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推しを届ける応援広告の現在――拡張するファンのロイヤリティと自己表現

推しを届ける応援広告の現在――拡張するファンのロイヤリティと自己表現

2025年07月09日 13:58

目次

  1. はじめに――「推しを届ける」行為の意味論

  2. 日本の応援広告: 市場規模と媒体事情

  3. 海外比較: 韓国・北米・欧州のファン広告文化

  4. 生成AI・XRが変える“可視化”の未来

  5. 法規制とエシカルガイドライン

  6. マーケティング視点: ブランドとファンの共創モデル

  7. まとめと展望




1. はじめに――「推しを届ける」行為の意味論

“推し活”はもはや消費行動にとどまらず、ファン同士のコミュニティ形成と社会参加の装置である。応援広告はその最前線として、可視化された愛を街に刻印する。韓国では2000年代後半から地下鉄駅構内のバースデー掲示が定着し、日本では2018年ごろからアイドル・2.5次元舞台俳優を中心にブームが本格化した。


2025年現在、駅ビジョンの申し込みは争奪戦となり、受付開始から数分で埋まるケースも珍しくない。cheering-ad.jeki.co.jp



2. 日本の応援広告: 市場規模と媒体事情

2-1. 数字で読む国内市場

  • 推定市場規模 : 369.8 億円(2025年時点)prtimes.jp

  • 出資単価 : 1企画あたり平均1.2万円/人。コア参加者は数十万円規模の拠出例も。

  • 媒体比率 : 駅サイネージ40%、屋外大型ビジョン25%、交通ラッピング15%、その他20%。


2-2. 媒体の多様化

JR系・私鉄系のデジタルサイネージは最小14 in.〜最大300 in.まで揃い、15秒×1週間で20万円から。cheering-ad.jeki.co.jp
2025年には走行ルートを日単位で指定できる「モバイルビジョントラック」も一般ファンに開放され、ライブ会場追走プランが人気だ。birthdayadjp.shop


2-3. 出資・制作フロー

  1. 企画立案(ファン個人/ファンサイト)

  2. クラウドファンディング開設(平均期間30日)

  3. デザイン・審査(肖像使用OK確認)

  4. 掲出・現地巡礼・SNS拡散

  5. 事後レポートとリワード配送



3. 海外比較: 韓国・北米・欧州のファン広告文化

地域代表媒体価格感特色近年の変化
韓国地下鉄・バス停・ラッピングバス₩400,000〜₩10,000,000“聖地巡礼”性が高い、撮影ブース化2025年に価格改定で最大40%値下げ en.birthdayadjp.shop
日本駅ビジョン・街頭大型LED¥200,000〜抽選倍率高、肖像使用ガイドライン厳格地方都市に拡大
北米Times Square巨大ビジョンUS$5,000〜US$40,000世界発信力、“達成報告”動画が拡散TikTok経由で共同出資急増 tiktok.cominstagram.com
欧州ロンドンO2周辺LED, パリ地下鉄€2,000〜K-POP公演連動キャンペーンが主3D広告技術の導入が加速



韓国ではHYBE本社前バス停が“聖地”と化し、SUGA誕生日プロジェクトが1か月掲出された。facebook.com
北米では「Times Squareで15秒映るだけで推しの世界トレンド入り」が合言葉となり、Taehyung広告が21日間ループ放映された事例が象徴的だ。tiktok.com



4. 生成AI・XRが変える“可視化”の未来

  • 生成AIデザイン支援: MidjourneyやDALL·Eで“推し風”イラストを量産し、プロ顔負けのビジュアルを短時間で制作。

  • 3D/裸眼立体LED: 渋谷交差点やロンドンピカデリーの湾曲LEDで立体的に“推し”が飛び出す演出がトレンド。

  • ARフィルター巡礼: 広告前でスマホをかざすと推しがメッセージを話すARが標準機能になりつつある。

  • メタバース連動: 費用を分担できない海外ファン向けに、バーチャルストリート看板を同時展開し“グローバル同時祝福”を実現。



5. 法規制とエシカルガイドライン

論点日本海外
肖像権プロモーション契約が必要。事務所許諾必須。韓国は比較的寛容だがHYBEなど大手は事前審査制。北米・欧州は作品の引用規定に依拠。
広告審査鉄道会社・自治体の広告基準に準拠。政治・宗教・誹謗中傷不可。Times Squareは放映素材の事前モデレーション。
景観条例屋外広告物法でサイズ・輝度制限。渋谷区は深夜減光義務。ロンドン中心部は景観保護区域でLED禁止エリアあり。
資金調達一般投資家型C F規制外だが、景品表示法に注意。米国では有価証券該当リスクが議論。



6. マーケティング視点: ブランドとファンの共創モデル

  1. UGCとしてのOOH: SNSタイムラインで二次拡散されるため、広告効果は物理掲出の数百倍。

  2. データ取得: QRコード経由でファン属性を取得し、事務所のCRMに連携。

  3. コラボ広告: 企業ブランド×ファン広告の協業事例が増加。例:化粧品ブランドが推し誕生日に合わせカラー限定品を駅ビジョンで告知。

  4. SDGs視点: 2024年以降、バイオディーゼルトラックやリサイクルPVCシートなど環境負荷軽減素材が採用。



7. まとめと展望

応援広告は「推しへの愛」を可視化するだけでなく、ファン同士の連帯を醸成し、都市空間の意味を再構築するメディアへと進化した。日本市場は今後、


①地方自治体との観光コラボ

②VTuber・AIタレントの広告需要

③NFTオーナー権利と連動したOOH


――という三つの成長ドライバーを抱える。法整備とエシカルな自主規制を両輪とし、ファン・事務所・企業・行政が共創的にガイドラインを策定すれば、応援広告は単なる“自己満足”を超え、都市文化と経済を動かす次世代ソーシャルインフラとして定着するだろう。




参考記事一覧(外部リンク・日付順)

  • PR TIMES「応援広告の市場規模は約369.8億円!? 推し広告の実態調査」(2024-06-20)prtimes.jp

  • jeki「駅サイネージ|応援広告Cheering AD」(2024-12-03)cheering-ad.jeki.co.jp

  • Birthday AD JP公式ブログ「2025年注目!新規媒体まとめ」(2025-05-15)birthdayadjp.shop

  • Hello Bias「Why Fans Buy Bus Stops: The Meaning of K-pop Birthday Ads」(2025-06-10)hellobias.com

  • Birthday AD JP「[Korea] Subway/Bus Ads 価格改定」(2025-03-05)en.birthdayadjp.shop

  • Instagram Reel @boratatae「V IS BACK Times Square Billboard」(2025-06-09)instagram.com

  • TikTok #bts-times-square-ad-2025(2025-06-17)tiktok.com

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