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健診で「脂肪肝」と言われたら――今すぐ行動すべき理由

健診で「脂肪肝」と言われたら――今すぐ行動すべき理由

2025年07月12日 23:53

目次

  1. はじめに

  2. 脂肪肝とは何か──定義と新しい病名「MASLD」

  3. 世界と日本における脂肪肝の現状

  4. 甘く見てはいけない理由

    • NASH進行リスク

    • 肝硬変・肝がん

    • 心血管疾患・糖尿病との関連

  5. 健診で指摘されたら何をすべきか

  6. 診断の流れと最新検査

  7. 直ちに始める生活改善ガイド

  8. 医療機関で選べる治療法と新薬動向

  9. 海外在住・旅行者のための実践アドバイス

  10. よくある質問(FAQ)

  11. 専門医からのメッセージ

  12. まとめ──未来の肝臓を守るために

  13. 参考記事一覧(外部リンク・日付順)



1. はじめに

「脂肪肝」とは、肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積した状態を指す。かつてはアルコール多飲者の問題と考えられていたが、現在では飲酒の有無に関係なく発症し、肥満・高血糖・高血圧などメタボリック因子を背景に広がっている。2025年6月に開催された「Global Fatty Liver Day」では、世界人口の約40%が罹患しているとの報告が衝撃を与えた AJMC。


医学的再定義:NAFLD→MAFLD→MASLD

近年、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は「代謝機能障害を伴う脂肪性肝疾患(MASLD)」へと名称変更された。日本肝臓学会も2025年版ガイドラインでこの用語を採用 kanen.jihs.go.jp。名称変更の背景は「代謝異常こそが病態の中心」という認識の高まりである。



2. 脂肪肝とは何か──定義と新しい病名「MASLD」

従来のNAFLD新しいMASLD
アルコール摂取が少ない人の脂肪肝代謝リスク(肥満・糖尿病など)を伴う脂肪肝
除外診断(アルコール性、ウイルス性等を除外)包括診断(代謝リスクの有無で判定)


病態生理のポイント

  • インスリン抵抗性により肝臓への遊離脂肪酸流入が増加

  • ミトコンドリア機能低下で脂質酸化が停滞

  • 脂肪滴蓄積→炎症→線維化→肝硬変へ進展



3. 世界と日本における脂肪肝の現状

  • 世界の有病率:40% AJMC

  • アジア圏の特徴:BMIが欧米ほど高くない「やせメタボ型」でも高リスク

  • 日本:25~30%。診療所レベルでの拾い上げが課題。

近年、肥満率が急増する新興国では肝硬変・肝がん死亡が右肩上がり PubMed。



4. 甘く見てはいけない理由

4-1. NASH進行リスク

脂肪肝の約20%がNASH(非アルコール性脂肪肝炎)に進行し、そのうち15~20%が肝硬変に至ると報告される サイニクス株式会社 -。早期介入が鍵だ。

4-2. 肝硬変・肝がん

線維化がStage 3–4になると、年率2~3%で肝がんを発症。糖尿病併存例はさらに高率。

4-3. 心血管疾患・糖尿病との関連

MASLD患者は心筋梗塞・脳卒中リスクが1.6倍に上昇 Global Liver Institute。肝臓だけの問題ではない。



5. 健診で指摘されたら何をすべきか

ステップ具体的アクション
① 受診内科または肝臓専門医へ紹介状を持参
② 精査超音波・血液検査・FibroScan等で脂肪量と線維化を評価
③ 生活改善食事・運動の目標設定(後述)
④ 必要に応じ薬物療法GLP-1作動薬など



6. 診断の流れと最新検査

  1. 腹部超音波:簡便だが脂肪量30%未満は見逃しやすい

  2. 血液スコア(FIB-4等)

  3. FibroScan®(MRE):硬さと脂肪量を同時測定

  4. MRI-PDFF:研究施設でのゴールドスタンダード

  5. 肝生検:治験参加や診断が難しい例で実施



7. 直ちに始める生活改善ガイド

食事療法

  • 目標カロリー:現体重×25 kcal/日

  • 地中海食+和食ハイブリッド:オリーブ油・魚・大豆

  • 糖質管理:精製炭水化物→全粒粉へ

  • アルコール:MASLDでは「少量でも有害」との最新見解 Global Liver Institute


運動療法

  • 有酸素運動150分/週+筋トレ2回/週

  • 体重の5~7%減で肝脂肪30%減少が期待



8. 医療機関で選べる治療法と新薬動向

薬剤作用機序期待される効果
GLP-1作動薬(セマグルチド等)食欲抑制・体重減NASH改善率63% (Phase 3) New England Journal of Medicine
チルゼパチドGIP/GLP-1二重作動体重-20%報告
レスメチロム甲状腺β選択受容体作動脂肪量減少+線維化抑制
ビタミンE抗酸化ALT改善(非糖尿病例)
ピオグリタゾンPPARγ作動インスリン抵抗性改善

注意:新薬は保険適用外の場合がある。専門医と相談を。



9. 海外在住・旅行者のための実践アドバイス

  1. 言語サポート:在外公館または国際病院で日本語対応を確認

  2. 検診事情:欧米は肝臓エラストグラフィ標準。新興国はまだ普及途上

  3. 食文化対応:外食が高脂質になりやすい国では「プラントベース」メニューを選択



10. よくある質問(FAQ)

Q1. 脂肪肝は痛みがないので放置してもよい?
A. 痛みが出る頃には線維化が進行していることが多い。無症状でも検査を。

Q2. 痩せているのに脂肪肝と言われた。
A. 内臓脂肪型肥満や糖質過多が原因の場合あり。BMIだけで安心しない。

Q3. 糖尿病薬のSGLT2阻害薬は肝臓にも効く?
A. 一部で脂肪減少効果が報告されるが保険適用外。主治医に相談を。



11. 専門医からのメッセージ

「脂肪肝は“沈黙の臓器”で起こる生活習慣病。早期から生活を変えれば、ほとんどの人が元に戻せます。健診結果を封筒のまま放置しないでください。」(東京○○病院 肝臓内科・荒瀬医師)



12. まとめ──未来の肝臓を守るために

  • 世界で4割、日本でも3割が脂肪肝

  • 新ガイドラインで“代謝病”として再定義

  • 生活改善が基礎、薬物治療は大きく進歩

  • 今日から食事・運動・定期検査を始めよう




13. 参考記事一覧(外部リンク・日付順)

  • 2025-06-12 Global Liver Institute「Global Fatty Liver Day 2025」

  • 2025-06-05 NEJM「Phase 3 Trial of Semaglutide in MASLD」

  • 2025-04-09 Synix「MAFLD・MASLDの診断基準比較」

  • 2025-01-30 Global Liver Institute「What’s New in 2025 – Fatty Liver Disease News」

  • 2024-11-18 肝炎情報センター「脂肪性肝疾患診療は薬物療法の時代に」

  • 2024-07-02 PubMed「High Global Prevalence of Steatotic Liver Disease」




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