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セルフレジで万引きより怖い「スリ被害」――“店は被害者でないから”の壁を超えるには

セルフレジで万引きより怖い「スリ被害」――“店は被害者でないから”の壁を超えるには

2025年09月02日 13:20

目次

  1. なぜセルフレジでスリが起きやすいのか

  2. 現場のリアル:被害者は「お客」、店は「第三者」という壁

  3. データで読む現状:普及と被害の同時進行

  4. スリの典型的な手口と“狙われやすい瞬間”

  5. 今日からできる個人のセルフディフェンス

  6. 店舗がやるべき実務対策チェックリスト

  7. テクノロジーの限界と人の目の価値

  8. 被害に遭った直後のベストプラクティス

  9. 行政・警察・業界団体に期待する制度設計

  10. まとめ:レジ前30秒の“習慣化”が最大の防御




1. なぜセルフレジでスリが起きやすいのか

セルフレジは「財布・スマホ・カードを取り出す」「画面操作に集中する」「買い物袋の口を開ける」など、複数の動作が同時に発生します。視線と手が占有され、注意が散るうえ、レジ待ちの密な環境は“接触”の口実を生みます。さらにレジ周辺は機器や仕切りで死角が生まれやすい。これらが重なり、スリにとって働きやすい“時間と場所”が形成されます。セルフ化が広がるほど、こうした状況は日常化します。 一般社団法人全国スーパーマーケット協会



2. 現場のリアル:被害者は「お客」、店は「第三者」という壁

万引きは店舗の被害であり、店側が迅速に動きやすい一方、スリは「客から客への窃盗」で店舗が法的な直接被害者ではありません。「店が被害者ではないから真剣に対応してもらえない」という被害者側のフラストレーションは、初動の遅れと検挙困難につながります。防犯カメラ映像の提供や店内での追跡の難しさなど、オペレーション上の制約も相まって、スリには“逃げ切り”の余地が残りがちです。 デイリー新潮



3. データで読む現状:普及と被害の同時進行

全国スーパーマーケット協会の年次統計では、2024年時点でセルフレジ設置企業の割合は37.9%。導入は年々増加傾向にあり、今後の設置意向も高水準です。便利さと人手不足対応の両面から、セルフ化はさらに進む見込みです。いっぽう、都内では2024年1~5月のスリ被害が前年同期比約2割増との報道もあり、人出の回復とともに“スリの活性化”が示唆されます。レジ周辺の防犯設計・運用の重要性は、数字からも裏づけられます。 一般社団法人全国スーパーマーケット協会毎日新聞



4. スリの典型的な手口と“狙われやすい瞬間”

  • 列の密集を利用:背後・側面からの接触で財布やスマホを抜く。支払い直後、釣り銭やレシートに気を取られている瞬間が危険。

  • 視線そらし:落とし物・混乱を装って注意を逸らし、その隙に盗る。複数人の連携犯も。

  • バッグ開口・切り取り:リュック・トートの口の“わずかな開き”を突く。混雑時はファスナーを開けるのも容易。

  • 露出情報の観察:支払い時に見えるカード面やスマホのロックパターンを記憶し、後追いで狙う。

    こうした手口は国内警察の注意喚起や在外公館の実務アドバイスとも整合します。特に「レジ待ちで所持金が見えないように」「バッグは体の前に」「ファスナーは閉めて前側に」という基本が、セルフレジでも有効です。 神奈川県警察在英日本国大使館



