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毎日飲む薬の限界を超える? アストラ新薬バクスドロスタット、頑固な高血圧で実薬の2倍以上の降圧

毎日飲む薬の限界を超える? アストラ新薬バクスドロスタット、頑固な高血圧で実薬の2倍以上の降圧

2025年09月01日 12:12

「もう薬が増やせない」「下がらない」。そんな“頑固な高血圧”に、1日1錠の新薬が実臨床の景色を変えるかもしれない。アストラゼネカのバクスドロスタット(baxdrostat)が、欧州心臓病学会(ESC 2025)で発表されたグローバル後期試験(BaxHTN)で、従来治療を上乗せして平均15.7mmHgの降圧という強いシグナルを示した。プラセボは5.8mmHgで、プラセボ調整差で約10mmHg。企業は2025年内の承認申請を目指すとしており、降圧治療の“最後の一押し”に新機軸が加わる可能性がある。NDTV ProfitESCARDIO


何が新しいのか――“源流”で断つ

バクスドロスタットはアルドステロン合成酵素(CYP11B2)阻害薬。塩分と水分の貯留を促すホルモン“アルドステロン”の産生そのものを抑えるため、受容体をブロックするスピロノラクトン等とは切り口が異なる。加齢とともにアルドステロン過剰は増えやすく、多剤併用でも血圧が下がりにくい背景の一因となる。専門家は「高血圧の病態でアルドステロンが担う役割は想定以上に大きい」と指摘している。NDTV Profit


試験の要点――12週間で鮮明な差

BaxHTNでは、1mg/2mgの1日1回投与がいずれも12週時点で統計学的に有意な降圧を示した。2mg群の追加降圧は平均15.7mmHgで、プラセボは5.8mmHg。NEJM公開および学会ホットラインで示された解析では、プラセボ調整差はおおむね約10mmHgと報じられている。降圧幅は24時間血圧でも再現性があり、目標血圧に到達した患者割合が倍増したと報じる英メディアもある。Bloomberg.comESCARDIOガーディアン


患者規模――“成人の約1割”が難治性

標準治療を重ねても十分に下がらない難治性・コントロール不良の高血圧は、成人の約1割が該当するとのNEJM編集論説の言及が紹介されている。脳卒中や心不全、腎不全など死亡リスクの主要因であり、わずか10mmHgの降圧でもイベントリスク低下に直結する。だからこそ、今回の効果量は臨床上の意味が大きい。NDTV Profit


安全性――初期の高カリウム血症に注意

副作用では、高用量で約3%の高カリウム血症が報告され、**多くは投与早期(2週以内)**に出現する傾向が示された。カリウム値のモニタリングや併用薬(ACE阻害薬/ARB、利尿薬等)との相互作用管理が実装上のポイントになる。長期の安全性と心血管アウトカム(脳卒中・心不全・腎イベント)の評価はこれからだ。NDTV Profit


承認・商用化の見通し

アストラゼネカは年内の申請を視野に入れるとコメント。売上ピークが数十億ドル規模とのアナリスト試算も流れており、心腎代謝ポートフォリオの中核へ組み込むシナリオが描かれている。実臨床の鍵は、“誰に効くか”の層別化とアクセス(価格・保険収載)だ。NDTV Profitインベスターズ.com


競合と“二強”の様相――錠剤vs注射

  • ロルンドロスタット(Mineralys):同じASi(アルドステロン合成酵素阻害)で、Launch-HTN/Advance-HTN等の試験で12週プラセボ調整差11.7mmHgなど有望なデータを示している。Mineralys Therapeutics, Inc.

  • ジレビジラン(zilebesiran:ロシュ/アルナイラム):年2回投与も視野に入るsiRNA注射。KARDIAプログラムから心血管アウトカムを主要に据えた約1.1万人・多国籍の長期試験が年内開始予定と発表された。服薬アドヒアランスの課題に一石を投じる存在だ。ビジネスワイヤESCARDIO


会場・SNSの反応まとめ

 


  • 学術誌のNEJM公式はBaxHTN論文の公開をXで告知。臨床家コミュニティでの可視性が一気に高まった。X (formerly Twitter)

  • 米国心臓病学会(ACC)もESCのホットラインでbaxdrostatとzilebesiranが並んで発表されたことを紹介。領域全体の機運が上がっている。X (formerly Twitter)

  • 介入心血管の専門医からは「このデータで腎デナベーションの適応が相対的に減るのでは?」とする投稿も。治療選択の地図が書き換わるか、活発な議論が続く。X (formerly Twitter)

  • Redditでは患者・一般層のニュース共有スレが立ち、「薬が増えても下がらない層に朗報」「安全性の見極めはこれから」と温度差のあるコメントが並ぶ。Reddit


何が変わるのか――“最後の10mmHg”を取りに行く戦略

高血圧治療は“ステップアップ”が基本だが、臨床の実感として難しいのは最後の10mmHg。食塩感受性や加齢、腎機能低下、アドヒアランス低下など複合要因が絡む。ASi(アルドステロン合成酵素阻害)はそのボトルネックに直接アプローチする。1日1回の錠剤であることも強みだ。一方、年2回の注射でアドヒアランス問題を“構造的に解決”しようとするsiRNA陣営の台頭は、実臨床で患者タイプに応じた使い分けを促す。ガーディアンビジネスワイヤ


ここからの論点チェックリスト

  1. 長期安全性:高カリウム血症の管理、腎機能影響、内分泌系への長期介入の妥当性。NDTV Profit

  2. アウトカム:イベント抑制(脳卒中/心不全/腎イベント)での利益確認。siRNAはアウトカム主要の巨大試験へ。ビジネスワイヤ

  3. 層別化:アルドステロン活性が高いサブグループ、腎機能・糖尿病合併、アジア人差。sciencemediacentre.org

  4. 現実世界:多剤併用下での追加効果と費用対効果、初期モニタリング体制。インベスターズ.com


まとめ

バクスドロスタットは、難治性高血圧に対する“源流アプローチ”の本命として、二桁mmHgのプラセボ調整差という説得力のある数字を示した。競合のロルンドロスタット、コンセプトの異なるジレビジランとの三つ巴は、患者にとっては“選べる時代”の到来を意味する。ただし、長期の安全性評価とアウトカム検証を経て初めて「新しい標準」と呼べる。2025年後半から2026年にかけ、降圧治療の常識が更新される可能性は高い。Bloomberg.comMineralys Therapeutics, Inc.ビジネスワイヤ


参考記事

アストラの薬、最終段階の試験で治療困難な高血圧を抑制
出典: https://www.ndtvprofit.com/world/astra-pill-cuts-hard-to-treat-blood-pressure-in-late-stage-trial

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