カリブ海の楽園で家を買うとパスポートが手に入る?投資市民権の魅力とリスク

カリブ海の楽園で家を買うとパスポートが手に入る?投資市民権の魅力とリスク

1. “家を買えばパスポート”という衝撃

カリブ海のターコイズブルーの海辺――その優雅な別荘が、実は**「もうひとつの国籍」への鍵になる。BBCは「自宅を購入するだけでパスポートが付いてくる島々」と題し、この不動産型CBI**の急拡大を報じた。最低投資額はおよそ20万ドル、申請から数か月で永住権を飛び越えた「市民権」が発行される。 


2. 5か国の条件を比較

国名最低投資額ビザフリー渡航国数特徴的メリット
アンティグア・バーブーダ23万ドル寄付/20万ドル不動産15110年米国B1/B2ビザ取得可
ドミニカ20万ドル不動産/10万ドル寄付150所得・相続・キャピタルゲイン課税ゼロ
グレナダ20万ドル不動産140米国E‑2投資家ビザルート
セントクリストファー・ネビス20万ドル不動産/15万ドル寄付135世界最古(1984年)のCBI
セントルシア20万ドル不動産147国債投資ルートも選択可

出典:Ainvest, Wikipediaなど AInvestウィキペディアmalta-citizenship.info

3. なぜ今、申請が殺到するのか

  • 政治的バックアップ:米国社会の分断と富裕層増税論議

  • 移動自由度:シェンゲン域・英国など150か国超へビザ免除

  • 税制:多くの島で所得税・相続税・キャピタルゲイン税がゼロ

  • 家族包括:子や両親まで一括で市民権取得可

アンティグアの不動産業者は「問い合わせが前年比3倍」と語る。


4. SNSの熱狂と懐疑

XではインフルエンサーのAlex Recouso氏が

**「ゴールデンパスポートの終焉。30日滞在義務でノーショウ市民は終了へ」**と投稿し、1.2万いいねを集めた。 citizenx.com

一方、米VC投資家からは「EUに行けなくなるなら価値が半減」「それでもプランBとして持つ価値はある」と賛否両論だ。

5. EU・米国の圧力と「30日ルール」

EU議会は2025年3月、「実体なき市民権」を問題視しビザ免除停止を示唆。OECDやFATFもマネロン・制裁逃れを警告する。これを受けカリブ5か国は7月、EC CIRA協定草案で「取得後5年以内に通算30日滞在+市民教育プログラム」を義務化する方向へ舵を切った。 citizenx.comウィキペディアWinn Media


投資家には「駆け込み需要→一時的バブル→申請減速」のシナリオが囁かれるが、地元政府は「プログラムの信頼性向上で長期的にはプラス」と強調する。

6. リスクとリターンを天秤に

リターンリスク
ビザフリー渡航税制メリット資産分散国際圧力による突然の条件改定パスポート無効化リスク、不動産流動性の低さ

EUが2024年にバヌアツのビザ免除を完全停止した前例は、プログラムが常に政治リスクに晒されることを示している。

7. 今後の展望――「本当に島へ足を運ぶ時代」へ

30日滞在義務は「観光誘致」と「本物のコミュニティづくり」を狙う。地元開発業者は**“市民権コンシェルジュ”**付きの長期滞在型レジデンスを提案し始めた。投資は「紙のパスポート」から「リアルなカリブライフ」へと質的転換を迫られる。


まとめ

カリブCBIは**「買うだけ国籍」**という究極の金融商品だった。しかし国際社会の圧力が強まり、「居住実態」を求める方向へ転換しつつある。パスポート取得を急ぐなら今がラストコールだが、制度改定後も“滞在価値”を享受できる人こそ真の勝者となるだろう。


参考記事

家を購入するとパスポートがもらえるカリブ海の島々
出典: https://www.bbc.com/news/articles/cly88xg5d9vo