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ケーキの選び方に異変?アレルギー原因「くるみ」が2位に急浮上――クリスマスに潜む意外なリスクと、いま出来る対策

ケーキの選び方に異変?アレルギー原因「くるみ」が2位に急浮上――クリスマスに潜む意外なリスクと、いま出来る対策

2025年12月14日 18:03

1) いま何が起きている?――「くるみ」が“主要アレルゲン”になった背景

「食物アレルギーの原因」と聞くと、卵・乳・小麦を思い浮かべる人が多いはずです。ところが近年、木の実(ナッツ)系の存在感が急上昇し、とりわけ「くるみ」が目立っています。


消費者庁の会議資料(実態調査に基づく整理)では、初発例の原因食物は年齢で変化しつつも、くるみが1~2歳で2位、3~6歳で1位、7~17歳で1位と、複数の年齢群で上位に入っています。 消費者庁
「ケーキ=子どもも食べる」イベントであることを踏まえると、これはかなり重要な変化です。

では、なぜ「くるみ」なのか。要因はひとつではありませんが、日常の食環境として次が重なりやすいのがポイントです。

  • 焼き菓子・洋菓子への“入り込みやすさ”
    くるみは、香り・食感・栄養イメージの良さから、ケーキ生地、スポンジの混ぜ込み、クランブル、キャラメルナッツ、プラリネ、ヌガー、クッキー台、生チョコのアクセントなど幅広く使われます。

  • 見た目で判断しづらい
    粒として乗っていれば気づけますが、刻み・粉砕・ペースト・混合(ナッツミックス)になると、外見から判別しにくくなります。

  • “少量でも”のリスクが強まっている可能性
    国立成育医療研究センターの解析では、食物経口負荷試験データから誘発閾値(ED)を推定し、くるみは2020年以降、より少ない量で反応が起きる方向が示されています。 国立成育医療研究センター
    つまり「少しなら大丈夫だった」「前は平気だった」という感覚が、通用しにくくなり得ます。



2) クリスマスにリスクが上がる理由――“特別な菓子”ほど危ない

クリスマス前後は、普段よりも「くるみ」が紛れ込みやすい時期です。理由はシンプルで、ナッツを使った商品が増え、製造・販売の現場も繁忙期に入るからです。



2-1. クリスマス菓子はナッツが主役になりやすい

  • シュトーレン、パネットーネなどの発酵菓子

  • ナッツ入りチョコ、プラリネ、ローストナッツのトッピング

  • リース風デコレーション(ナッツ・飾りチョコ・クッキー)

  • クッキー詰め合わせ、焼き菓子セット(混在が起きやすい)


「ケーキ」そのものだけでなく、同じ箱に入った“付属の焼き菓子”や、上に散らされたクランチ、ケーキを支える**台(タルト台・クッキー台)**が原因になることもあります。



2-2. 繁忙期は“コンタミ(意図しない混入)”の管理が難しくなる

同じ工房・同じライン・同じ器具で、ナッツ入り商品とナッツ不使用商品を並行して作ると、粉や砕片が移りやすくなります。
特に、刻んだナッツやナッツ粉は飛散しやすく、器具や作業台に残りやすいのが厄介です。



3) 表示制度はどう変わった?――「くるみ」は“義務表示”になった

日本では、容器包装された加工食品などについて、アレルゲン表示制度があります。
「くるみ」は以前は推奨(任意)側でしたが、症例増加などを背景に制度が見直され、2023年3月9日の改正で、表示義務の対象(特定原材料)へ移行しました。 消費者庁+1
経過措置は2025年3月31日までとされていました。 消費者庁+1


また、国の資料では、外食・中食(店内調理・店頭販売など)では表示が“義務でない”領域もあり、情報提供の重要性や、誤情報が命に関わり得ることが整理されています。 厚生労働省
つまり、パッケージ表示は強化されたが、すべての購入シーンが安全になったわけではないという点が重要です。



4) 「表示を見れば安心」にならない3つの落とし穴

落とし穴①:店頭販売・切り分け販売は、表示の粒度が下がる

ホールケーキを店頭で箱詰めする場合、ラベルが簡易になったり、口頭案内に頼ったりすることがあります。
「成分表の紙をもらえない」「Webに情報がない」などのケースでは、**“確認できない=食べない”**の判断がいちばん安全です。



