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「AIがさらう仕事/残る仕事」—“言葉”と“手”の境界線はどこか : Microsoft研究×Sky Newsが描く現実

「AIがさらう仕事/残る仕事」—“言葉”と“手”の境界線はどこか : Microsoft研究×Sky Newsが描く現実

2025年10月13日 00:04

「AIに“さらわれやすい40職種”と“触れにくい40職種”──見えてきたのは“言葉の仕事”と“手の仕事”の分岐点」

英国Sky Newsがまとめた「AIに最もさらわれやすい40職種/最も触れにくい40職種」は、話題づくりではなく、かなり具体的な地図になっている。土台になっているのはMicrosoft Researchの最新研究。Bing/Copilotの20万件の実利用会話を職務タスクに結び付け、「AI適用可能性(applicability)」を職種ごとに算出したうえで、Sky Newsが当事者や研究者への取材で肉付けした格好だ。つまり“雰囲気”ではなく、「AIがどの活動をどの程度こなせるか」を実データから測り、職種に投影している点が新しい。Sky News


研究の骨子はこうだ。人々がAIに頼んだ活動(情報収集、文章作成、助言など)と、その成功度・適用範囲を評価し、各職種のタスク構成に重ねて「どの職種の“どの活動”がAIでどれだけ実用になるか」を点数化する。結果、情報の提供・文章化・教示・助言のウェイトが高い「言葉中心の仕事」ほどスコアが高く、逆に物理的作業や対面ケアを多く含む仕事は低く出る。ここが“言葉の仕事”と“手の仕事”の分岐点だ。Microsoft


影響が大きい側(“さらわれやすい40”)

上位には通訳・翻訳(98%)、歴史研究者(91%)、数学者(91%)、校正者(91%)、自動コード生成に関わる職種(90%)、作家・著述家(85%)、統計アシスタント(85%)、営業(84%)、テクニカルライター(83%)、ジャーナリスト(81%)など、言語・知識処理に寄った職種がずらりと並ぶ。つまり、入力文脈を整え、文章や説明、提案を大量に作る活動の比率が高いほど、AIの“重なり”が濃くなる。arXiv


影響が限定的な側(“触れにくい40”)

反対に、AIが「今は」ほとんど手を出せない役目も明確だ。塗装工(4%)、清掃(3%)、屋根職(2%)などの技能職、看護助手(7%)、外科助手(3%)といったケア/医療補助、船舶機関士(5%)など、現場での判断と身体性が強い職種が並ぶ。言い換えれば、AIは“言葉に落ちる”仕事には強いが、現場の段取り・安全・触覚を伴う作業には弱い。Sky News


現場の声:仕事はもう削られているのか?

Sky Newsは、フリーのライター、ジョー・ターナー氏の証言を紹介する。生成AIの普及後2年で顧客の7割を失い、年収ベースで大きな痛手を受けたという。AIが長文のドラフトを“それっぽく”素早く出せるため、クライアントが乗り換えたという体感談だ。オーディオ制作のベテラン、クリスチャン・アレン氏も、社内研修向けナレーションやラジオ広告などで受注喪失を経験。AI音声広告がわずか£11.99で買えてしまう価格破壊も起きている。Sky News


企業の動き:レイオフは“AIのせい”か?

KlarnaはAI投資と採用抑制に絡めて人員を約40%縮小、同社のチャットボットが“700人分の仕事”をこなすと喧伝した。Microsoftはデータセンター投資を拡大する一方で1.5万人のレイオフを発表、AmazonのジャッシーCEOもAI活用に伴う人員最適化に言及している。ただし、匿名のAIコンサルタントは「すぐにAIで解雇、というより採用凍結が先に出る」と冷静だ。PwCの指標では、AIで“脅かされる”職の求人は2019–24年に“脅かされにくい”職より伸びが4倍遅かったという。加えて、Deloitteの調査では企業の78%がAI支出を増やし、WEF調査では約4割の企業が自動化可能な領域で人員削減を見込む。Sky News


歴史の教訓:技術革新は職を“消す”だけか?

