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「ビットコインの女王」失墜の裏側:64億ドル押収事件が暗号通貨界に与える衝撃

「ビットコインの女王」失墜の裏側:64億ドル押収事件が暗号通貨界に与える衝撃

2025年11月13日 00:08

1|判決の瞬間──“スーパーヴィラン”に下された11年8カ月

2025年11月11日、ロンドン・サザーク刑事法院は、中国出身のZhimin Qian(読み:チエン・ジーミン)に懲役11年8カ月を言い渡した。英国当局は彼女を、ビットコイン購入を主目的とした巨額マネロンの首謀者と断定。共犯のマレーシア人、Seng Hok Lingにも4年11カ月の実刑が下った。英国の報道は彼女を“BitQueen(ビットクイーン)”“スーパーヴィラン”などと形容し、事件の異様さを伝えた。ガーディアン


2|史上最大の押収:61,000BTCが動いた日

事件の象徴は、2018年に押収された61,000BTCだ。英メトロポリタン警察は、資産洗浄捜査の一環でこの保有を差し押さえた。これは英国史上最大の暗号資産押収であり、後年の価格高騰で評価額は約64億米ドルに膨張した。InfoMoney


この“歴史的押収”の一端には、ロンドンの不動産購入を試みる過程で疑義が生じ、当局がウォレットやデバイスを追跡していった足取りがある。さらに2024年4月、監視対象のウォレットに8.2BTCが流入したことが逮捕の決め手になったと報じられている。InfoMoney


3|“女王”の正体──偽名、逃亡、そして豪奢

QianはYadi Zhangなどの偽名とセントクリストファー・ネーヴィスのパスポートを用い、東南アジアと欧州を転々。英国では高級住宅を借り、宝飾品や不動産に資金を移し替えながら逃亡生活を続けた。彼女は自称国家**「Liberland」**の“君主”を目指すという奇妙な計画まで立てていたという。InfoMoney


4|中国の投資詐欺──12.8万人から400億元を吸い上げる

英国の法廷で明らかにされたところによれば、Qianは2014~2017年にかけて、中国で無免許の投資会社を通じて約12.8万人から**約400億元(約56億米ドル)**を集めた。資金は主にビットコインへと変換され、以降の洗浄スキームに組み込まれていく。InfoMoney


5|周辺人物:Jian Wen事件との接続

英国ではすでにJian Wenが関連のマネロンで有罪となり、2025年1月には没収命令(約310万ポンド)も出ている。Qianが一線から離れた局面でも、イギリス国内の不動産・高級品による資金還流が続いていたことを示す事例だ。クラウン検察庁


6|最大の論点:押収ビットコインは誰のものか

判決と同時に熱を帯びたのが、61,000BTCの帰属である。英政府は被害者補償の枠組みを作る一方、押収資産の一部を国庫に入れる可能性も取り沙汰される。『タイムズ』は、財務相が約50億ポンド相当の“ビットコイン富”を注視していると報じた。並行して高等法院では、被害者への返還を巡る民事係争が続く見通しだ。The Times



7|SNSの反応:三つの火花

①「被害者が最優先」派

暗号資産コミュニティでは、「没収益はまず被害者へ」という強い世論が形成された。Redditのスレッドでは、12万人超の被害者という規模に鑑みて、「政府の取り分が過大であってはならない」との書き込みが目立つ。Reddit


②「市場への影響(売り圧)」懸念

61,000BTCという規模は、強制売却や国庫管理の形いかんで市場に無視できない影響を与える可能性があるとして、「Dumpを恐れる声」も広がった。判決報道を共有するスレッドでは、「売却タイミングの透明性を」「段階的放出にすべきだ」といった議論が交わされた。Reddit


③「規制とガバナンス」を巡る現実論

一方で、「史上最大の押収が可能だったのは、英国の捜査・司法協力が奏功したからだ」という“制度肯定”のコメントもある。メト警察の公表やメディア報道を根拠に、KYC/AMLの実効性と国際協力を評価する向きが多かった。Mynewsdesk


(なお、事件を紹介するInstagram投稿も拡散し、**“Goddess of Wealth(財の女神)”**という異名の皮肉が語られた。)Instagram



8|事件のメカニズム:なぜ“買って、隠す”が効いたのか

  • 資金源:中国国内での高利回り投資(実態はポンジ/無免許)で集金。フィナンシャル・タイムズ

  • 変換:資金をビットコインへ転化、分散ウォレットで追跡困難化。InfoMoney

  • 洗浄:英国の不動産、宝飾品、家賃等に“生活費”として投下し、正当化の外観を作る。InfoMoney

  • 露見:不動産購入プロセスでソース・オブ・ファンズに疑義、プロの通報から押収へ。InfoMoney


9|タイムラインで振り返る

  • 2014–2017:中国で資金調達(約400億元、被害者12.8万人)。フィナンシャル・タイムズ

  • 2017:中国から脱出、ミャンマー経由で欧州へ。偽名・偽装旅券を使用。InfoMoney

  • 2018:ロンドンで61,000BTC押収(英国史上最大)。Mynewsdesk

  • 2024年4月:イングランド北部ヨークで逮捕。ガーディアン

  • 2025年9月:有罪答弁。Mynewsdesk

  • 2025年11月11日:量刑言い渡し(11年8カ月)。フィナンシャル・タイムズ


10|投資家への教訓:三つのレッドフラッグ

  1. 過大な約束利回り:短期で“確定”の高利回りをうたう商品は、実態が資金循環の可能性。The Times

  2. 説明不能なソース・オブ・ファンズ:出所の説明を避け、高額現物(宝飾・不動産)に偏る資金は要警戒。InfoMoney

  3. 法域をまたぐ逃避:偽名・偽装書類・国外逃避は、後で回収と返還を複雑化させる。フィナンシャル・タイムズ


11|これから:返還・売却・価格の三すくみ

裁判所の量刑で刑事手続は一段落したが、資産返還の民事局面は始まったばかりだ。被害者への分配、政府の取り分、市場影響を抑える売却設計――三つの利害はしばらく拮抗するだろう。報道では財務当局が押収BTCの扱いを注視しており、段階的売却やオークション、オンチェーンの公的管理などの方法が検討対象に上る可能性がある。いずれの道を選んでも、“透明性”の設計こそが市場の信認を左右する。The Times


参考記事

「ビットコインの女王」の転落:中国人女性が64億ドル押収後に有罪判決
出典: https://www.infomoney.com.br/mundo/a-queda-da-rainha-do-bitcoin-chinesa-e-condenada-apos-apreensao-de-r-31-bilhoes/

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