落とし穴②:「ナッツ類」表記や“ミックス”は、くるみの有無が読み取りにくい

商品によっては、くるみ以外の木の実とまとめて扱われ、説明が抽象的になることがあります。
アレルギーがある人(または家族)は、「くるみが入っていない」ことを具体的に確認するのが重要です。



落とし穴③:同じ名前の商品でも、年によってレシピが変わる

クリスマス商品は毎年リニューアルが起こりやすく、「去年は大丈夫だったケーキ」が今年はダメ、というのが起きやすいジャンルです。
“商品名”ではなく、今年の原材料情報で判断する必要があります。



5) クリスマスケーキ購入の実践チェックリスト(家庭・購入者向け)

5-1. 買う前に確認すること(オンライン・店頭共通)

  • 原材料欄に 「くるみ」 の記載がないか

  • 「ナッツ」「木の実」「プラリネ」「ヌガー」「クロッカン」「ダックワーズ」「フィナンシェ」など、ナッツ使用と相性が良い要素がないか

  • “同一工場”や“同一ライン”の注意書き(ある場合)

  • 不明点があれば、店舗に事前問い合わせ(電話・Web)

    • 国の整理でも、外食等ではWeb等での事前情報提供が望ましいこと、分からない場合に独自判断で答えることの危険性が述べられています。 厚生労働省



5-2. 店舗に聞くときの質問テンプレ(短く・具体的に)

  • 「この商品にくるみは入っていますか?」

  • 「**くるみを扱う工程(同じ器具・同じ台)**はありますか?」

  • 「**原材料一覧(画像でも可)**を確認できますか?」


※曖昧な返答(「たぶん大丈夫」「入ってないと思う」)の場合は、避けるのが無難です。国資料でも、誤った情報提供が事故につながることが強調されています。 厚生労働省



5-3. 家で食べるときの注意

  • 取り分け用のナイフ・トングを共用しない

  • ナッツ入り菓子が同じテーブルにある場合は、皿・手拭き・子どもの手洗いを徹底

  • アレルギーが重い人は、主治医の指示に従い、必要な薬(例:エピペン等)を準備



6) 事業者・イベント運営者向け――「繁忙期こそ事故が起きる」前提で備える

クリスマスは、工房・店舗・イベント現場の忙しさがピークになります。だからこそ、“現場で守れる運用”に落とすのが鍵です。



6-1. 最低限の管理(小規模店舗でも現実的)

  • くるみ使用のレシピは、作業台・ボウル・ホイッパーを可能な範囲で分離

  • 刻みナッツ作業は“最後”に回す(飛散が広がりやすい)

  • 「アレルゲン表(一覧表)」を作り、スタッフが同じ情報を見る

  • 口頭対応のルール化:「分からないときは責任者に確認」

    • 国資料でも、分からないのに独自判断で回答しないこと、情報の正確性が最重要であることが明記されています。 厚生労働省



6-2. 表示・案内の工夫(安全と売上の両立)

  • 予約票や商品カードに、アレルゲン(特定原材料等)を明記

  • Webメニューに「アレルゲン情報」ページを作る

  • “完全除去”をうたう場合は、体制(分離調理・清掃・原材料管理)が伴うときだけ



7) もしもの時:症状のサインと緊急時の考え方(一般向け)

食物アレルギーの症状は人によって違い、軽症から重症まで幅があります。一般的には、皮膚のじんましん、口腔内の違和感、咳、呼吸苦、腹痛、嘔吐、ぐったりする等があり、重い場合はアナフィラキシーに至ることがあります。
特に本記事のテーマである「くるみ」は、研究で少量でも反応が起きうる方向が示されているため、油断しないことが重要です。 国立成育医療研究センター


具体的な対応は、必ず主治医・医療機関の指示に従ってください。



8) 世界の読者へ:これは「日本だけの話」ではない

ナッツは世界中で“健康的・高付加価値”の食材として消費が拡大し、焼き菓子やデザートに入り込む余地が大きい食材です。


日本で「くるみ」が主要アレルゲンとして浮上している事実は、食文化が変化する社会では、アレルギーの“主役”が入れ替わり得ることを示しています。 消費者庁
だからこそ、ホリデーシーズンには「見た目が華やか=原材料が複雑」になりやすい点を意識し、ラベル・問い合わせ・分離管理という“基本”を徹底することが、最も確実なリスク低減策になります。


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