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“侵攻はしない” ― 習氏の約束をトランプ氏が暴露。台海は本当に安泰か

“侵攻はしない” ― 習氏の約束をトランプ氏が暴露。台海は本当に安泰か

2025年08月18日 00:28

「在任中は台湾に手を出さない」――トランプ米大統領がFOXニュースで明かしたという習近平国家主席の“約束”は、台海に一瞬の静けさを運んだ。しかし同時に、習氏が発したとされる「中国は非常に忍耐強い」という言葉は、長い時間軸での圧力継続を示唆する。言葉は抑止になりうるのか、それとも相場の一服材料にすぎないのか。発言の背景、各当事者の反応、そしてSNSの空気感を手掛かりに「台海の現在地」を読み解く。 Reuters


何が語られたのか――発言の骨子

トランプ氏は8月15日(米東部時間)のFOXニュース「Special Report」で、習氏から「あなたが大統領でいる間は(台湾侵攻を)決してしない」と伝えられたと主張した。続けて「中国は非常に忍耐強い」との一言も引用。米露首脳会談(アラスカ)を控えるタイミングでの披露だった点も注目を集める。発言自体はロイターをはじめ各国主要メディアが速報・後追いした。 ReutersガーディアンInvesting.com


中国側の公式スタンス

在米中国大使館の劉鵬宇報道官は、台湾問題を「米中関係で最も重要かつ敏感な問題」と位置づけ、米国に「一つの中国」原則と三つのコミュニケの遵守を要求した。約束の真偽・詳細には触れていないが、既存の原則論で応答した格好だ。つまり、今回の発言が中国側の基本線を動かした兆候は、現時点で確認できない。 Reuters


台湾側の初動

台湾政府は即時のコメントを控えたが、与党・民進党の王定宇立法委員はSNSで「敵の約束に依存はできない。友人の支援だけにも頼らず、自主防衛力の強化こそ基本」と表明。台湾の安全保障コミュニティが長年共有してきた「自助・互助・米助」の思想を改めて示した。発言は国内支持層の共感を生みつつ、対外的には“期待と警戒のバランス”を象徴するメッセージとなった。 Reuters


SNSの反応——三つの潮流

 


1) 「言葉の抑止力」を評価する声

報道直後、X(旧Twitter)上では国際報道や安全保障の専門記者が相次いで発言を紹介。たとえばワシントン・ポストのコラムニスト、ジョシュ・ロギン氏や、南華早報のフィンバー・バーミンガム氏、シンクタンク系アナリストのDerek J. Grossman氏などが相次ぎ引用し、ニュース性を拡散した。ここから「米中トップ間の直接コミュニケーションが、短期的な誤算を抑える」という受け止めが広がった。 X (formerly Twitter)


2) 「実効性は不明」とする懐疑論

一方で「非公式の口約束は検証不能で、行動の制約にはならない」とする懐疑的な投稿も目立つ。とりわけ「中国は忍耐強い」というフレーズが強調され、「時間を味方に取る長期戦略と両立する」との指摘が多い。ニュースアカウントの要約投稿にも“長期的意図は残る”との含意がにじむ。 X (formerly Twitter)


3) 台湾コミュニティの自助重視

台湾の与党議員による「自助の防衛力」発言が各国メディアで引用され、台湾内外のネット世論でも「外部の約束より能力構築」という合意が再確認された。台湾紙の英字メディアも一連の動きをフォローしつつ、国内の受け止めを伝えている。 Reuters台北タイムズ


なぜ今なのか——文脈で読む

トランプ政権二期目の米中関係は、対話と圧力の両輪で揺れやすい。6月には両首脳の電話協議が確認され、4月にも非公式通話が取り沙汰された。今回の“約束”言及は、ロシアへの対応を巡る米露交渉の直前で、広い意味での「戦略的レバレッジ」シグナルの側面もある。つまり、対ロ・対中・対台を相互に関連させる“連立方程式”の中で発せられた言葉だ。 Reutersガーディアン


マーケットと安全保障への示唆

短期的には、台海リスクのヘッドラインが鎮静化するたびに、半導体・海運など台湾エクスポージャーの高い銘柄群が反応する傾向がある。しかし中期的には、人民解放軍のグレーゾーン行動(ADIZ進入・海警法運用・サイバー活動など)が続く限り、リスクプレミアムは完全には解消しないだろう。今回の“言葉の抑止力”は、偶発的衝突の確率を一時的に下げうる一方で、構造的緊張は継続という二層構造を浮き彫りにした。


「約束」の本質——抑止は“能力×意思×信頼”

抑止が機能するには、(1)実力(能力)、(2)行動意思、(3)相互の信頼・伝達の三要素が必要だ。習氏の“約束”は(3)に関わるが、(1)(2)を代替するものではない。王定宇氏の「自助」論はまさにこの点を突く。台湾にとっては、ミサイル防空や機動分散、予備役改革、戦時継戦力(燃料・弾薬・修理)の平時からの積み増しが、言葉より強い抑止力を生む。 Reuters


今後の注目点(チェックリスト)

  • 中台軍機・艦艇の活動頻度:テンポが落ちるか、むしろ“忍耐”の名の下で常態化が深まるか。

  • 米台の装備移転・共同訓練:進捗の可視化は抑止メッセージになる一方、中国の反発を招きうる。

  • 米中首脳の次回通話・会談:今回の“言葉”を制度化(危機管理ホットライン等)できるか。

  • 国内政治の影響:米国選挙サイクル、中国共産党内の重要会議など、内政イベントが対外メッセージを左右。


結論

“平和は約束で保たれるか”という問いに、今回の答えは「部分的にはイエス」だ。最高指導者同士の意思疎通は誤算の確率を下げる。しかし、抑止の土台は最終的に各当事者の能力と制度化された仕組みにある。台湾は自助を、米中は危機管理の制度化を。言葉で生じた静けさを、政策で本物の安定に変えられるかが次の勝負だ。 Reuters台北タイムズ


参考記事

トランプ氏、中国の習氏が自分が米国大統領である間は台湾に侵攻しないと伝えたと発言
出典: https://www.investing.com/news/world-news/trump-says-he-does-not-believe-xi-will-act-on-taiwan-4196386

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