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中国で過熱する「推し活」ブーム──日本とどう違う?ファンダム文化最前線レポート

中国で過熱する「推し活」ブーム──日本とどう違う?ファンダム文化最前線レポート

2025年06月28日 19:08

目次

  1. 中国の推し活ブーム到来

  2. 過熱行動の実態と政府の取り締まり

  3. 日本の推し活市場とファン行動の特徴

  4. 韓国・北米に見る「ファン・アクティビズム」

  5. 文化・法規制の違いが生むファンダムの多様性

  6. 企業・自治体が乗り出す“推し活ビジネス”最前線

  7. 推し活の功罪──越境する熱狂と社会課題

  8. 持続可能なファンダムへ:安全ガイドラインと教育

  9. まとめ:国境を越える“推し”の力と今後の展望



1. 中国の推し活ブーム到来

1-1 地下アイドルと“飯圈”文化

湖南省長沙を拠点にする地下アイドル「透明教室とパラレルガール」の現場には、週末ごとに数百人のファンが集結する。握手券やチェキ券が飛ぶように売れ、人気メンバーのSNSフォロワーは数十万規模。日本式の劇場型アイドルシステムが中国ローカルに根づいた結果だ。kumanichi.com


1-2 ライブ課金と“打投”文化

中国ファンはオンライン配信の「投げ銭(打投)」に高額を費やす傾向が強い。投げ銭ランキング上位者が“専属撮影”や“打歌服デザイン”に関われる仕組みが人気を支えている。



2. 過熱行動の実態と政府の取り締まり

2-1 プライバシー暴露・サイバー中傷

推しの住所特定や家族関係の暴露、アンチファンとの罵倒合戦が常態化。2024年には公安当局がファンサークル関連の違法行為を一斉摘発し、700件以上を立件、1,000人超を処罰した。english.news.cn


2-2 スポーツ界の“ファン圧力”と行政指導

2025年3月、中国国家体育総局は“極端ファン文化”の排除を宣言。卓球やサッカー選手への誹謗中傷を禁じ、問題ファングループのSNS閉鎖を指示した。globaltimes.cn



3. 日本の推し活市場とファン行動の特徴

3-1 市場規模と消費トレンド

日本の推し活人口は約1,400万人、年間市場3.5兆円と推計される。平均年間支出は17万円で、コロナ後の再開イベントが牽引。reuters.com


3-2 “礼儀文化”と距離感

ハイタッチ会や生写真販売など接触ビジネスはあるが、ファンは自主ルール(連番・高額買取禁止など)を共有し、秩序を保とうとする傾向が強い。



4. 韓国・北米に見る「ファン・アクティビズム」

4-1 社会貢献型ファンダム

K-POPファンは推しの誕生日にあわせて地下鉄広告や寄付プロジェクトを実施。BTS・Vのファンがわずか1分で5,000万円を集め小学校を建設した例は象徴的だ。jbpress.ismedia.jp


4-2 北米のボランティア文化

北米ではマーベル俳優やスポーツチームのファンダムがチャリティ活動を組織し、「推し」が社会正義の象徴となる現象が広がる。



5. 文化・法規制の違いが生むファンダムの多様性

比較項目中国日本韓国北米
規制主体行政主導で罰則強化自主規制中心事務所+自治体市民社会・自治
主な課金投げ銭・応援投票ライブ・グッズ広告クラウドファンディング寄付・クラウドファンディング
社会課題プライバシー侵害、未成年負債チケット転売、高額遠征寄付透明性ポリコレ衝突
強み爆発的な消費力秩序だった現場国際拡散力社会運動への展開




6. 企業・自治体が乗り出す“推し活ビジネス”

  • 中国:ライブ配信アプリ、グッズEC、リアルイベント会場の三位一体モデルで年間1兆円超市場を形成。

  • 日本:鉄道各社が“推し遠征きっぷ”を発売し、金融業界は推し活専用クレカを投入。

  • 韓国:ソウル市がファン寄付を税控除対象にする制度を検討。



7. 推し活の功罪──越境する熱狂と社会課題

推し活は個人の幸福感を高め、地方経済を潤す一方で、

  • SNS炎上

  • 経済的依存(“推し貧乏”)

  • 個人情報流出

  • ハラスメント

    など負の側面も拡大。各国で「ファン倫理教育」「未成年保護」の仕組みづくりが急務になっている。



8. 持続可能なファンダムへ:安全ガイドラインと教育

  1. 行政とプラットフォームの連携:違法行為の迅速な通報窓口を整備

  2. ファンリーダー育成:ファンコミュニティ内にモデレーターを置き、秩序維持を促進

  3. 教育機関との連携:中高生向けに“推し活リテラシー”授業を導入

  4. 透明なマネタイズ:寄付・投げ銭の使途を公開し、過度な金銭要求を抑制



9. まとめ:国境を越える“推し”の力と今後の展望

中国の過熱ぶりはリスクをはらむ一方、巨大な消費エネルギーと文化輸出の可能性を示している。日本は成熟したファンマナーと市場規模で他国のモデルケースとなり得るが、転売や炎上対策が課題だ。韓国・北米は社会貢献型ファンダムで新たな価値を創出している。


推し活が持続可能な形で発展する鍵は、**“推しと自分の距離を健全に保ちつつ、推しの力を社会に還元する”**という共通原則にある。国を超えて連帯するファンダムは、次世代の文化外交の主役になるだろう。




参考記事一覧

  1. 共同通信「中国で『推し活』文化も開花 ファンの過熱行動が表面化」kumanichi.com

  2. Xinhua「More than 1,000 people punished for chaotic fan circle behavior in China」english.news.cn

  3. Global Times「GAS head vows to curb extreme fan culture」globaltimes.cn

  4. JBpress「世界が注目する『ファン・アクティビズム』とは?」jbpress.ismedia.jp

  5. Reuters “Anime and mascots: Japan hopes ‘oshikatsu’ rage will open consumer wallets”reuters.com

  6. ネオマーケティング「推し活に関する調査 2025」corp.neo-m.jp

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