原宿スイーツ女王・しなこ――世界をも魅了する“カワイイ”次世代アイコンの強さとは?

原宿スイーツ女王・しなこ――世界をも魅了する“カワイイ”次世代アイコンの強さとは?

目次

  1. はじめに――“しなこ現象”を読み解く視点

  2. プロフィール:1996年生まれ・原宿育ちのデジタルネイティブ

  3. 人気の理由① 色覚的インパクトとASMR革命

  4. 人気の理由② “会える”店長マーケティング

  5. 人気の理由③ バズを生む“良くも悪くも中途半端主義”

  6. 人気の理由④ UGCを誘発するTikTokダンス

  7. 人気の理由⑤ 徹底したファン対応と双方向性

  8. 原宿カルチャー×K-POP流SNS戦略というハイブリッド

  9. しなこのビジネスモデル――店舗・楽曲・商品化の三角形

  10. グローバル比較:海外インフルエンサーとの共通点と違い

  11. 今後の展望――“Kawaii Experience”はどこへ向かうか

  12. まとめ――ローカル×グローバルを接続する鍵

  13. 参考記事一覧


1. はじめに――“しなこ現象”を読み解く視点

2020年代後半、日本の原宿カルチャーは再び国際的な注目を浴びている。その象徴こそ、ピンクヘアのスイーツクリエイター「しなこ」だ。彼女はSNSとリアル店舗を組み合わせた独自の体験設計で、小中学生の“聖地巡礼”を生み出すだけでなく、海外メディアが“Tokyo’s Sweetest Superstar”と取り上げるほどの影響力を持つ。

本稿では、彼女の行動原理、人気のメカニズム、そして日本独自の“カワイイ経済圏”との関係を包括的に分析する。


2. プロフィール:1996年生まれ・原宿育ちのデジタルネイティブ

しなこ(本名非公開)は1996年3月11日生まれ。2018年にYouTubeを開設し、カラフルなスイーツを咀嚼するASMR動画でバズを獲得した。現在YouTube登録者約116万人、TikTokフォロワー約169万人。2021年にはタピオカ店「ベビタピ トーキョー原宿店」の店長に就任し、ファンとのリアル接点を強めた。nlab.itmedia.co.jp


3. 人気の理由① 色覚的インパクトとASMR革命

しなこの動画は、原色とパステルを大胆に混在させたビジュアルと、咀嚼音を強調したASMR演出が特徴だ。

嗅覚・味覚を想起させる高解像度の咀嚼音が“聴覚的スイーツ体験”をもたらし、視覚と結合することで没入感を倍増させている。これは欧米で流行した“mukbang”動画を日本の“カワイイ”文脈にローカライズした成功例と言える。goetheweb.jp


4. 人気の理由② “会える”店長マーケティング

彼女が店長を務める「ベビタピ」は、スタッフ全員がTikTokerという“体験型SNS店舗”。

週末にはファンが列をつくり、タピオカ購入→店長とチェキ→SNS投稿という一連の儀式がUGCを量産する。Google Mapsのレビュー数は同規模店の約3倍に達し、SNSと店舗売上が相互にブーストする好循環を生んでいる。tiktok-for-business.co.jpbabytapi.com


5. 人気の理由③ バズを生む“良くも悪くも中途半端主義”

本人はインタビューで「完璧を目指すより、思い立った瞬間にまず投稿する」と語る。ネイルが剥げても、照明が不十分でもアップする“粗さ”は、同世代の「失敗を恐れないメンタリティ」に共鳴し、親近感を醸成。この“中途半端主義”が、結果として投稿頻度と実験回数を増やし、ヒット確率を高めている。


6. 人気の理由④ UGCを誘発するTikTokダンス

楽曲「しなこワールド」「グミキュンプリンセス」などの振付は8カウント以内で完結し、カメラ前で全身を映しやすいポージングが特徴。TikTokで平均再生100万回を超え、ファン動画の90%が1週間以内に投稿される“高速バイラル”を実現した。nlab.itmedia.co.jp


7. 人気の理由⑤ 徹底したファン対応と双方向性

ファンの名前を覚える、コメントに即レスする、誕生日メッセージを送る――こうした“メモラブル接客”をネットでもリアルでも徹底。Yahoo!知恵袋でも「対応が神すぎる」との証言が多く、接客業のスキルがインフルエンサーのブランド価値を底上げしている。detail.chiebukuro.yahoo.co.jp


8. 原宿カルチャー×K-POP流SNS戦略というハイブリッド

しなこのファッションは2000年代“DecoLoli”と韓国アイドルスタイリングのミックス。原宿が培ってきたDIY精神と、K-POPが先行するグローバルSNS戦略が融合し、海外の視聴者にも“理解可能なカワイイ”として受容されやすい。messynessychic.com


9. しなこのビジネスモデル――店舗・楽曲・商品化の三角形

(1) 店舗:ベビタピで日販約1,200杯を販売。
(2) 楽曲:ストリーミング総再生2,500万回。
(3) グッズ:コスメブランド「Pinaco」など自社ECで販売。

三つの収益源を循環させ、広告収入依存から脱却している点が、持続的キャリア形成の鍵と言える。instagram.com


10. グローバル比較:海外インフルエンサーとの共通点と違い

米国のCharli D’AmelioはTikTokを主戦場にダンス動画でバイラルを起こし、DTCブランドを展開するが、リアル店舗運営は行っていない。一方しなこは“体験型店舗”を武器にオンラインとオフラインの融合を図り、“巡礼需要”を創出している点で一線を画す。



11. 今後の展望――“Kawaii Experience”はどこへ向かうか

2025年秋には、原宿以外の地方都市でポップアップカフェを開催予定。さらに、海外アーティストとのコラボ曲や、ARフィルターを使った“バーチャル接客”企画も準備中と報じられている。今後はデジタル・フィジカル・バーチャルを横断する“三層体験”が主戦場となるだろう。

12. まとめ――ローカル×グローバルを接続する鍵

しなこは、原宿というローカルカルチャーを出発点に、SNSとリアル店舗を掛け合わせた体験設計で“小中学生のカリスマ”となった。世界各地で“Kawaii”が消費される現在、彼女の成功は「カルチャー×体験×双方向性」が次世代インフルエンサーの必須条件であることを示している。




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