オックスフォード大の労働経済学者ファビアン・ステファニー氏は、悲観にブレーキをかける。紡績機(1769)やフォード式流れ作業(1913)、ATM(1967)などの前例では、特定の作業は自動化されても、全体の需要や新しい役割が増えて雇用が増えた局面もある、と。Microsoft側も「AIは研究・執筆・コミュニケーションなど多くのタスクを支援するが、単独で職業全体を完遂できるとは示していない」と説明する。Sky News



SNSの反応を拾う:熱量は高いが、受け止めは割れる

 


この特集はXでも大きく拡散した。Sky News公式の投稿には多くの反応が集まり、記者本人のスレッドでも研究者との議論が案内された。引用リポストでは「AIは来る、備えよう」と受容的な声もあれば、「メディアは不安を煽っているだけ」「“会話ログから職を語る”のは飛躍」といった批判も目立つ。Redditでは「物理作業や現場スキルが残るのは納得」「“置き換え=解雇”と短絡し過ぎ」と、やや冷静な読み解きが多い印象だ。X

代表的な投稿の論点
・「AIは既に知的労働の下流工程を飲み込んでいる。下積みが痩せるのが問題」(技術系板)Reddit
・「“歴史家が危ない”は誇張。現地調査やアーカイブ作業は言語生成だけでは代替できない」(データ可視化板のコメント)Reddit
・「20万件の会話で全労働市場を語るのか?」というサンプル妥当性への疑義(開発者コミュニティ)Reddit

総じて、**“AIは文章・説明・問い合わせ対応の量産に強い。だから“入口層”の仕事に圧がかかる。一方で、人と身体を介した仕事は底堅い”**という読みは多くのコミュニティで共有されつつある。



どう備える?実務でのチェックリスト

  1. 自分の仕事を“活動”に分解
    案件定義、調査、ドラフト、要約、校正、交渉、現場作業…と棚卸しし、AIが高精度で担える工程(情報収集・文章化・テンプレ回答)に印を付ける。Microsoft

  2. AIを“先手で取り込む”
    ドラフト・要約・リサーチの一次案出しはAIに任せ、人間は要件定義・編集・検証・最終責任に集中。可処分時間を企画・顧客理解に再配分する。Microsoft研究のポイントは“置換”でなく“適用”だ。Microsoft

  3. “人間性の濃い工程”を太くする
    対面の関係構築、倫理判断、文脈解釈、現場安全、非言語の合図──ここは当面の比較優位。制度や評価指標もここに寄せる。Sky News

  4. 組織としては“採用凍結シナリオ”に備える
    いきなりの大量解雇より、自然減や凍結で若手の育成母体が痩せやすい。OJTの設計をAI時代用に作り直す。Sky News

  5. スキル移民を視野に
    文章・数理・営業など“言葉の仕事”の人ほど、プロンプト設計・検証・監査・データ作法へ横滑りしやすい。逆に技能職は、現場×デジタルで単価を引き上げる余地がある。Microsoft


読み解きの注意点

  • “適用可能性”は脅威カレンダーの起点であって、即時のリストラを意味しない。Sky Newsが取材した現場の実感は“採用を締める/下流を薄くする”という形で先に表れやすい。Sky News

  • 歴史の反証も忘れずに。ATMの登場で銀行員が増えた例のように、仕事は形を変えて残ることがある。Sky News

  • **ただしフリーランスは感応度が高い。**価格競争と代替可能性が直撃しやすく、証言の生々しさもそこに由来する。Sky News

結論:AIは“言葉の仕事”の下流を短時間で均質化する装置。だからこそ、“要件を決め、確かめ、人を動かす”上流力と、身体を使う現場力の価値が相対的に上がっていく。



参考記事

「AIによって最も危険にさらされている40の職業」と「AIが影響を及ぼせない40の職業」 - スカイニュース
出典: https://news.sky.com/story/the-40-jobs-most-at-risk-of-ai-and-40-it-cant-touch-13447013

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