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ハワイの平均寿命に19年の格差!データが告げるハワイの現実 :なぜ寿命はここまで違うのか

ハワイの平均寿命に19年の格差!データが告げるハワイの現実 :なぜ寿命はここまで違うのか

2025年10月27日 15:30

1)何がわかったのか——“19年の壁”

ハワイ大学マノア校とハワイ州保健局の研究チームが、2020年時点の平均寿命(LE)を人種・民族別に再推計した結果、最も長寿の集団(中国系:88.2年)と最も短い集団(OPI:69.6年)との間に18.6年の差が確認された。州全体の平均は81.9年で、全米平均77.0年を上回るが、「平均」の内側に大きな不平等が潜んでいる。

  • ネイティブ・ハワイアン:77.4年

  • 他の太平洋諸島系(OPI):69.6年(推計に初めて含まれた)

  • 中国系:88.2年

  • 日本系:84.9年

  • 韓国系:84.3年(新たに分析)

  • フィリピン系:83.4年

  • 白人:81.8年

また性差も顕著で、2020年のハワイ全体では男性78.9年/女性85.2年(差6.3年)。集団別でも女性が長寿で、OPIでは男女差7.2年、フィリピン系では6.9年に達した。

ポイント:州は“長寿”だが、集団間の差は依然として大きい。特にOPIとネイティブ・ハワイアンに短命化が集中している。


2)この10年の変化とコロナの影響

2010年→2020年で、ハワイ全体の平均寿命は0.5年短縮。一方で米国全体は1.7年短縮と下げ幅が大きかった。コロナ禍の直接・間接の影響は否定できず、死亡率の上昇や社会経済的ショックが寿命の押し下げ要因になったと考えられる。集団別では、フィリピン系の0.9年低下、一方でネイティブ・ハワイアンは0.8年増、白人は1.2年増など方向が分かれた。


3)“なぜ差が続くのか”——SDoHで読み解く

研究は、寿命格差の背景に**社会的決定要因(Social Determinants of Health, SDoH)**の違いを指摘する。すなわち、

  • 教育:大学卒の比率の差

  • 所得・雇用:安定した収入・雇用の有無

  • 住宅:持ち家率や居住の安定

  • 医療アクセス:保険加入、文化・言語に配慮したケアへのアクセス

  • 結婚・同居などの社会的支え

これらが生活習慣病の管理、早期受診、予防医療の活用に波及し、長期的な健康アウトカムに差を生んでいく。**“行動の個人責任”**だけでは説明できず、構造的・制度的な要因を含む総合的アプローチが求められる。


4)地域差もある——県(County)レベルのヒント

2025年のハワイ健康データウェアハウスのまとめでは、郡別の平均寿命は概ね79.5〜82.4年の範囲。カウアイが82.4年で最長、マウイとホノルルが81.7年、ハワイ島は79.5年。コミュニティ資源や生活環境の違いが、集団別の格差と重なり合って影響している可能性がある。


5)現場の声——SNSの反応

報道公開後、ローカルメディアやコミュニティで議論が広がった。概観すると、

  • ニュース共有:ローカル局は「OPIとネイティブ・ハワイアンに最も大きな格差」と要点を拡散。

  • 細分化データの評価:統計を人種・民族別に分けて把握できたことへの賛同が多数。

  • 生活費と医療:高い生活費や保険料が受診抑制につながるとの指摘。

  • 文化適応型医療:言語・文化に配慮したコミュニティヘルスワーカーやナビゲーターの拡充を求める声。

  • 教育×就労支援:学資・職業訓練・住まいの総合支援が必要という意見。

反応のキーワード:“データの分解”/“文化に根ざした支援”/“生活費・医療費の壁”。


6)何をすべきか——実装の提案

① データの“継続的な細分化”と公開

  • OPIを含む小集団の推計精度を維持・改善(データ品質・標準化)。

  • 郡・地区単位での可視化とダッシュボード整備。

② 文化・言語に適合した予防と慢性疾患管理

  • **コミュニティヘルスワーカー(CHW)**の配置拡大。

  • 糖尿病・高血圧などのセルフマネジメント教育のローカライズ。

③ 生活の安定化への投資

  • 住宅支援と食のセキュリティ(フードバンク、フードファーマシー)。

  • 若年層への教育・奨学金・職業訓練の連携プログラム。

④ アクセス障壁の最小化

  • 保険加入支援、移動支援(モビリティ・バウチャー)、遠隔医療の地域実装。

⑤ コミュニティ主導の評価

  • ネイティブ・ハワイアン、OPIの当事者参画で**評価指標(アウトカム)**を共創。


7)まとめ——“平均”に惑わされない

ハワイは全米屈指の長寿地域だが、平均が示す繁栄の影に格差が残る。研究は、OPIとネイティブ・ハワイアンに重点を置いた文化適合型の介入と、社会的決定要因への投資が寿命差の縮小に不可欠であることを改めて示した。“平均”に惑わされず、細分化されたデータで「誰が取り残されているか」を見続けることが、ハワイの“長寿の島”というイメージをすべての住民の現実に近づける最短路だ。


参考(主要情報源・公開日)

  • Maui Now:“Study reveals 19-year life expectancy gap in Hawaiʻi”(2025年10月25日)

  • University of Hawaiʻi News:“UH study: 19-year life expectancy gap among Hawaiʻi groups”(2025年10月23日)

  • Hawai‘i Journal of Health & Social Welfare(2025年10月号):“Disparities in 2020 Life Expectancy by Race and Ethnicity in Hawai‘i”(Wu, Ching, Prieto, Phillips, Braun)

  • Hawaii Health Data Warehouse(County Health Rankings 2025 の概説)

本記事は上記の公表内容をベースに独自の構成・解説で再編集したものです。



参考記事

研究によりハワイで19年の平均寿命の差が明らかに
出典: https://mauinow.com/2025/10/25/study-reveals-19-year-life-expectancy-gap-in-hawai%ca%bbi/

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