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竹=安全は思い込み? エコ商法に待った! 竹食器で法基準超えのメラミン移行、農薬も検出

竹=安全は思い込み? エコ商法に待った! 竹食器で法基準超えのメラミン移行、農薬も検出

2025年11月13日 00:07

「エコ」だから安全——その思い込みが揺らいだ

“竹製”“バンブー”“生分解性”といったラベルは、私たちに安心感を与える。しかし新しい分析研究は、その信頼が必ずしも根拠に裏打ちされていないことを突きつけた。チェコ・プラハ工科大学(UCT Prague)らのチームは、チェコ、英国、中国の市場から集めた竹・穀物由来などの食器33点を精密分析。結果、約32%でメラミンが検出され、複数製品はEUの特定移行限度(SML)2.5mg/kgを上回った。ホットレモンティーやオレンジジュースといった酸性・高温条件で移行が増える現実も示された。 Phys.org


なぜ“竹+メラミン樹脂”が危ういのか

見た目は木質感でも、実は“メラミン-ホルムアルデヒド樹脂に竹粉を混ぜたプラスチック”というケースが多い。竹粉は樹脂の劣化を促し、熱や酸に触れるとメラミン等の移行が増加しやすい。EUでは2019年以降、各国当局が“バンブーカップ”を次々摘発。2021年には未承認の植物粉末を混ぜたプラ製食器を一斉監視する「Operation Bamboo-zling」を展開し、不適合品の撤去や越境取引の是正に踏み切った。 Food Safety


法規制と基準値:SML 2.5 mg/kgという目安

EUのプラスチック食品接触材規則では、メラミンの特定移行限度を2.5mg/kg、ホルムアルデヒドを15mg/kgと定める。研究で基準超過が確認されたのは、まさに高温・酸性の条件下。加えて、ドイツBfRは“竹ウェア”と称する製品が従来のメラミン樹脂製より平均して高い移行量を示す傾向を指摘してきた。 Bundesinstitut für Risikobewertung


「100%竹」「生分解性」の表示は本当?

研究チームは、素材表示が実態と異なる“誤認リスク”も指摘する。見た目は竹でも、実際はプラスチックに竹粉を混ぜた複合材。EUはこうした未承認添加物入りのプラ食器を市場から外す方針で、各国当局のQ&Aでも“竹繊維混入のプラ製食器は不可”と明記されている。 Ruokavirasto


メラミンだけじゃない:農薬・消毒剤の痕跡

今回の論文は、ノンターゲット分析で穀物系食器の一部から複数の農薬残留、竹系からは主に消毒剤由来の成分を検出したことも報告。つまり“バイオ由来なら無垢”とは限らない。製造工程や原料のトレーサビリティが安全性の鍵になる。 Phys.org


海外当局の動向:英国FSAの警告と各国の評価

英国の食品基準庁(FSA)は2024年、竹等の植物粉を含むプラ製カップやストローでメラミンやホルムアルデヒドが高レベルで移行し得るとして、長期使用を避けるよう注意喚起。北アイルランドでは販売禁止措置も継続している。カナダも2025年、メラミンの健康リスク評価を更新し、人への影響評価をアップデートしている。 food-safety.com


SNSの反応スナップショット

  • 「グリーンウォッシングでは?」……“エコ”表示への疑念と、実態はプラ複合材という指摘が目立つ。EUの「Bamboo-zling」報道を添えて、誤表示対策を歓迎する投稿が散見された。 Food Safety

  • 「どう見分ける?」……「表面が滑らかで樹脂っぽい」「電子レンジ不可表示」「高温・酸性に弱い」など、見極めのコツを共有する声。FSAの注意喚起記事が多く引用された。 food-safety.com

  • 「代替は?」……磁器・ガラス・ステンレス、紙パルプ成形(適切に認証されたもの)を推す意見が主流。EU監視の流れから、真正の紙系・バガス等へのシフトを支持する投稿も。 Food Safety

  • Facebookコミュニティでも拡散……竹関連グループで当該記事のシェアが確認できるが、反応は“もっと明確な表示を”といった穏当なトーン。 Facebook

※X(旧Twitter)などの個別投稿は埋め込み規制や表示制限が多く、ここでは各機関の一次情報・公的解説へのリンクを優先して参照しています。


生活者の「実践ガイド」

  1. 高温・酸性に注意:レモン、炭酸、トマト系+高温の組み合わせはメラミン移行が増えやすい。子どもの食器・飲料用は特に回避を。 Phys.org

  2. 表示と質感を確認:「100%竹」「生分解性」でも、手触りが“プラっぽい”滑らかさなら複合材の可能性。電子レンジ・食洗機の可否表示もヒント。 Ruokavirasto

  3. 代替素材:主役は磁器・ガラス・ステンレス。紙・バガス等は**食品接触の適合証明(DoC等)**や認証の有無を確認。 Food Safety

  4. 長期使用の線引き:英国FSAは“時々の使用ならリスクは低いが長期反復は避ける”旨を周知。劣化やツヤ低下は買い替えサイン。 food-safety.com


研究の位置づけ:先行知見との連続性

中国市場品の調査でも、竹や小麦わらを含むメラミン樹脂製品の**35%**が中国の基準を超過したとする報告がある。今回の欧州主体の研究結果は、地域が違っても“条件次第で移行する”という現象を再確認した形だ。 Food Packaging Forum


「それでも竹が好き」なら——賢い選び方

“竹だけ(無樹脂)”の食接触製品は各国でも必ずしも一律禁止ではない。一方、プラスチック+竹粉の複合材はEUでは未承認添加物の扱いで市場から外されている。素材証明、適合宣言(DoC)、試験成績などトレーサビリティの確認が肝要だ。 Ruokavirasto


結論:エコは「見た目」ではなく「証拠」で選ぶ時代

“天然素材だから安全”という短絡から卒業しよう。基準値、実試験、認証、透明性で選ぶことが、健康とサステナビリティを両立させる最短ルートだ。今回の研究は、家庭でのささやかな行動——高温・酸性×複合竹食器の回避——が確かなリスク低減につながることを、改めて示している。 Phys.org


参考記事

竹製の食器は、食品に農薬やメラミンを浸出させる可能性があります。
出典: https://phys.org/news/2025-11-bamboo-dishes-leach-pesticides-melamine.html

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