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“AIで増える仕事、減る仕事”の現実 ― IBMの年末レイオフが示す分岐点 : AIシフトは誰を救い、誰を置き去りにするのか

“AIで増える仕事、減る仕事”の現実 ― IBMの年末レイオフが示す分岐点 : AIシフトは誰を救い、誰を置き去りにするのか

2025年11月06日 10:22

1|何が起きたのか――“低い一桁%”の重み

11月4日(米国時間)、IBMは第4四半期に人員を「再配分」する一環として、世界で“低い一桁%”に当たる規模の削減を行うと認めた。対象は数千人レベルで、米国の雇用は前年比で概ね横ばいを見込むという。発表直後、株価は一時約2%下落。AI需要を取り込むためのソフトウェア偏重への舵切りが、数字の上では冷徹に進む。 Reuters


2|なぜ今か――AIとソフトウェアに資源を寄せる論理

背景にあるのは、AI連動のクラウド需要を見据えた高マージン事業への集中だ。IBMはRed Hatを核にソフトウェア比率を高め、コンサルやインフラを含む全社の“AI前提”化を加速している。一方で、直近ではクラウド系ソフトの成長鈍化が投資家の警戒感を呼び、経営はより選択と集中を迫られている。 Reuters


3|“採用停止→配置転換→削減”という長いプロセス

この動きは突然ではない。2023年、アルヴィンド・クリシュナCEOは「AIと自動化が代替可能なバックオフィスは採用を抑える」と示唆していた。今回の「再配分」は、その延長線上で、AIやソフト分野へ人と投資をさらに寄せる工程表の一部だと言える。 ciodive.com


4|SNSに見る“3つの声”:口実/現場の実感/投資家目線

(1)口実説:「AIが解雇の原因というより、以前からの効率化や海外移転の延長だ」という反応。X(旧Twitter)やRedditでは「AIは説明のためのラベルにすぎない」との投稿が散見される。 Reddit


(2)現場の実感:r/IBMのスレッドでは、HRチャットボット化や既存機能の使い勝手をめぐる賛否が交錯。「問合せは速くなったが、人間に聞けば5分で済む話に30分かかった」など、効率化の“質”に対する不満が多い。 Reddit


(3)投資家目線:ニュースの見出しは“AIブームの陰で再配分”と整理。株価の反応は小幅なマイナスにとどまったが、成長けん引役であるソフト分野の減速懸念は根強い。短期はコスト最適化、長期はAI需要の取り込み――その綱引きが続く。 Reuters


5|“低い一桁%”は何人なのか――数字で読む

IBMの従業員数は2024年末時点で約27万人。単純計算で1~2%なら2,700~5,400人、3%なら約8,100人が影響を受ける。今回も「具体人数の開示なし」「30日間の社内再就職(RA)猶予」という報道が重なり、現場に与える心理的負荷は小さくない。 Reuters


6|配置転換はどこへ向かうのか――Red Hat、ソフト、そしてAI

CIO向け専門誌CIO Diveは、今回の再配分がソフトウェアとインフラ(AI対応を含む)への集中と整合的だと指摘。IBMは生成AI“watsonx”を軸に、顧客企業での実装案件を拡大している。一方で、Red Hatを含むハイブリッドクラウドの一部では足取りの鈍さも見える。選択と集中の手綱はなお微妙だ。 ciodive.com


7|“AIは雇用を奪うのか”に対する反証と限界

「AIは仕事を根こそぎ奪う」という“血の海”シナリオに対し、反対意見も多い。リンクトイン共同創業者リード・ホフマンは「雇用は消えるのではなく変わる」として、Excel登場時の会計職を引き合いに出す。一方で、若年の事務系・初級ホワイトカラーに打撃が偏るというデータや現場感覚は無視できない。つまり“補完”と“置換”は同時進行だ。 Business Insider


8|日本の採用・人事にとっての処方箋

  • 再教育(リスキリング):基礎的なプロンプト設計、RAG/エージェント、MLOpsの理解を“全員の素養”に。

  • ジョブ型×社内マーケットプレイス:職務定義を明確化し、社内異動と「30日ルール」的な再配置を機動的に。

  • オートメーションの“質”:チャットボットの導入はKPI設計(一次解決率、顧客満足度、エスカレーション時間)を伴わせ、人に戻す基準も明示。

  • 採用広報:AI投資と人材育成を両輪で語る。レイオフの理由を“コスト”だけに閉じないコミュニケーションが心理的安全性を左右する。


9|個人のキャリア戦略――“置き換えにくいスキル”へ

  • ビジネス設計×AI運用:要件定義、評価指標、安全性・法令順守。

  • プロダクト思考:自動化を“点”で入れず、業務フロー全体のボトルネックを解く。

  • 関係資本:コミュニケーション、交渉、対人影響力は機械学習の外側にある。

  • 可搬性の高い専門性:データ基盤、セキュリティ、SRE、FinOpsなどは景気循環でも相対的に強い。


10|結論――“人×AI”の設計力が競争力

IBMの再編は、単純な“AI=解雇”図式には還元できない。投資の重点移動と社内再配置、そこに残る歪みが、同時に可視化された出来事だ。AIが拡張するのは効率だけではない。“人が価値を出す領域はどこか”を会社も個人も設計し直すこと――それがこのニュースの本質である。 Reuters



参考・補足ソース

  • 再配分の概要、株価反応、規模感(“低い一桁%”、約27万人規模):Reuters。 Reuters

  • 事業方針(ソフト・インフラ・AI集中)、過去の採用抑制発言の文脈:CIO Dive。 ciodive.com

  • 実務現場の実感・議論(AskHRなど):Reddit r/IBM。 Reddit

  • レイオフ通知の実務(30日社内再就職など)報道:The Register。 The Register

  • 追加の状況整理:Times of India/Entrepreneur(人数レンジやAI集中の補足)。 The Times of India


参考記事

IBM、AIブームの中で数千人の従業員を削減予定
出典: https://www.nytimes.com/2025/11/04/technology/ibm-layoffs-ai.html

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