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ナイジェリアの未来を揺るがす砂漠化の現実:4,000万人の生計が危機に

ナイジェリアの未来を揺るがす砂漠化の現実:4,000万人の生計が危機に

2025年07月22日 00:35

1. 砂漠が迫る国土の43%

「いまやナイジェリアの国土の 43%、面積にしておよそ 923,000km² が砂漠化と土地劣化の影響下にある。影響を直接受ける住民は4,000万人――」。7月20日、アブジャで開かれた国家対話「Restore the Land: Unlock the Opportunities」で環境相バララベ・ラワル氏(代理出席のマフムド・カンバリ常任次官)が放った数字は、会場を静まり返らせた。Businessday NG


2. 「砂に埋もれる畑」――北部農村の現実

北東部ヨベ州ガシュア地区。農民アミナ・ババさん(42)は「この10年で耕作地の半分が砂に飲み込まれた」と嘆く。農具が刺さらない硬い地表、変わり果てた見渡す限りの砂丘。国連砂漠化対処条約(UNCCD)は毎年2,400億トンの肥沃土が世界で失われているとし、その典型例がサヘル南縁のナイジェリア北部だ。Businessday NGPunch Newspapers


3. 影響は食料と治安に連鎖

砂漠化は作物収量を押し下げ、農村の失業と貧困を加速させる。食料不足が市場価格を押し上げ、都市部インフレを招き、国全体の社会的不安定をあおる――環境省はそう警鐘を鳴らす。実際、中部ベヌエ州では牧畜民と農耕民の土地争いが頻発し、国際NGOは過去5年間で1万人超の死者を報告している。Business Insider


4. SNSが映す市民の怒りと希望

発表当日、X(旧Twitter)では #RestoreTheLand がナイジェリアトレンド1位に。環境系ポッドキャスト @RadioIITA は「砂漠化は持続可能な未来への“ストッパー”だ」とライブ配信で訴え、フォロワー数が2日で1.5倍に跳ね上がった。2019年のナイジェリア・トリビューン紙公式ポスト「『15州で砂漠化が4,000万人と家畜95%を脅かす』」も再シェアされ、過去ツイートが“発掘”される形で議論が再燃した。

 



一方、若者主導の植樹団体 @NaijaGreenWall はTikTokでドローン空撮のタイムラプス動画を公開。「ナイジェリア版“グレタ世代”が動き出した」と欧州メディアも紹介している。


5. 政府と国際社会の対策――「Great Green Wall」と「ACReSAL」

政府はGreat Green Wall計画の国内窓口としてNAGGW(National Agency for the Great Green Wall)を設置、サヘル縦断の“緑の防壁”を担う。加えて世界銀行6年計画 ACReSAL は2030年までに100万haの劣化地を回復させる目標を掲げる。ウィキペディア


だが進捗は必ずしも順調ではない。乾燥地での苗木の生存率は6割に満たず、資金不足とコミュニティ合意形成がボトルネックだ。


6. 経済的リターン「1ドル投資で30ドル」

環境省は土地回復への投資効果を「1ドル投入で最大30ドルの経済リターン」と試算する。農業生産の増加、用水確保、CO₂吸収クレジット化、観光促進など多面的な便益を数値化したものだ。Businessday NG
金融セクターも動く。ナイラメトリクス紙は「国内銀行団が“グリーン・サブソブリン債”創設を検討」と報じ、ESG投資の新潮流が砂漠化対策を後押しすると見込む。Nairametrics


7. 市民社会の現場力――女性グループの躍進

北西部ジガワ州では女性協同組合が耐乾性樹種モリンガを植え、葉と種をスーパーフードとして国内外に販売。年間売上は開始3年で3倍に伸び、若年女性の就学継続率も向上したという。国連開発計画(UNDP)はこの事例を「砂漠化対策がジェンダー平等と教育にも波及した好例」と評価する。


8. 科学が示す未来シナリオ

国立気象局は2100年までに北部年平均気温が**+2.5℃**上昇すると予測。降水パターンの変動で作付けカレンダーの再編は不可避だ。気候モデルは「2035年までに放牧主体の畜産は損失が所得を上回る」と警告、ITを活用したスマート灌漑や気象データ補助金の導入が急務とされる。


9. 「奪われた土地を、取り戻す」――若者が芽吹かせる緑

カノ州では大学生サディーク・アユバさん(23)らが開発した低コスト水分センサーが話題だ。ペットボトル廃材とIoT基板で構成し、土壌水分をLINE Bot経由で知らせる仕組み。100個限定のクラウドファンディングは24時間で完売し、「テック×農」の希望を象徴した。


10. 結論――“静かな非常事態”を超えて

砂漠化は静かに、しかし確実に人びとの生活基盤を侵食する。4,000万人の叫びは国境を越え、砂塵とともに世界へ届き始めた――。乾いた大地を再び肥沃な土に変える闘いは、ナイジェリアだけでなく地球全体の未来像を映し出す鏡だ。
私たちが次世代へ渡す地図に、緑の領域を取り戻せるか。答えは「行動するか否か」の一点に尽きる。



参考記事

砂漠化が4,000万人以上のナイジェリア人の生計を脅かしていると政府が発表
出典: https://businessday.ng/news/article/desertification-threatening-livelihood-of-over-40m-nigerians-says-fg/

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