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健康2025:今年「希望」を取り戻した医療の進展――Euronewsが選ぶ5つのブレークスルー

健康2025:今年「希望」を取り戻した医療の進展――Euronewsが選ぶ5つのブレークスルー

2025年12月28日 11:21

1. 2025年は「治療が生まれるスピード」が変わり始めた年

ここ数年、医療は同時に2つの現実を抱えてきました。
ひとつは、感染症や慢性疾患の増加、医療費の高騰、医療人材不足など、社会全体を重くする課題。
もうひとつは、研究が“効くかもしれない”を“効く可能性が高い”へ押し上げる瞬間が増えていることです。


Euronewsが2025年の「希望の進展」として挙げた5つは、分野こそ違えど共通点があります。

  • 個別化(パーソナライズ):患者一人の遺伝子変異に合わせて治療を作る

  • プラットフォーム化:mRNAのように、同じ仕組みで別の病気へ展開できる

  • モデルの進化:動物実験だけでは見えなかった「ヒトの病気」をヒト組織で観察する

  • 再目的化(リパーパス):減量薬が別の疾患にも効くかもしれない

では、5つを順に見ていきましょう。 euronews



2. ブレークスルー①:赤ちゃんのDNAを“個別設計”で編集――希少疾患にCRISPR

何が起きた?

Euronewsによると2025年2月、致死的になり得る希少な遺伝性疾患の赤ちゃんが、世界初の“個別化CRISPR遺伝子編集治療”を受けました。肝臓の誤った遺伝子に対して直接修正を行い、薬への依存が減り生活の質が大きく改善。母親は11月に「歩き始めた」などの近況も語っています。 euronews+2National Institutes of Health (NIH)+2

この出来事は、米NIHや小児病院(CHOP)側も「個別化遺伝子編集治療」という形で発表しており、希少疾患の治療開発を“速く作るための土台”になり得る点が強調されています。 National Institutes of Health (NIH)+1


何が「希望」なのか

希少疾患は、患者数が少ないほど製薬企業が大規模開発しにくく、治療が“存在しない”ケースが珍しくありません。
そこで今回注目されたのが、「この赤ちゃんの変異に合わせて治療を組み立てる」発想です。


ポイントは2つ。

  • 薬そのものが“1人向け”に作られたこと(従来は“多数向け”が基本)

  • 遺伝子編集が“プラットフォーム”になり得ること(別の希少疾患にも応用できる可能性)

Natureもこのケースを「個別化CRISPR治療」の象徴として取り上げています。 Nature


注意点(ここは冷静に)

もちろん、これは「明日から誰でも受けられる治療」ではありません。

  • 長期的な安全性(編集の“想定外”)を一生かけて追う必要がある euronews+1

  • どの病気でも同じように作れるわけではない(標的遺伝子、臓器、投与方法の壁)

  • コスト・制度設計(誰が負担し、どう審査するか)が最大級の課題

ただし「1人のために治療を組める」ことが実証された意義は大きく、希少疾患の世界観を変える可能性があります。



3. ブレークスルー②:mRNAワクチンが“次の病気”へ――インフル、HIV、がん…

何が進んだ?

mRNA技術はCOVID-19で一気に普及しましたが、Euronewsは2025年の進展として「インフル」「HIV」「遺伝性疾患」「がん」など、数百の臨床試験が走っている状況を紹介しています。 euronews

特にHIV領域では、mRNAベースのワクチンが中和抗体を誘導し得ることを示した研究が報告され、次の段階へ進む足がかりになりました。 euronews+2PubMed+2


なぜmRNAが強いのか(日本人向けに超ざっくり)

mRNAワクチンは、体に「抗原の設計図」を一時的に届けて免疫反応を起こす仕組み。
強みは、病原体や標的に合わせて設計を更新しやすいことです。

  • 変異しやすいウイルス(インフルなど)に“素早い改良”ができる可能性

  • がんでは、患者の腫瘍に合わせた“個別化ワクチン”という方向もある


注意点

  • 早期試験の好成績=実用化確定、ではない(大規模試験が必要) euronews+1

  • 製造・流通(コールドチェーン等)、費用対効果、接種戦略の設計が必要

  • ワクチン忌避・誤情報対策も、科学と同じくらい重要



4. ブレークスルー③:ブタ臓器移植が現実味――“171日生存”の衝撃

何が起きた?

Euronewsは、異種移植(xenotransplantation)の節目として、遺伝子改変ブタの肝臓が生きた人に移植された世界初の事例を挙げています。対象はB型肝炎由来の肝疾患と肝がんを抱える71歳の男性で、ヒト肝移植や通常手術が難しい状況。ブタ肝で171日生存し、人の体内で重要機能を果たし得ることを示しました。 euronews+2euronews+2


この件は肝臓学会系(EASL)や学術誌(Journal of Hepatology)側からも紹介されています。 EASL-The Home of Hepatology.+1


なぜ希望なのか

臓器移植は「必要な人>提供される臓器」という根本問題を抱えています。
もし改変ブタ臓器が安全に機能するなら、将来的に

  • 待機期間の短縮

  • 臓器不足の緩和
    につながる可能性があります。 euronews+1


課題は山ほどある

  • 拒絶反応をどう抑えるか(免疫抑制の負担)

  • 感染症リスク(動物由来病原体など)

  • 倫理・規制・社会受容

  • コストと提供体制(“誰がどの順で受けるか”)

「近づいた」のは事実ですが、“普及”までは別の長い道が残っています。



5. ブレークスルー④:「生きたヒト脳組織」で認知症の初期を観察する

何が新しかった?

