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プラグインハイブリッド車の環境影響 - PHEV神話の終わり:実走では“ほぼガソリン車”だった

プラグインハイブリッド車の環境影響 - PHEV神話の終わり:実走では“ほぼガソリン車”だった

2025年10月28日 00:14

導入:新データが暴いた「PHEVの現実」

「プラグインハイブリッドはクリーン」——そんな常識に冷水を浴びせる数字が出た。欧州の環境団体Transport & Environment(T&E)が、欧州環境庁(EEA)の燃料消費メーターデータを解析したところ、PHEVの実走CO₂は平均135g/km。一方でガソリン・ディーゼル車は166g/kmで、その差はわずか19%にとどまるという。米自動車メディアもこの結果を「PHEVはほぼガソリン車並み」と報じ、議論は世界へ拡散した。発表日は2025年10月16日、報道は10月26日。数字の重みは軽くない。 T&E


ラボ vs. 道路:埋まらない“5倍”の溝

実験室(WLTP)の公称値と実走値の乖離は平均5倍。背景には「ユーティリティ・ファクター(UF)」——“どの程度を電気で走るか”という仮定の過大評価がある。公称の想定84%に対し、実データは27%。つまり、現実のPHEVは思ったほど電気で走っていない。2021年の“3.5倍”から2023年には“ほぼ5倍”へと、乖離は拡大傾向だ。 T&E


EVモードの“盲点”:エンジンは本当に止まっているか

耳慣れないが、EVモードでもエンジンが動く。上り坂や高速域など、モーター出力が足りない場面で内燃機関が介入し、平均3L/100kmの燃料を消費。結果、EVモードでも68g/kmのCO₂を出すという。公称の8.5倍に当たる数字で、PHEVの“電気だけで静かに走る”イメージを根底から揺さぶる。 T&E


“長距離EVレンジ”の逆説:重くなるほど、燃える

電動レンジを延ばそうとバッテリーを大きくすると、車重が増え、エンジン走行時の燃費が悪化。T&Eは電動航続75km超のPHEVの方が、むしろCO₂が多い傾向を指摘する。航続延長は万能薬ではない。 T&E


ウォレットへの打撃:見えない“年500ユーロ”

データが示すのは環境だけではない。EVモードの“隠れ燃費”とエンジン走行の増加で、平均年500ユーロの追加コストが生じるという。しかもPHEVの平均価格は5.57万ユーロで、同年のBEV平均より約1.52万ユーロ高いとされる。環境・家計・購入価格の“三重苦”だ。 T&E


メーカー別ギャップ:名門ほど厳しい現実

メルセデス・ベンツのPHEVは公称比+494%、なかでも**GLEは+611%と、実走とカタログの差が極端だったと報告は伝える。他の大手もおよそ+300%**級の乖離が並ぶ。ブランド神話も、実走データの前では平等だ。 T&E


ルールの綱引き:2035年と“UF補正”をめぐって

EUは2025/26年、そして2027/28年にかけてUFの段階的補正を進め、実走値に近づける。しかし業界は規制緩和を求め、PHEV延命を図る動きも。T&Eの試算では、補正を弱めればBEV販売比率の押し上げ効果が失われ、排出削減のペースが落ちる恐れがある。政策は今、岐路に立つ。 T&E


ほかの独立研究は何と言うか:ICCTの俯瞰

独立系のICCTは2025年7月の分析で、BEVはガソリン車比でライフサイクル排出を73%削減と報告。対してハイブリッドやPHEVは20~30%減にとどまるという。燃料起源のCO₂と運用実態の差が、技術間の“天と地”を生む。 Reuters


メディアの受け止め:冷ややかな現実味

英ガーディアンは「PHEVは公称の5倍を排出、19%しか減らない」との要旨で報じ、テスト方法と実走のギャップ、消費者・罰金回避・規制の問題を整理した。ニュースは欧州から世界へ波及し、政策議論の素材となっている。 ガーディアン



SNSの反応スナップショット(要旨)

  • Reddit(r/electricvehicles)
    「“ほぼ同じ”は言い過ぎ。数字上は約25%少ないじゃないか」という“見出しの誇張”批判。一方で「充電しない運用が多いのだから、結果は当然」という現実派も。議論は「ユーザー行動」と「見出し表現」の二軸に割れた。 Reddit

  • Reddit(各国コミュニティ)
    ドイツ圏では「EVモードでも68g/kmは驚き」との反応が目立ち、PHEVの設計思想への疑義が拡散。アイルランドのコミュニティでも記事共有が続いた。 Reddit

  • X(旧Twitter)
    一部ユーザーはT&Eへの不信を表明。「活動家が乗る移動手段は本当にゼロカーボンなのか」との皮肉も。対して、データに基づく政策強化を求める声も一定数あった。※個別ポストの文面は短く引用・要約している。 X (formerly Twitter)

  • ニュース/動画の拡散
    オーストラリアのEV系メディアやYouTubeでも取り上げられ、19%低減や5倍乖離の数字が“見出し映え”し、議論を広げた。 The Driven


どう読むべきか:3つの論点

  1. 「技術」より「運用」問題
    充電頻度・走行パターン・車重が結果を左右する。PHEVは“理想運用”でない限り、期待値ほどの削減は出ない。 T&E

  2. “移行の橋渡し”としての限界
    規制を緩めPHEVを温存すれば、BEV普及のブレーキにもなり得る。EUのUF補正は、少なくとも“見える化”には効く。 T&E

  3. 消費者の実利
    車両価格は高止まり、年500ユーロの追加コストも。家計とサステナの両面から、BEV/HEV再検討の材料が出そろった。 T&E


それでもPHEVを選ぶなら:ダメージコントロールの勘所(実務的提案)

  • 毎日充電(職場・自宅の確保)。

  • 高出力モーター採用の“EV偏重”設計を選ぶ。

  • 重量級SUV+長距離EVレンジの“逆説”に注意。

  • 走行ログや燃費アプリでEVモード比率を可視化。

  • 冬季の暖房・高速主体の運用は燃費悪化を折り込む。
    (上は筆者による実務的整理。規制・価格・電力ミックスの最新動向は各国事情に依存する。)



取材メモ(数字の要点)

  • 実走CO₂:PHEV 135g/km、ICE 166g/km → −19%。

  • ラボ対実走:約5倍の乖離。

  • EVモードでも:68g/km、3L/100km消費。

  • 価格差:PHEV 5.57万€、BEVより約1.52万€高。

  • メーカー乖離:メルセデス平均**+494%、GLE+611%**。

  • 政策:**UF補正(2025/26、2027/28)**で実態に近づけ。 T&E


参考記事

新しい研究によると、プラグインハイブリッド車はガソリン車とほぼ同じくらい環境に悪い
出典: https://www.jalopnik.com/2006331/plug-in-hybrids-emissions-similar-to-gas-cars-study/

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