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猫から感染か?三重県獣医師死亡——SFTSが示すマダニ感染症の新たなリスク

猫から感染か?三重県獣医師死亡——SFTSが示すマダニ感染症の新たなリスク

2025年06月13日 10:18

1. 事件の概要

2025年5月下旬、三重県内の私設動物病院でネコの入院治療に当たっていた中年男性獣医師が呼吸困難と高熱で搬送され、数日後に死亡した。検査でネコはSFTSウイルス陽性、獣医師にも同ウイルス感染が強く疑われている。日本獣医師会は6月12日、全国に緊急注意喚起メールを配信し、診療時の手袋・ゴーグル着用や咬傷・掻傷防止策を促した。asahi.com



2. SFTSとは何か

SFTS(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome)はブニヤウイルス科のSFTSウイルスによる急性ウイルス性感染症で、主な媒介はフタトゲチマダニなど国内に分布する複数種のマダニである。潜伏期間は6〜14日、発熱・嘔吐・腹痛・下血・神経症状を呈し、重症例ではDICや多臓器不全で死亡に至る。抗ウイルス薬は未承認で、早期の補液・血小板輸血・ファビピラビルの適応外使用など対症療法が中心である。pref.kagawa.lg.jp



3. 日本国内の発生状況

感染症発生動向調査によると、2013年の初報告以来、2025年4月末までに累計1,071例・117死亡が報告され、近年は年間100例超で推移している。患者の半数以上は西日本だが、東北や関東でも散発例が確認され、全国的警戒が必要だ。id-info.jihs.go.jp



4. ペット経由感染の実態

ヒト症例の多くはマダニ刺咬によるが、近年はネコ・イヌからの感染報告が増加している。ネコは高いウイルス血症を示し、咬傷や唾液・体液への接触がリスクとなる。今回の獣医師死亡例は「咬まれていない」ケースであり、体液飛散や粘膜接触による感染経路を裏付けるものとして注目される。asahi.com



5. 外国人旅行者・在住者が直面する危険

春〜秋に日本各地で行われるハイキング、キャンプ、里山観光は外国人ツーリストにも人気だが、草木が生い茂る場所ではマダニが待ち伏せている。身近に見える野良猫や放し飼い犬との触れ合いもSFTS感染経路になり得るため、ダニ忌避剤(DEET、イカリジン)の使用、長袖・長ズボンの着用、露出部への粘着ローラー、帰宿後の全身チェックを徹底したい。



6. 獣医師・医療従事者への提言

  • 診察時は手袋・フェイスシールド・防水エプロンを標準装備

  • ケージや診察台の消毒は0.1%次亜塩素酸ナトリウムを使用

  • 咬傷・掻傷時は直ちに洗浄・アルコール消毒し、経過観察

  • 発熱・消化器症状が出たら72時間以内に医療機関でPCR検査を依頼



7. 国際的な視点

SFTSは韓国、中国でも流行しており、韓国では2013〜2024年に1,500例以上が報告されている。東アジアを旅するバックパッカーやビジネス渡航者は、国境を越えて同じリスクにさらされる点を認識する必要がある。



8. 気候変動とマダニの拡大

温暖化による越冬率上昇、人里近い山林におけるシカ・イノシシの増加がマダニ密度を高め、都市近郊でも被害が報告され始めた。専門家は「東京23区でも油断はできない」と指摘する。h-crisis.niph.go.jp



9. 公衆衛生上の課題

  • ペットオーナーへのダニ予防薬普及率の低さ

  • 地方のPCR検査体制不足

  • 英語・中国語・韓国語での情報発信遅れ



10. まとめ

今回の獣医師死亡例は、ペットを介したSFTS感染の危険性を改めて浮き彫りにした。日本に滞在・旅行する外国人も含め、マダニ対策とペット衛生管理を生活習慣に組み込むことが欠かせない。特効薬がない現状では「刺されない・触れない・早く受診」が最大の防御となる。




参考記事一覧

  • 朝日新聞デジタル「ネコ治療した獣医師死亡、マダニ感染症疑い 獣医師会が注意呼びかけ」2025年6月13日 asahi.com

  • JIH Infectious Disease Surveillance Center「感染症発生動向調査:SFTS症例の概要(2025年4月30日現在)」 id-info.jihs.go.jp

  • 香川県健康福祉部「重症熱性血小板減少症候群による死亡例の発生に関する注意喚起」2025年6月9日 pref.kagawa.lg.jp

  • 国立健康危機管理研究機構「ダニ媒介感染症に注意しましょう!」2025年4月2日 h-crisis.niph.go.jp

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