英国の研究チームが、手術で得られた生きたヒト脳組織を用い、アルツハイマー病に関連する毒性タンパク(アミロイドβ)を加えて、神経細胞のつながり(シナプス)が壊れていく様子を“リアルタイム”で観察する研究を行いました。Euronewsはこれを「世界初」として紹介しています。 euronews+2UK DRI+2


何が希望なのか

認知症研究の難しさの一つは、ヒトの脳で何が起きているかを直接確かめにくいことです。
動物モデルや培養細胞では再現しきれない“ヒト特有の反応”があり、薬の成功率を下げてきました。


生きたヒト脳組織を使えると、

  • 早期変化を直接見られる

  • 薬の候補を“より現実に近い環境”で試しやすい
    というメリットが出ます。 UK DRI+1


注意点

これは「すぐ治療が出る」話ではありません。
ただ、治療薬開発の“当たりやすさ”を上げる可能性がある、研究基盤の進化です。



6. ブレークスルー⑤:減量薬(GLP-1)が“肥満以外”にも効くかもしれない

期待が広がった理由

Euronewsは、肥満・糖尿病治療薬として広がった「ブロックバスター減量薬」が、依存症や**精神疾患(統合失調症など)**にも効果を示し得る可能性を紹介しています。作用は単に体重が減るからだけではなく、血流・炎症・脳の報酬系など複数経路が関係し得る、という見立てです。 euronews


実際、アルコール使用障害を対象にしたランダム化試験で、セマグルチドが渇望や一部指標を下げたという報告が出ています(JAMA Psychiatry)。 ジャーナルネットワーク
また統合失調症など精神疾患領域での体重管理・代謝改善の観点からも研究が進んでいます。 PMC+1



ただし「万能薬」ではない(重要)

Euronewsが象徴的に挙げたのが、Novo Nordiskによる“認知機能への効果”に関する結果で、セマグルチドは認知症/軽度認知障害で効果が見られなかったとされています。 euronews+2STAT+2


つまり、GLP-1が“何でも治す”のではなく、

  • 効く病態

  • 効かない病態
    を見分ける段階に入った、というのが現実です。



日本で生活する私たちが気をつけたい点

  • 適応外使用・自己判断の危険(副作用、相互作用、基礎疾患)

  • 供給不足や価格・保険の問題

  • “やせ薬”としての過剰期待が、医療アクセスの歪みを生むリスク



7. 5つの進展が示す「次の医療」の共通テーマ

ここまでの5本を貫くキーワードを、生活者目線でまとめます。


(1)個別化が加速する

「平均的な患者に効く薬」から、「この人に合う治療」へ。
CRISPRの個別設計は、その極端な例です。 euronews+1


(2)“作り方”が資産になる

mRNAのようなプラットフォームは、標的が変わっても技術が残る。
これは流行や一過性ではなく、医療産業の構造変化です。 euronews+1


(3)研究モデルが賢くなる

ヒト脳組織の研究は、「ヒトの病気はヒトに近い形で見る」方向を強めます。 UK DRI+1


(4)“他の病気にも効くかも”が増える

GLP-1の再目的化は、薬の価値を広げますが、同時に「過剰期待」も生みます。 ジャーナルネットワーク+1



8. 2026年以降、何が起きそう?

Euronewsが紹介した5つは、2026年にすぐ“標準治療”になるものばかりではありません。
ただし、次の動きは現実的に起こり得ます。


  • 希少疾患で「個別設計治療」を前提にした審査・倫理の枠組み作りが加速

  • mRNAは感染症だけでなく、がん・免疫疾患など“複数領域”で成果が出始める

  • 異種移植は腎臓領域を中心に臨床試験が段階的に拡大しうる(安全性と追跡が鍵)

  • 認知症は「人に近いモデル」で候補薬をふるいにかけ、失敗コストを減らす方向へ

  • GLP-1は“効く対象の見極め”が進み、適応拡大と同時に限界も明確化



9. 医療ニュースを読むときの「3つのチェック」

最後に、読者が損しないための見方を置いておきます。

  1. いつの話?どの段階?
    動物実験/第1相/第3相/実用化…で意味が全然違います。

  2. “誰に”効いた?
    同じ薬でも、対象(病期・年齢・合併症)で結果が変わります。

  3. 期待と限界が両方書かれているか?
    「希望」だけの話は危険。今回のEuronewsも、GLP-1の限界(認知症で効果なし)を併記しています。 euronews+1



参考記事

健康2025:今年希望を取り戻した医療の進展 - Euronews.com
出典: https://news.google.com/rss/articles/CBMiqgFBVV95cUxOWkJFTTI4clNjVGlJdkgwXzlkVlN4czBHNlNheEFpMl8zT1RnOGx1b2ZWV2ZXYnJhY1dhc0theHNrVlVlbXA0enUwbGstM2ZGZGNCU0EtVmJja0RSYTNReVRDZmNTQlpyWnFtSWQxb2F1SjFnMkRUQ1kxMXRZZEpJWG0zY0JPNjJpNy1mWHg1S0k1RkpiaWM4emNsTEc5enUyZHV6cnBwNllBZw?oc=5

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