メインコンテンツにスキップ
ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア ロゴ
  • 記事一覧
  • 🗒️ 新規登録
  • 🔑 ログイン
    • English
    • 中文
    • Español
    • Français
    • 한국어
    • Deutsch
    • ภาษาไทย
    • हिंदी
クッキーの使用について

当サイトでは、サービスの向上とユーザー体験の最適化のためにクッキーを使用しています。 プライバシーポリシー および クッキーポリシー をご確認ください。

クッキー設定

クッキーの使用について詳細な設定を行うことができます。

必須クッキー

サイトの基本機能に必要なクッキーです。これらは無効にできません。

分析クッキー

サイトの使用状況を分析し、サービス向上に役立てるためのクッキーです。

マーケティングクッキー

パーソナライズされた広告を表示するためのクッキーです。

機能クッキー

ユーザー設定や言語選択などの機能を提供するクッキーです。

なぜ人や企業は推し活を知りたがるのか ―分析結果から浮かび上がる、消費者の熱狂が可視化される背景―

なぜ人や企業は推し活を知りたがるのか ―分析結果から浮かび上がる、消費者の熱狂が可視化される背景―

2025年07月11日 18:12

目次

  1. はじめに―推し活とは何か

  2. グローバル視点で見る推し活ブーム

  3. 可視化が生む熱狂の四大要因

  4. 企業が推し活に熱視線を送る理由

  5. 市場規模と経済波及効果

  6. 世代・性別別インサイトと海外比較

  7. データで読み解く支出パターン

  8. リスクと課題―過熱・格差・サステナビリティ

  9. 推し活マーケティング成功の方程式

  10. 海外企業が参入するときのポイント

  11. 結論―推し活が示す未来の消費文化



1. はじめに―推し活とは何か

「推し活」とは、アイドルやアニメキャラ、VTuber、さらには鉄道・地元ゆるキャラまで、〈自分が“推す”対象=推し〉への応援行動全般を指す日本語スラングだ。2010年代半ばにSNSで拡散し、2021年には「ユーキャン新語・流行語大賞」候補入り。現在は“fan activity”の訳語として海外メディアも使用する。



2. グローバル視点で見る推し活ブーム

ロイターは2025年、「若年層の賃上げと可処分所得の伸長が推し活を後押しする」と報道*Reuters。アジアタイムズも「インフレ下でも推し活は減速しにくい“ストレス対処型消費”」と分析しているAsia Times*。推し活は韓国・タイ・中国でも急拡大し、コンサート遠征やライブストリーミング課金が国境を超えて循環する現象に発展した。



3. 可視化が生む熱狂の四大要因

3-1 デジタルプラットフォーム

SNSやECサイトの行動ログにより「誰が・いつ・何に・いくら使ったか」がリアルタイムで取得可能になった。ファンの“熱量スコア”は企業の投資判断指標として重宝される。


3-2 体験価値経済

チャットやオンライン握手会など「擬似接近体験」への支出がモノ消費を上回るケースも増加。ファンは自分の物語を買い、企業はそこに“アップグレード課金”を挿入する。


3-3 共感ドミノ効果

オフラインイベント→SNS投稿→二次創作→バズ→新規顧客獲得、という循環が連鎖的に起こる。見える化された「熱量」がバイラル拡散を加速する。


3-4 ライフスタイル変容

調査では30代前半女性の推し活参加率が30.4%に急伸し*プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES、50代でも4割近くが推しを持つReuters*。晩婚化と可処分時間の増大が背景にある。



4. 企業が推し活に熱視線を送る理由

  • リピーター化しやすいサブスク型消費
    ファンクラブ、デジタルメンバーシップ、月額投げ銭など、定常収入モデルが構築可能。

  • コラボキャンペーンによる即効性
    2025年には牛丼チェーン「すき家」がアニメ『ハイキュー!!』と連携し、限定カード配布で売上が前年比120%増を記録*GMO NIKKO株式会社 |*。

  • UGCで広告費が圧縮
    ファン自らが広告塔となり、SNS口コミがCAC(顧客獲得コスト)を下げる。



5. 市場規模と経済波及効果

CDG×Oshicoco調査は推し活消費を3兆5千億円規模と算出し、前年比+17%を記録*プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES。ロイターはこの支出が日本の小売総額の2.1%に相当すると報じたReuters*。日銀地域経済報告にも「トレカ複数セット購入など高単価消費が地方小売を下支え」との記述が見られる。



6. 世代・性別別インサイトと海外比較

6-1 世代差

10代: SNSライブ視聴とガチャ課金中心。
20-30代: 遠征・現場体験志向が最も高く、1人平均年間支出は約30万円。
40-50代: “推し活×自己ケア”としてアロマネイルや推し色コスメへの拡張が顕著。


6-2 性別傾向

女性は“応援重視”の複数同一商品の買い支え、男性は“資産価値”を見込んだ限定品収集が目立つ。


6-3 海外ファンとの違い

韓国・中国は投げ銭比率が高く、北米・欧州はNFTや限定ビニール盤といった“所有証明型”が好まれる。



7. データで読み解く支出パターン

カテゴリー平均支出比率傾向
公式グッズ28%通販の多品種展開で絶対額増
チケット21%高価格VIP席需要が拡大
遠征費17%LCC・民泊利用で回数増
カフェ・コラボフード11%“聖地”巡礼体験とSNS映え
デジタル課金23%ライブ配信・ファンアプリ

(Neoマーケティング自主調査2025年6月より作表*ネオマーケティング*)



8. リスクと課題―過熱・格差・サステナビリティ

推し活は「財布の紐を緩める栄養剤」だが、

  • 過剰課金による生活圧迫

  • グッズ廃棄物の環境負荷

  • “同調圧力”が生むコミュニティ疲弊
    といった影の側面も抱える。企業は購入制限やリサイクル施策、心理的安全性を確保するファンコミュニティ運営が求められる。



9. 推し活マーケティング成功の方程式

  1. 熱量データのリアルタイム解析

  2. UGCを促す“シェア前提”設計

  3. 推し色・推し番号など象徴要素の抽出

  4. 参加コストの多層化(無課金~高額VIP)

  5. ファン共創プラットフォームの開放



10. 海外企業が参入するときのポイント

  • 現地パートナーと組み、日本語圏UGC文化を理解

  • キャラクターIPとの越境コラボで“翻訳コスト”を削減

  • 物流と関税を見据えた限定生産スキームを設計



11. 結論―推し活が示す未来の消費文化

推し活は「好き」が可視化され貨幣化される時代の象徴だ。ファンはアイデンティティを強化し、企業はデータを通じて共感価値を商品化する。このダイナミズムは日本のみならず、体験価値経済へと移行する世界全体の消費トレンドを照射する指標となるだろう。




参考記事一覧(外部リンク・日付順)

  • Japan Times “Can Japan's take on fandom help drive spending?” (2025-04-05)

  • Asia Times “Japan hopes oshikatsu, a fandom phenomenon, can boost its economy” (2025-04-30)

  • Reuters “Anime and mascots: Japan hopes 'oshikatsu' rage will open consumer wallets” (2025-03-31)

  • PR TIMES “推し活人口は1384万人、市場規模は3兆5千億円に!” (2025-01-31)

  • Koukoku.jp “2025年最新 推し活マーケティングの事例と戦略” (2025-03-15)

  • ネオマーケティング “推し活に関する調査 2025” (2025-06-10)



← 記事一覧に戻る

お問い合わせ |  利用規約 |  プライバシーポリシー |  クッキーポリシー |  クッキー設定

© Copyright ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア All rights reserved.