メインコンテンツにスキップ
ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア ロゴ
  • 記事一覧
  • 🗒️ 新規登録
  • 🔑 ログイン
    • English
    • 中文
    • Español
    • Français
    • 한국어
    • Deutsch
    • ภาษาไทย
    • हिंदी
クッキーの使用について

当サイトでは、サービスの向上とユーザー体験の最適化のためにクッキーを使用しています。 プライバシーポリシー および クッキーポリシー をご確認ください。

クッキー設定

クッキーの使用について詳細な設定を行うことができます。

必須クッキー

サイトの基本機能に必要なクッキーです。これらは無効にできません。

分析クッキー

サイトの使用状況を分析し、サービス向上に役立てるためのクッキーです。

マーケティングクッキー

パーソナライズされた広告を表示するためのクッキーです。

機能クッキー

ユーザー設定や言語選択などの機能を提供するクッキーです。

話す内容より“手の動き”が大事? TED2,000本が示した最強プレゼン術 - あなたの説明が伝わらないのは、口ではなく“手”のせいかもしれない

話す内容より“手の動き”が大事? TED2,000本が示した最強プレゼン術 - あなたの説明が伝わらないのは、口ではなく“手”のせいかもしれない

2025年12月06日 09:58

「手を動かす人は話がうまい」は本当だった

会議やプレゼンで「この人、やけに手を動かすな」と感じたことはないでしょうか。


そういう人ほど、なぜか話がスッと頭に入り、「できる人」に見える――。この日常的な感覚を、マーケティング研究の最前線がデータで裏付けました。


カナダ・ブリティッシュコロンビア大学や南カリフォルニア大学などの研究チームは、2,000本以上のTEDトークから20万件を超える動画セグメントを切り出し、AIで手の動きをフレーム単位で解析しました。さらに、起業家のピッチ動画を使った実験で、同じ内容を話していてもジェスチャーを変えたときの印象の違いを測定しました。物理ニュース


結果は明快です。言葉の内容を視覚的に描くジェスチャーを使うと、話し手はより「明瞭で有能で、説得力がある」と評価されることがわかりました。物理ニュース


効くのは「意味のある手振り」だけ

研究チームはジェスチャーをいくつかのタイプに分類しました。中でも効果が高かったのは「イラストレーター」と呼ばれる動きです。物理ニュース

  • 距離の話をするときに、両手を広げて「これだけ離れている」と示す

  • 「2つのアイデアがかみ合っている」と説明しながら、両手を近づけて重ねる

  • 「需要が上下している」と言いながら、手で波形を描く

こうした動きは、聞き手に視覚的なショートカットを与え、頭の中にイメージを組み立てやすくしてくれます。心理学では、情報が「処理しやすい」とき、人はその内容をポジティブに評価し、話し手を有能だと感じやすいことが知られています。物理ニュース


対照的に、意味もなく腕を振り回したり、落ち着きなく指先をいじったりする動きは、ほとんど効果がありません。場合によっては「落ち着きがない」「自信がない」という逆効果さえ生みます。物理ニュース


ポイントは、「振ればいい」ではなく、内容とジェスチャーがきちんと噛み合っているかどうかです。


TEDトークと実験が示した「ジェスチャーの威力」

AI解析によると、イラストレーターを多用するTEDトークほど、視聴回数や「いいね」の数が多い傾向がありました。研究チームは、話者の性別・職業・言語・動画の長さなど多くの要因を統計的にコントロールしたうえで、ジェスチャーが独立した要因として説得力に影響していることを示しています。物理ニュース


さらにオンライン実験では、1,600人ほどの被験者が、まったく同じセリフを話しているにもかかわらず、手振りだけが違うプレゼン動画を視聴しました。その結果、イラストレーターを交えた話し手は、そうでない話し手に比べて、


  • 説明の「わかりやすさ」

  • 話し手への「信頼感」

  • 紹介された商品の「魅力度」

のいずれでも高い評価を得ました。物理ニュース


つまり、内容を変えなくても、身体の使い方を変えるだけで説得力が上がることが、データで示されたのです。


なぜ手が動くと“頭が動く”のか

では、なぜ手振りがここまで大きな影響を持つのでしょうか。

1つは、視覚情報と聴覚情報を同時に受け取ることで、脳が情報を統合しやすくなることです。たとえば、数字だけで聞く「売上が20%伸びました」という説明と、「これくらい伸びたんです」と手でグラフの棒を示しながら言う説明では、後者のほうがイメージしやすいですよね。


もう1つは、ジェスチャーが話し手の「自信のサイン」に見えることです。内容とぴったり合った動きが自然に出てくるのは、そのテーマを十分に理解している証拠だと受け取られます。研究者は、聴衆が「この人は分かっているから、私にも分かるように噛み砕いて説明してくれている」と感じるのではないかと考えています。物理ニュース


SNSでは「ジェスチャー力」がトレンドに?(想定される反応)

