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「宇宙は光より速い」って本当? 相対性理論が崩れない理由をやさしく解説

「宇宙は光より速い」って本当? 相対性理論が崩れない理由をやさしく解説

2025年11月26日 10:40

「光より速い宇宙膨張」は、なぜアインシュタインを裏切らないのか

「宇宙は光より速く膨張している」


そんな一文をタイムラインで見かけたら、多くの人はこう思うはずです。

「え、相対性理論終わった?」


しかし結論から言えば、アインシュタインはまったく裏切られていません。
最新の宇宙論では、「宇宙全体の膨張速度」が光速を超えることは、むしろ“当たり前”だと理解されています。Phys.org


では一体どういうカラクリなのでしょうか。SNSで飛び交う驚きや勘違いも拾いながら、今回 Phys.org に掲載された解説記事「Yes, the universe can expand faster than light」をベースに整理してみます。Phys.org



光速のスピード制限は「ローカルルール」

相対性理論が禁じているのは、「同じ場所で観測したとき、物体が光より速く動くこと」です。
ロケットでも宇宙船でも、となりをビュンと通り過ぎるときの速度は、必ず光速未満でなければなりません。


ここで重要なのが、

  • “物体が空間の中を移動する”速度(ローカル)

  • “空間そのものが伸び縮みする”速度(グローバル)

は別物だということ。


一般相対性理論では、空間そのものがどれだけ速く膨張してもかまいません。
スピード違反で捕まるのはロケットであって、「道路そのもの」が勝手に伸びる分にはお咎めなし…というイメージです。


宇宙の膨張はまさにこの「道路(空間)が伸びる」現象。
銀河は基本的にその場に“乗っている”だけで、宇宙空間が広がるにつれて結果として遠ざかっていきます。



宇宙年齢は137.7億年なのに、観測可能な宇宙は「半径450億光年」

ここで数字を見てさらに混乱してみましょう。

  • 宇宙の年齢:約 137.7億年

  • 私たちが現在「見ることができる」いちばん遠い距離:約 450億光年Phys.org

「え、138億年くらいしか経っていないのに、どうして450億光年も先が見えるの?」
このギャップこそが、「宇宙膨張が光速を超えている」ことの証拠です。


ポイントは、光が旅しているあいだにも宇宙が膨張し続けているということ。

  1. ビッグバン直後に生まれた銀河が光を放つ

  2. その光が何十億年もかけて地球へ向かう

  3. その間も空間が伸び続ける

  4. 光がようやく私たちに届いた“今”の時点では、その銀河は当時よりずっと遠くへ行ってしまっている


その結果、「今見えている最遠の銀河の“現在地”」は、光が飛んできた距離よりもはるかに遠くなります。
宇宙論ではこの距離を「粒子地平線(パーティクル・ホライズン)」と呼び、現在の値がおよそ450億光年というわけです。Phys.org



Hubble距離を超えると「見かけ上」光より速く遠ざかる

宇宙の膨張速度は、距離に比例して大きくなります。


これはハッブルの法則として知られており、

遠くの銀河ほど、大きな後退速度(こちらから遠ざかる速さ)をもつ

というシンプルな関係式で表せます。


この式を延長していくと、ある距離を境に「後退速度 = 光速」となる点が現れます。
それが ハッブル距離 と呼ばれるもので、現代宇宙論の標準モデル ΛCDM では、だいたい 137.7億光年 前後になります。Phys.org


  • ハッブル距離より近い銀河
    → 後退速度は光速未満

  • ハッブル距離より遠い銀河
    → 後退速度は光速を超える(見かけ上)

「え、じゃあ光より速く動いてるじゃん!」と思うかもしれませんが、ここで注意したいのは

動いているのは銀河そのものではなく、“私たちと銀河の間にある空間”

という点です。


そのため、ローカルな速度制限を課す相対性理論とは矛盾しません。



「今から出た光」が二度と届かない境界、宇宙のイベントホライズン

さらに厄介なのが「宇宙のイベントホライズン(事象の地平線)」という概念です。Phys.org


  • 粒子地平線…「これまでに届いた光」のいちばん遠い距離(約450億光年)

  • イベントホライズン…「今この瞬間に放たれた光が、将来けっして届かない」境界

Phys.org の記事によれば、イベントホライズンは現在およそ 170億光年 の位置にあります。Phys.org


この距離より外側の銀河が “今” 放つ光は、どれだけ待っても私たちに到達しない のです。
宇宙が加速的に膨張しているせいで、光より速く遠ざかる領域がどんどん増えていくためです。


ブラックホールの地平線と似た名前ですが、ここで言っているのは「宇宙全体の地平線」。
宇宙の膨張によって情報が永遠に届かなくなる境界線のことです。



1000億年後、宇宙は「ローカル銀河グループ」しか見えなくなる

ΛCDMモデルのもとでは、宇宙は今後も暗黒エネルギーに支配され、加速膨張を続けると考えられています。Phys.org


その未来像は、なかなかに寂しいものです。

  • イベントホライズンは将来 約600億光年 あたりで頭打ちになる

  • それまでの間に、遠方の銀河からやってくる光はどんどん赤方偏移して波長が伸び、やがて観測不可能なほど長くなるPhys.org


Phys.org の解説では、約1000億年後には、局所銀河群(天の川銀河とアンドロメダ銀河などが属する小さなグループ)以外の宇宙はすべて視界から消えてしまう とされています。Phys.org


