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「令和の爆買い」勃発!“海外転売ヤー”が都内店舗に行列を作り…詐欺・転売が相次ぐ「謎の中国フィギュア」の正体

「令和の爆買い」勃発!“海外転売ヤー”が都内店舗に行列を作り…詐欺・転売が相次ぐ「謎の中国フィギュア」の正体

2025年07月09日 14:29

1. 序章──“爆買い2.0”はなぜフィギュアから始まったのか

2010年代半ば、銀座や秋葉原で爆発的に回転した“炊飯器と化粧品”の山──あの光景を覚えている読者は多いだろう。あれから10年、円安はさらに進み、インバウンドは復活した。しかし今回列を成すのは家電量販店ではなく、トイショップやポップアップストアだ。主役も大型スーツケースではなく、掌サイズのブラインドボックス。



2. 謎の中国フィギュア「LABUBU」とは何者か

LABUBU は香港出身アーティスト Kasing Lung が生んだ「THE MONSTERS」シリーズの1体。ウサギのような耳とギザ歯、いたずら好きの森のエルフという設定が Z 世代の“かわ怖い”感性に突き刺さる。


POP MART 社は2016年に MOLLY で市場を席巻し、その後 Dimoo、Skullpanda と続くヒットを放ったが、2024年から2025年にかけ LABUBU が“一布難求(一匹入手するのも一苦労)”と呼ばれる社会現象を生んだ。



3. 海外転売ヤーが都内店舗に殺到する三つの要因

  1. 円安と免税枠──1元20円台の円安で中国本土価格の半額以下となるケースが続出。

  2. SNS拡散力──小紅書(RED)やTikTokで「#東京開箱(東京開封の儀)」動画がバズり、現地購入ツアーが組まれる。

  3. 富裕層の資産ヘッジ──株式や不動産からコレクタブル投資へ資金が流入。



4. 現場ルポ──原宿 POP UP 初日の列

7月初旬、原宿・竹下通り某所。開店3時間前の午前7時、50人弱の行列の8割が中国語を話すグループ客だった。うち半数は大型キャリーを持参し、購入後すぐ国際発送サービスを利用するという。整理券は配布開始10分で終了し、転売価格は開店前に WeChat グループで更新され、限定カラーが10万円台に跳ね上がった。



5. 爆買いを支えるレイヤー別プレイヤー図

レイヤー主な活動収益モデルリスク
個人コレクターブラインドボックス購入・交換所有欲/資産価値上昇真贋不明・価格暴落
転売ヤー(黄牛)店舗張り付き、BOT争奪差益転売逮捕・口座凍結
投資ファンド大量一括買い中長期値上がり益市場縮小
詐欺グループ偽物・架空販売完全詐取刑事罰



6. 闇市場と価格高騰──定価の30倍は序章

メルカリでは2025年6月発売「LABUBU CAMP 2025」シークレットが 38,000円、定価の約25倍で落札。香港のオークションでは等身大フィギュアが 108万元(約2,200万円)で落札され、海外投資家の“現金化”が拍車を掛ける。



7. 偽物・詐欺の手口を徹底解剖

  • 偽サイトリダイレクト型:公式風 URL+QR コードを SNS に貼り付け、クレカ情報を盗取。

  • 高精度コピー:浙江省義烏で生産され、ホログラムシールも複製。外観だけでは判別困難。

  • すり替え詐欺:正規品購入後、箱だけ残して中身を偽物に入れ替え返品。

    AI 真贋鑑定サービス「フェイクバスターズ」は LABUBU の画像照合サービスを開始し、1 件 300 円で鑑定レポートを出す。



8. 企業・行政の対応──“闇BOT”対策から法改正まで

POP MART JAPAN は整理券抽選アプリを導入し、本人確認のうえ 1 人 2 個までに制限。消費者庁は2025年4月に「限定トイ転売に関する注意喚起」を公表し、特定商取引法の改正パブコメで「チケット不正転売禁止法」に準じた規制案を提示した。警視庁生活安全課は6月、転売グループ15名を古物営業法違反容疑で摘発。



9. 文化論的視点──“物語を買う”時代のアートトイ

中国Z世代は「ブランドより IP」「所有より体験」を重視し、作品世界と自己表現が一致するかで財布の紐を緩める。LABUBU の設定はダークファンタジー的で、自己投影の余地が広い点が人気を押し上げた。これは「家電爆買い」が象徴した機能主義からの決定的転換だ。



10. 2010年代“家電爆買い”との比較

項目旧爆買い(2015)新爆買い(2025)
商品炊飯器・化粧品アートトイ・フィギュア
販売チャネル量販店ポップアップ・EC
主な買い手団体旅行客個人/転売業者
リスク税関持込制限真贋・詐欺



11. 日本と海外の消費者が取るべきアクション

  1. 公式チャネルを利用──POP MART 直営店または正規代理店のみ。

  2. AI 鑑定の活用──画像照合でホログラム・シリアルを確認。

  3. 越境 EC の保険加入──損害補償付き配送を選択。

  4. 転売依存の抑制──販売数が需給を超えた際は冷静に待つ。



12. 展望──バブルか定着か

専門家は「2026年には供給過多で価格調整局面に入る」と予想する一方、POP MART は上海証券取引所 STAR Market 上場を視野に入れ、IP 拡張で“第二のディズニー”を狙う。キーワードは “体験型リテール×デジタル認証”。NFT やAR連動で真贋と所有権をブロックチェーンに刻む取り組みが加速すれば、市場は再び拡大する可能性が高い。



🔗 参考記事一覧(外部リンク・日付順)

  • 文春オンライン「『令和の爆買い』勃発!海外転売ヤーが都内店舗に行列…詐欺・転売が相次ぐ『謎の中国フィギュア』の正体」(2025-07-09)

  • livedoor News 同上トピック記事(2025-07-09)

  • talk.jp「中国発キャラクター『ラブブ』原宿に大行列、等身大フィギュア2200万円落札」(2025-07-04)

  • PR TIMES「AI真贋鑑定『フェイクバスターズ』、LABUBU の鑑定開始」(2025-07-03)

  • 連合早報/Record China「海外で人気のラブブ、偽物が氾濫」(2025-06-12)

  • 訪日ラボ「中国インバウンド最新トレンド:『爆買い2.0』の行方」(2025-05-30)


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