この研究が紹介されると、SNSではこんな投稿が飛び交いそうです。

「オンライン会議で手を動かしすぎって注意されたけど、科学的には正しかったらしい🤣 #ジェスチャー力」

「上司のプレゼン、スライドは普通なのにめちゃくちゃ納得感あるの、手振りがうますぎるからでは? この記事読んで腑に落ちた」

「また“話し方テク”かと思ったけど、TED2,000本分のデータならさすがに信じる… 明日のピッチから真似する」

「ADHDでじっとしていられない自分、やっと時代が追いついたかと思ったけど“意味のない手遊びはNG”と書いてあって詰んだ」


X(旧Twitter)では「#手を動かせ」「#オンライン会議の手の置き場」といったハッシュタグが立ち上がり、リモートワーカーたちが自分のジェスチャー動画を投稿し合う――そんな光景さえ想像できます。


一方で、批判的な声も出そうです。

「プレゼンの評価が“手の動き”で決まるなら、中身より演技力を鍛えた方が得ってこと? それってどうなの」

「文化差も大きいのに、一概に“手を振れ”と言うのは危険。日本人がやりすぎると『落ち着きがない』になる」

こうした議論も含めて、「ジェスチャー力」という新しいスキル概念が生まれつつあるのかもしれません。


今日から使える「説得ジェスチャー」4選

では、ビジネスの現場でどんなジェスチャーを意識すればよいのでしょうか。研究の知見をもとに、すぐ試せる4つのパターンにまとめてみます。

  1. 距離・規模を示す「スケール」ジェスチャー

    • 「ここからここまで改善しました」と言いながら、両手の幅で変化量を示す。

    • 「小さなコストで大きな効果」と説明しつつ、片手を小さく、もう片方を大きく広げる。

  2. 関係性を示す「つながり」ジェスチャー

    • 2つの要素の関係を説明するとき、両手を近づけたり、交差させたりして「組み合わさる」「連携する」イメージをつくる。

  3. 変化を示す「グラフ」ジェスチャー

    • 売上やユーザー数などの推移を話すとき、手で上昇曲線や波形を描きながら説明する。

  4. 構造を示す「マップ」ジェスチャー

    • プロジェクトの全体像を語るとき、空間に四角や円を配置するように手を動かし、「ここが開発チーム」「こちらがマーケ」「ここがユーザー」と領域を分けて見せる。

どれも難しいテクニックではなく、「頭の中のイメージをそのまま空間に描き出す」感覚で行うと自然になります。


やりすぎ注意:文化と場の空気も読む

もちろん、手振りは「万能の魔法」ではありません。


文化や場の雰囲気によって、適切な量やスタイルは変わります。イタリアのように身振り手振りが豊かな文化もあれば、日本のビジネスシーンのように、控えめさが好まれる場もあります。元記事でも、研究者自身がイタリアとアメリカのジェスチャー文化の違いに触れています。物理ニュース


  • 役員会やフォーマルな商談では、動きは少なめに、ポイントでだけ使う

  • カジュアルなブレストや社内勉強会では、少しオーバーなくらいにして雰囲気を和らげる

など、TPOを見ながら強弱をつけるのがよさそうです。


また、オンライン会議ではカメラに写る範囲が限られるため、胸から上で収まるコンパクトな動きを意識すると画面映えします。手元だけが画面外でバタバタ動いていると、かえって不自然に見えてしまいます。


「ジェスチャー語彙」をトレーニングする未来

研究チームは現在、短時間のトレーニングでジェスチャーの質を高められるかどうかも調べており、5分ほどの指導でも話の明瞭さが向上するという初期結果が出ているといいます。物理ニュース


さらに、音声・表情・姿勢・ジェスチャーを同時に解析するAIツールを使い、「伝わる話し方のパターン」を抽出しようとしています。物理ニュース


将来的には、

  • ZoomやTeamsに「ジェスチャーコーチ」機能が搭載され、話しながらリアルタイムでフィードバックが出る

  • VR空間で、理想的なプレゼンターの動きを模倣しながら練習できる

  • SNSのライブ配信で、視聴者の反応とジェスチャー履歴を紐づけて分析し、「この動きはエンゲージメントを上げる」などのレポートが自動生成される

といった世界も現実味を帯びてきます。


「伝わらない」は才能ではなくスキルかもしれない

今回の研究は、「話がうまい人」と「そうでない人」の差の一部が、言葉そのものではなく身体の使い方にあることを示しました。


プレゼンに苦手意識がある人ほど、「話す内容」や「スライドのデザイン」ばかりに意識が向きがちです。しかし実は、手の動かし方を少し変えるだけで、これまでと同じ説明が驚くほど伝わりやすくなるかもしれません。


明日の会議で試せることはシンプルです。

  1. 重要なポイントを3つだけ選ぶ

  2. それぞれに対応するジェスチャーを1つずつ決めておく

  3. 本番では、内容に集中しつつ、そのジェスチャーだけは必ず入れる

これだけでも、あなたの話はきっと少し「ジェスチャー強者」に近づきます。


「伝わらない」は生まれつきの才能ではなく、練習できるスキル――そんな希望を、この研究は私たちに与えてくれているのではないでしょうか。



参考記事

手を使って話す人は、より明確で説得力があるように見えます。
出典: https://phys.org/news/2025-12-people-persuasive.html

← 記事一覧に戻る

お問い合わせ |  利用規約 |  プライバシーポリシー |  クッキーポリシー |  クッキー設定

© Copyright ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア All rights reserved.