懐かしさの終焉──駄菓子が次々と姿を消す理由とは?「糸引き飴」終売から見る業界の苦境

懐かしさの終焉──駄菓子が次々と姿を消す理由とは?「糸引き飴」終売から見る業界の苦境

1. はじめに──「駄菓子」とは何か?

  • 駄菓子の定義:安価でカラフル、小売価格30円未満の菓子類

  • 日本独自の菓子文化としての誕生と発展

  • 昭和〜平成の子どもたちの放課後を彩った存在



2. 「糸引き飴」終売の衝撃

  • 奈良の大和製菓が2024年12月で生産終了を発表

  • 原材料の高騰、パッケージ資材の調達難、職人の高齢化

  • SNSでは「最後に買えてよかった」「寂しい」といった声が殺到



3. 終売・廃業が続く駄菓子たち

● 代表的な終売商品

  • 「糸引き飴」(大和製菓)

  • 「ねるねるねるね」(一部地域で販売縮小)

  • 「ミニコーラ」「ミニサワー」(オリオン株式会社)など

● 終売の理由

  • コスト上昇(小麦、砂糖、油脂類)

  • 賞味期限の短さと売れ残りリスク

  • 小売店・問屋の廃業



4. 駄菓子屋の減少と流通の壁

  • 1980年代には全国に3万店舗以上あった駄菓子屋が、今や1/10以下に

  • 後継者不足、老朽化、地域コミュニティの崩壊

  • 駄菓子問屋の廃業が連鎖的に小規模メーカーを直撃



5. 駄菓子業界が抱える3つの構造的課題

  1. ビジネスモデルの限界
    利益率の低さ、物流費の負担がメーカーを圧迫。

  2. 法規制の影響
    食品表示法や安全基準の厳格化により、改修コストが発生。

  3. 人材不足と技術継承問題
    手作りや手詰めが多く、若手が入ってこない現状。



6. 「懐かしい」だけでは守れない現実

  • SNSでの「エモい」「懐かしい」の声が消費には結びつかない

  • 「思い出」は「買い支え」にはならないという残酷な現実

  • 存続には“日常的な購買行動”が必要



7. 海外から見た「DAGASHI」

  • 海外旅行客に人気の「日本文化」としての駄菓子

  • アニメ『だがしかし』が火をつけた外国人ファン層

  • 逆輸入的に海外での販売展開が始まる兆し



8. 新しい駄菓子の形──ECとコラボ

  • サブスク型「駄菓子便」

  • YoutuberやVTuberとのコラボ駄菓子

  • 海外展開(東南アジア、北米市場)



9. 駄菓子を未来につなげるには?

  • 子どもだけではなく大人にも楽しめるマーケティング

  • 地域自治体と連携した「まちづくり」ツールとしての活用

  • 学校教育との連携──「食育」「歴史学習」としての教材活用


10. おわりに──「失う前に気づく」文化の尊さ

駄菓子は単なるお菓子ではなく、地域、子ども、コミュニティの記憶と結びついた“文化”です。その文化が今、静かに消えつつあります。
私たちが「懐かしい」と感じた瞬間、それは既に過去になろうとしている証拠かもしれません。
ただし、失う前に気づき、行動することはできます。駄菓子を未来に残すことは、“日本らしさ”を次世代につなぐことでもあるのです。




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