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30代妊婦が鳥由来感染症「オウム病」で死亡 飼育歴なく感染経路不明—重症化リスクと対策を解説

30代妊婦が鳥由来感染症「オウム病」で死亡 飼育歴なく感染経路不明—重症化リスクと対策を解説

2025年06月12日 23:19

目次

  1. ケース概要

  2. オウム病とは――病原体・症状・潜伏期

  3. 妊婦で重症化する理由

  4. 感染経路が特定できない背景

  5. 国内外の発生状況と過去事例

  6. 診断と治療――テトラサイクリン系抗菌薬が第一選択

  7. 予防策:家庭・医療機関・公共施設でできること

  8. 公衆衛生上の課題と提言

  9. まとめ



1. ケース概要

長崎県の発表によれば、2024年1月8日に発熱で発症した30代妊婦は同10日に医療機関を受診後に病状が悪化し死亡。死因究明のため保存されていた検体を再検査した結果、2025年6月5日にオウム病クラミジアが検出された。県は「鳥を飼っていなかったため、感染経路は現時点で不明」としている。fnn.jpktn.co.jp



2. オウム病とは――病原体・症状・潜伏期

オウム病は Chlamydia psittaci(クラミジア・シッタシ)による四類感染症で、主にオウム・インコ・ハトなどのフンや羽毛粉じんを吸入して感染する。潜伏期は1~2週間で、発熱・悪寒・筋肉痛・乾性咳嗽を伴う肺炎が典型。重症例では呼吸不全・心筋炎・髄膜炎を合併する。mhlw.go.jpcdc.gov



3. 妊婦で重症化する理由

妊娠に伴う免疫バランスの変化(Th1低下・Th2優位)で細胞性免疫が抑制されるため、細胞内寄生性のC. psittaciに対する防御力が下がる。海外報告では敗血症や胎盤感染による流早産の例もあり「gestational psittacosis」と呼ばれる。stacks.cdc.govwwwnc.cdc.gov



4. 感染経路が特定できない背景

(1) 公園や駅前広場でハトが多数生息し羽毛粉じんが舞いやすい
(2) ペットショップ・動物園など間接接触の見落とし
(3) 潜伏期が長く、症状もインフルエンザ様で見逃されやすい


などが挙げられる。県は周辺環境調査と聞き取りを継続中だ。news.ntv.co.jp



5. 国内外の発生状況と過去事例

国内届け出は年平均10〜40例で、死亡例は極めてまれ。長崎県では8年ぶりの患者報告で初の死亡例となった。欧米では鳥類ブームの高まりとともに微増傾向が報告されている。ktn.co.jp



6. 診断と治療――テトラサイクリン系抗菌薬が第一選択

血清ペアサンプルで4倍以上の抗体上昇またはPCR陽性が診断基準。第一選択はドキシサイクリン(10–14日間)。妊婦にはマクロライド系(アジスロマイシン等)を用いるが、重症例では集中治療管理が必要になる。治療開始が早期なら致死率は1%未満とされる。cdc.gov



7. 予防策:家庭・医療機関・公共施設でできること

シーン推奨される対策
ペット飼育ケージ清掃時にN95相当マスク・手袋を着用、定期健診で鳥を検査
野鳥が集まる場所餌付けや大量のパンくず放置を避け、羽毛やフンは極力触らない
医療機関妊婦の原因不明肺炎で鳥との接触歴がなくてもオウム病を鑑別に入れ、迅速届出
公共施設・動物園ふんの清掃と換気を徹底し、飼育員に定期検査・教育





8. 公衆衛生上の課題と提言

  • 届出遅延:死亡後1年以上経て初めて病原体が同定。類似症例の見逃しリスク。

  • 検査体制:妊婦・高齢者の肺炎患者に対し、PCR試薬常備と迅速検査の普及が必要。

  • 市民教育:鳥を飼っていない人でも感染しうるという啓発が不十分。

  • 施設衛生:動物園・ペットショップの検査ガイドライン遵守を監査し、違反には指導。mhlw.go.jpmhlw.go.jp



9. まとめ

今回の死亡例は「鳥との接触歴がない妊婦でもオウム病に罹患し重症化し得る」という警鐘だ。妊婦や免疫抑制患者の肺炎では鑑別にオウム病を加え、早期のPCR検査と適切な抗菌薬投与が不可欠である。行政・医療機関・市民が連携し、鳥類由来感染症対策の再点検を図ることが急務だ。




参考記事一覧

  • テレビ長崎「長崎で死亡の30代妊婦『オウム病感染』判明」2025-06-12 fnn.jp

  • 長崎国際テレビ「トリを飼っていないのに…『オウム病』で30代妊婦死亡」2025-06-12 news.ntv.co.jp

  • KTN NEWS「長崎で死亡の30代妊婦『オウム病感染』判明」2025-06-12 ktn.co.jp

  • 厚生労働省「オウム病について」 mhlw.go.jp

  • CDC “Clinical Overview of Psittacosis” (retrieved 2025-06-12) cdc.gov

  • CDC “Gestational Psittacosis” case study PDF stacks.cdc.gov

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