    原油の名義変更や輸送ネットワークを問題視し、「締め付けが強まれば物流コストは上がる」とする警戒論。

  4. 「米国の圧力はエネルギー価格を通じて世界に波及」型
    特定国の政治判断が、保険・運賃・相場心理を通じて世界のインフレ要因になり得るという指摘。

  5. (中国語圏でよく見られる論点として)「一方的制裁への反発」型
    制裁の正当性をめぐり、主権や取引の自由を強調するコメントが付く傾向がある一方、現実的には“安さが消える痛み”を心配するトーンも混在する。



事実関係メモ(出典)

  • 中国がイランの輸出原油の大半を買い、2025年平均で約138万バレル/日、また中国の海上輸入に占める比率が約1割強とされる点。

  • 主な買い手が中国の独立系製油所(ティーポット)で、イラン産が他の非制裁原油より大きく割引される点。

  • 制裁回避として、原産地をマレーシア等に付け替えるなどの手口が指摘されている点。

  • 米国の制裁強化が中国のティーポット等にも影響し得る(制裁対象化の事例が報じられている)点。

  • ベネズエラ要因などで中国の“割引原油”調達リスクが意識され、代替先としてイラン・ロシア重質油が語られている点。

  • X上で、イランと中国の関係を「安い原油をめぐる取引」と整理する投稿や、ティーポット依存を強調する投稿が拡散している点(例)。



参照URL

  • https://www.reuters.com/business/energy/chinas-heavy-reliance-iranian-oil-imports-2026-01-13/

  • https://www.reuters.com/business/energy/chinese-refiners-expected-replace-venezuelan-oil-with-iranian-crude-traders-say-2026-01-07/

  • https://www.ft.com/content/f64826fa-5c36-4fb3-8621-ee0b9d9a1ff5


参考記事

なぜ中国はイランの石油供給における混乱に最も影響を受けやすいのか
出典: https://www.thehindubusinessline.com/news/world/why-china-is-most-exposed-to-any-disruption-in-iranian-oil-supplies/article70506593.ece

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