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キユーピー育児食、65年の歴史に幕 ――2026年8月末で全72品目の生産終了へ

キユーピー育児食、65年の歴史に幕 ――2026年8月末で全72品目の生産終了へ

2025年06月12日 22:40

1. 発表の概要とスケジュール

キユーピー株式会社(本社:東京都渋谷区)は2025年6月12日のニュースリリースで、同社が展開する育児食(ベビーフード・幼児食)全72品目の生産を2026年8月末で終了すると公表した。対象は瓶詰21品、カップ容器20品、レトルトパウチ14品など多岐にわたる商品群で、在庫がなくなり次第順次販売も終了する。メーカー側は「急な供給停止による負担を最小化するため1年以上の移行期間を確保した」と説明している。lp.kewpie.com




2. 撤退の背景――少子化とコスト高のダブルパンチ

育児食市場は長期的な出生数減少で縮小傾向が続くうえ、近年は原材料・包材・物流・エネルギーのコスト高が重なり、従来どおりの品質を保ちながら価格転嫁だけで吸収するのが難しくなった。キユーピーは設備投資や販促強化など多面的な立て直しを試みたが、「品質優先」の同社方針を維持したまま黒字化する道が見いだせず、生産終了という苦渋の決断に至ったという。j-cast.combloomberg.co.jp




3. 65年の歩み――“瓶詰ベビーフード”の象徴

1960年、同社は国産ベビーフードの先駆けとして瓶詰シリーズを発売。当時は離乳食をすべて手作りするのが一般的で、慣れない育児に追われる家庭から支持を広げた。1970年代にはスプーン付きカップ容器を開発、2000年代には電子レンジ対応パウチ、2010年代以降は食材の産地やアレルゲン表示の強化など、安全・利便性を追求してきた。コロナ禍では共働き・在宅勤務世帯の需要が一時増加したものの、人口動態の壁は越えられなかった。j-cast.com




4. 消費者への影響――選択肢の減少と“1年の猶予”

販売終了まで14か月余りあるとはいえ、離乳初期から後期まで幅広いステージを支えてきたブランドが姿を消す衝撃は大きい。SNS では〈瓶詰が神だった〉〈共働きには死活問題〉といった悲嘆の声とともに、〈和光堂やピジョンだけで賄えるか〉〈自炊冷凍に回帰するしかない〉など、今後を見据えた備蓄・代替策の議論が拡大している。search.yahoo.co.jp




5. 小売・流通の対応――在庫調整と売場づくり

全国のドラッグストアや量販店は、在庫期間と賞味期限をにらみながら発注を縮小または絞り込む動きを始めた。一部 ECサイトでは早くも“買いだめ需要”が発生し、人気フレーバーが一時的に品薄になったケースも報告されている。業界関係者は「計画生産のため供給は当面安定している。焦らず必要量だけ確保してほしい」と呼びかける。




6. 他社ベビーフード市場――寡占化と多様化の分岐点

国内ベビーフードは和光堂(アサヒグループ食品)、ピジョンなど大手が中心だが、フリーズドライや冷凍キューブなど新興ブランドも台頭し、“少量多品種・高付加価値”を掲げる動きが活発化している。一方で、栄養バランスとコストの両立は容易でなく、大手撤退が小規模企業の経営に与える影響も注視される。




7. 国・行政の役割――子育て支援の実効性問う声

保育所無償化、児童手当拡充など政府の少子化対策が続く中、育児食という生活必需品の供給が縮む現実は、「支援の網目の粗さ」を映し出す。消費者団体は〈子育て関連企業へのコスト補助〉や〈新製品開発助成〉を求める声明を検討。厚生労働省も“代替商品の確保・情報提供をモニタリングする”姿勢を示している。




8. キユーピーの今後――育児食以外の子ども支援策

同社は「食育活動・レシピ提案・親子イベントなど、子どもの健やかな食生活を支える取り組みは継続する」と言及。ベビーフード製造ラインを介護食やアレルゲン対応品に転換するシナリオも浮上しており、“少子高齢化”という社会課題に合わせた事業ポートフォリオ再編が加速しそうだ。lp.kewpie.com




9. 海外事例と日本市場――縮小だけが答えではない

欧州ではオーガニック素材やリサイクル可能パウチを用いたプレミアム路線が伸長。米国でもベビーフード D2Cやサブスクモデルが勢いを増している。日本市場でも、機能性やサステナブル訴求といった付加価値を明確化できれば、依然として成長余地は残る。




10. まとめ――“選択肢をつなぐ”視点で

ベビーフードは単なる加工食品ではなく、親子の時間と心の余裕を支えるインフラでもある。供給終了を嘆くだけでなく、家庭料理の簡便化テク、他社・新興ブランドの活用、行政のサポート窓口など、複数の選択肢を束ねて安全網を編み直すことが、アフター・キユーピー時代に求められる。




参考記事一覧

  • 「育児食の生産・販売終了のお知らせ」キユーピー ニュースリリース(2025年6月12日)lp.kewpie.com

  • J-CASTニュース「キユーピー『育児食』終了へ、生産は26年8月末まで」(2025年6月12日)j-cast.com

  • Bloomberg「キユーピーがベビーフードと幼児食の生産・販売終了へ」(2025年6月12日)bloomberg.co.jp

  • khb東日本放送「キユーピーが育児食の生産終了へ 来年8月末で」(2025年6月12日) khb-tv.co.jp

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