5. 今日からできる個人のセルフディフェンス

(1)レジ列に入る前の準備

  • 支払い手段はすぐ取り出せる前ポケットかチャック付き内ポケットに限定。

  • リュックは前持ち、トートは口を閉めて体の前に。

  • スマホと財布を同じ場所に入れない。


(2)スキャン〜決済〜袋詰めの最中

  • 画面と手元だけを見続けない。数秒に一度、周囲を見回す癖を。

  • 釣り銭・レシートをしまう→次の動作の順に“区切る”。

  • ポケットからはみ出したスマホは完全に収納。


(3)異変・接触を感じたら

  • すぐに手荷物を抱える→その場で中身確認。

  • その場で声を上げる/店員に申告し、時間・場所・特徴をメモ。


(4)子ども・高齢者と一緒の時

  • 会計と袋詰めを役割分担(大人が機器操作、もう一人が手荷物管理)。

  • カートの荷物フックに財布やスマホを掛けない。

これらはシンプルですが、レジ前30秒の習慣化が最大の抑止力になります。 在英日本国大使館



6. 店舗がやるべき実務対策チェックリスト

物理・設計面

  • セルフレジ島の背後スペースを拡幅し、密着が起きにくい動線にする。

  • ミラー/広角カメラで死角を減らし、スキャナー周辺を撮る小型カメラ+モニターを併設。抑止と証拠化を両立。 manboukikou.jp

  • 列位置の床サインで間隔を可視化。袋詰め台は通行導線から一段引く。



運用面

  • ピーク帯は“人の目”を増員(保安・フロアアテンダント)。

  • 声かけルール:「お手荷物は前でお持ちください」「ポケットのスマホにご注意ください」など短い定型文を習慣化。

  • 盗難疑い発生時の初動フロー(通報基準、映像保全、タイムスタンプ記録、目撃者確保)。

  • マイバッグ運用:会計完了まで袋詰めは専用台で行い、列内ではバッグを閉じる掲示をセット。 manboukikou.jp

コミュニケーション

  • 「スリはお客様の被害であり、当店も全力で協力します」と明記した店頭POPとWeb告知。

  • 被害届テンプレートやカード停止フローの案内を、サービスカウンターに常備。



7. テクノロジーの限界と人の目の価値

AI搭載の行動分析カメラや不審行動検知は有望ですが、誤検知・死角・プライバシーの課題が残ります。世界的にも“セルフ化の進みすぎ”を見直し、人員配置やハイブリッド運用に回帰する動きが報じられてきました。技術×人の目×声かけの三点セットが、セルフレジ時代の現実解です。 フィナンシャル・タイムズ



8. 被害に遭った直後のベストプラクティス

  1. すぐに店へ申告:時刻・場所・状況・相手の特徴を伝える。

  2. カード即時停止:クレジット・デビット・交通系ICの停止先一覧をスマホにメモしておく。

  3. 警察に被害届:店側は第三者でも、映像・目撃情報の提供依頼は可能。店舗は記録保全で協力。 デイリー新潮

  4. 端末の遠隔ロック:スマホは「端末を探す」でロック・データ消去。

  5. その日の財布・バッグ・ポケットの置き癖を振り返る(再発防止)。



9. 行政・警察・業界団体に期待する制度設計

  • 映像保全と提供のガイドライン:プライバシー配慮と迅速性の両立。

  • セルフレジ設計標準:カメラ・ミラー配置、列間隔、袋詰め台の位置などの推奨仕様を策定。

  • 地域連携:スリの“回遊”を見越した近隣店舗間の通報ネットワーク。

  • 統計の整備:万引き(店舗被害)とスリ(客被害)を同じ「レジ周辺犯罪」軸でも把握し、実態を見える化。

  • 広報の強化:「年末年始・大型連休・給料日後」など時期別の重点注意喚起。 神奈川県警察



10. まとめ:レジ前30秒の“習慣化”が最大の防御

セルフレジは便利で、労働力不足への回答でもあります。だからこそ、レジ前30秒を“守りの時間”にする――この小さな再設計が、被害を大きく減らします。個人は前持ち・視線スキャン・収納完了の三点セット。店舗は死角削減・声かけ・初動フロー。行政は基準化と広報。この三者の積み重ねが、セルフ化社会の“もう一つのコスト”を抑える確かな道筋です。 一般社団法人全国スーパーマーケット協会

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