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「ブラジル経済の今:重篤な状態にあるが希望は残る」と元中央銀行総裁が語る

「ブラジル経済の今:重篤な状態にあるが希望は残る」と元中央銀行総裁が語る

2025年09月21日 01:02

「末期ではないが重篤」——アルミニオ・フラガが突きつけた“金利という体温計”の警告

ブラジル経済は「末期患者ではないが重篤だ」。元ブラジル中央銀行(BC)総裁で、ガヴェア・インベストメンツ共同創業者のアルミニオ・フラガは、投資メディアInfoMoneyのポッドキャスト「Outliers」に出演し、現状をこう診断した。治療のカギは、金利を押し下げられるだけの“体質改善”、すなわち財政・行政・補助金の三位一体の改革だという。番組内で彼は、インフレ目標制の重要性を改めて評価しつつも、それだけに寄りかかる姿勢を戒め、「金利の体温計は『注意せよ』と告げている」と警鐘を鳴らした。InfoMoney


高金利の根っこ:財政の“逆貯蓄”と低い国内貯蓄率

フラガが繰り返し指摘したのは、金利の高さは“結果”であり“原因”ではないという事実だ。政府部門の「逆貯蓄(デスポウパンザ)」と家計・企業の低い貯蓄率の組み合わせが、恒常的に高い均衡金利を生み、成長の足を引っ張ってきた。ここで彼は、「中国のような超低金利をそのまま望む環境ではない」と念を押す。InfoMoney


こうした見立ちは、彼が別の場でも示してきた主張と整合的だ。例えば2024年の講演では「財政が『所定の位置』に収まらない限り、金利は天文学的水準に張り付きかねない」とし、金利低下には財政規律の回復が前提だと語っている。CNN Brasil


「構造」を動かす——年金・行政・補助金の再設計

フラガが“特効薬”として名指ししたのは、(1)年金制度の追加調整、(2)より広範な行政改革、(3)補助金の全面的な棚卸しと付け替え——の三本柱だ。彼の試算ベースの言及によれば、過去30〜40年で政府支出の対GDP比は25%から34%へと拡大した一方、公的投資は痩せ、優先順位のミスマッチが長年固定化してきた。この「配分のゆがみ」を正さない限り、金利の基礎体温は下がらない。InfoMoney


インフレ目標制は必要条件、十分条件ではない

2000年代初頭から機能してきたインフレ目標制は、政策の予見可能性を高め、市場との対話の基盤になった。だがフラガは「制度を持っていること」と「それを財政・供給面の改革と連動させること」を区別する。目標制だけでは金利の体温計は正常化しない——その主張は、彼が近時述べた「世界は秩序の過渡期にあり、投資機会と同時に政策運営の難易度も上がっている」という見方とも響き合う。InfoMoney


3〜4%成長は“不可能ではない”

フラガは「勇気ある決断」を前提に、潜在成長の底上げは可能だと見る。適切な配分転換(年金・補助金・行政コストの見直し)と治安・汚職対策を含む制度面の強化が噛み合えば、3〜4%の持続成長は「難しくない」と語った。だが同時に、「この患者(ブラジル)はまだ容体が悪い」と慎重さも崩していない。InfoMoney



SNSの反応:称賛と反発が交錯する“金利観”

 


フラガの語りは、SNS上で素直に二分した。

1)支持・共感系
InfoMoney公式はOutliers回を告知し、フォロワーからは「金利の持続的な高さは結局、財政の質の問題に帰着する」という賛同が寄せられた(番組紹介ポスト)。また、ニュースメディアPoder360は「ガリポロ(次期BC総裁)が就任後に金利を上げざるを得ない可能性」をフラガ発言として紹介。これは“高金利は政策失敗ではなくマクロの帰結”という視点を補強する言及として引用された。X (formerly Twitter)


2)批判・反発系
一方で、連邦政府寄りの論者や左派系アカウントからは「フラガ自身のBC時代も金利・リスクが高かったではないか」といった反論が拡散。たとえばリカルド・カッペリ氏は、過去のマクロ指標を持ち出しつつフラガの“改革論”を疑問視した。X (formerly Twitter)


また、「賃金の実質目減りが続き、既に労働・年金で痛みを伴う改革を経たのに、なお『さらなる改革』なのか」と皮肉る投稿も注目を集めた(ペドロ・ファリア氏のポスト)。X (formerly Twitter)


さらに、今年春に波紋を呼んだ「最低賃金6年凍結」報道を蒸し返し、フラガの発言一般を“緊縮一辺倒”として批判する声も再燃している。X (formerly Twitter)


3)論点の整理
賛否の分水嶺は明確だ。

  • 賛成派は、金利は“症状”であり、真因は財政の質と貯蓄率の低さにある——ゆえに構造改革が不可欠、と見る。InfoMoney

  • 反対派は、既に社会的コストの高い改革が相次いだのに、さらに痛みを求めるのかという疑念や、過去のフラガ期の実績を引き合いに出して“説得力不足”を指摘する。X (formerly Twitter)


何が投資家行動を変えるのか

市場は「金利パス」そのものより、それを駆動するファンダメンタルズ——一次収支の軌道、補助金の見直し、治安・統治の改善——を注視している。フラガのメッセージは「政策金利にだけ目を奪われるな。金利の体温計が正常化する環境を作れ」というものだ。秩序が揺らぐ世界で、ブラジルが“重篤”から回復期に入るには、配分の再設計と制度の底上げが同時に必要になる。InfoMoney



編集部の視点:合意形成の技術がカギ

財政・行政・補助金の三位一体改革は、政治的に最も困難な領域だ。だからこそ、**「何を削るか」ではなく「何に投資し直すか」**を明快に示すことが合意形成の近道になる。フラガの主張は“痛み”の話に聞こえがちだが、裏返せば「成長の配当を取り戻すための資源再配置」である。社会的な納得を伴うロードマップが示せるかどうか——これが、金利という体温計を平熱に近づけるための最後のピースだ。InfoMoney


参考記事

「ブラジルは末期患者ではないが、重篤な状態にある」と元中央銀行総裁のアルミニオ・フラガ氏が述べました。
出典: https://www.infomoney.com.br/advisor/arminio-fraga-defende-reformas-profundas-e-aponta-para-riscos-dos-juros-no-brasil/

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