そのとき宇宙に文明が残っていたとしても、彼らは

「昔からこの銀河グループしか存在しない、静かな宇宙」

だと勘違いしてしまうかもしれません。
ビッグバン宇宙論そのものにたどり着くのが、今よりずっと難しくなってしまうでしょう。



SNSで飛び交った「光速超え宇宙」へのリアクション

今回の記事は「Yes, the universe can expand faster than light」という刺激的なタイトルも相まって、SNSでも大きな反響を呼びました(ここでは典型的な反応を再構成して紹介します)。


1. 「相対性理論オワタ」系の戸惑い

「宇宙が光より速いって、アインシュタイン負けたの?」
「物理、また設定変わったのか…」


こんなコメントが、X(旧Twitter)やThreadsで真っ先に並びました。
実際には前述のとおり、相対性理論と宇宙膨張の“光速超え”はきちんと整合的です。
むしろ一般相対性理論こそが、この奇妙な現象を可能にしている張本人なのです。


2. 「じゃあワープドライブいける?」という夢と現実

「空間ごと動けばいいなら、SFのワープ航法も実現できるのでは?」
「宇宙全体がやってることを、局所的に再現すれば…?」


宇宙が空間そのものを膨張させているなら、「人間も同じことを小規模でできないのか」という発想は自然です。
実際、理論物理の世界にはアルクビエレ・ドライブのような「ワープバブル」を扱う研究もあり、「原理的には相対論と矛盾しない」とする論文もあります。


ただし、現状のモデルでは莫大な負のエネルギーが必要になるなど、技術的・理論的ハードルは途方もなく高いまま。
SNSでも

「理論上はOKって言われても、宝くじ1等10回連続で当てるくらいの話でしょ」

と冷静にツッコむ声が目立ちました。


3. 「宇宙の外側ってどうなってるの?」という哲学モード

「見えない領域のさらに向こう側には、何がどれだけ広がってるの?」
「イベントホライズンの外にいる彼らからは、私たちはどう見えるのかな」


宇宙の地平線の話になると、タイムラインは一気に哲学的ムードに。
「宇宙の“外側”はあるのか」「無限なのか、有限なのか」といった、答えの出ない問いが何度も共有されていました。


現代の宇宙論では、私たちの観測可能な宇宙は“全体のごく一部”でしかないとする見方が主流です。
しかし、その“全体”がどのような形をしているかは、まだはっきりしていません。
今回の記事は、その「見えない部分」を強く意識させるきっかけになったと言えるでしょう。



「宇宙の端」が語る、現代宇宙論のフロンティア

Phys.org の解説の中でさらっと触れられているのが、現在の標準宇宙モデル ΛCDM です。Phys.org


このモデルは、

  • 宇宙の約5%が通常の物質

  • 約27%が暗黒物質

  • 約68%が暗黒エネルギー

という奇妙な組成を仮定することで、銀河の分布や宇宙背景放射、超新星の観測など多数のデータをうまく説明します。


一方で近年は、「ハッブル定数」を巡る観測値の食い違い(いわゆるハッブルテンション)など、ΛCDMでは説明しづらい兆候も報告されています。


もし将来、新しい観測によって標準モデルがアップデートされれば、

  • 粒子地平線の正確な位置

  • イベントホライズンの将来の振る舞い

  • 遠い未来の宇宙の姿

といった数値も微調整される可能性があります。


それでも 「宇宙の膨張が、ある距離を超えると光速を上回る」 という構図自体は変わりません。
むしろこの事実は、

「私たちが見ている宇宙は、全体像のごく一部にすぎない」

という、現代宇宙論の根本的なメッセージをあらためて強調しています。



それでも私たちは空を見上げる

今回のニュースをめぐるSNSの反応を眺めていると、難解な宇宙論の話題であっても、

  • 「ちょっと怖いけどロマンがある」

  • 「自分の悩みが小さく感じた」

  • 「今見えている星空も、いつかは全部消えてしまうのかと思うと切ない」

といった、感情の揺れを素直に書き込む人が多いのが印象的でした。


科学ニュースは、ときに「専門家だけの話」に閉じこもりがちです。
けれども、宇宙が光より速く膨張しているという事実は、私たち一人ひとりの「世界の感じ方」に直結する話でもあります。


  • 自分たちが暮らす銀河が、巨大な宇宙の中のごく小さな島にすぎないこと

  • それでも人類は、宇宙の果ての見えない相手に向けて、日々望遠鏡を向け続けていること

その両方を同時に思い浮かべると、
光速を超えて遠ざかる宇宙のスケールの中で、人間の好奇心だけが、かろうじてそれに食らいつこうとしているように感じられます。


「光より速い宇宙」と聞いて一瞬たじろいでしまった人も、
その裏側にある理論と、そこから広がる未来像を知れば知るほど、
むしろ相対性理論と宇宙論の“凄み”に圧倒されるはずです。


今夜、空を見上げるとき。
その星のずっと向こう側では、まさにこの瞬間も、光速を超えるスケールで宇宙が膨張し続けています。
私たちはそのごく一部の光だけをすくい取り、「宇宙」という物語を組み立てているのです。



参考記事

はい、宇宙は光よりも速く膨張することができます。
出典: https://phys.org/news/2025-11-universe-faster.html

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