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Google、goo.gl短縮リンクの無効化計画を撤回 – なぜ Google は goo.gl を殺せなかったのか

Google、goo.gl短縮リンクの無効化計画を撤回 – なぜ Google は goo.gl を殺せなかったのか

2025年08月03日 09:33

1. “終わったはず”の goo.gl が再び脚光を浴びた日

2009 年に登場し、最盛期には Twitter やブログで圧倒的なシェアを誇った Google の短縮 URL「goo.gl」。すでに 2019 年に新規発行を停止したため「過去の遺物」とみなされていたが、2024 年 7 月 18 日、開発者ブログに掲載された一文がウェブ界を震撼させた──「2025 年 8 月 25 日以降、すべての goo.gl は応答しなくなります」Google Developers Blog。


この告知はすぐさま The Verge や ITmedia が報じ、「15 年分のリンクが死ぬ」「歴史的資料が闇に埋もれる」と波紋を広げた。Google は「99 % 以上が 30 日間アクセスゼロ。維持コストに見合わない」と説明したが、学術論文・政府文書・ YouTube の説明欄などに埋め込まれた膨大なリンクの行方は不透明となった。


2. SNS が沸騰――広がる不信とアーカイブ熱

発表直後、Reddit /r/DataHoarder には「また死んだウェブが増える」「Google の約束は信じられない」といった書き込みが殺到Reddit。デジタルアーカイブ団体 ArchiveTeam は「リンク全文をクローリングせよ」と呼びかけ、Bsky でも Altmetric が “リンクロトは学術界の悪夢” と警告したweb-cdn.bsky.app。国内でも Gigazine が「公共インフラを民間に任せるリスクが顕在化」と論じ、賛否両論を紹介しているGIGAZINE。


こうした反応の根底にあるのは、Google Reader から Stadia までサービス終了を繰り返す “Killed by Google” への不信だ。短縮 URL は外部リダイレクトゆえ、提供者の都合ひとつでウェブの構造そのものが壊れる。「公共アーカイブか、少なくともリダイレクト一覧を提供してから停止すべき」という指摘が相次いだ。


3. ワシントン・ポストの批判と「リンクロト」という病

米ワシントン・ポストは 2025 年 8 月 1 日付の記事で「数百万リンクを一度に殺すのはウェブ文化への背信」と厳しく批判。ハーバード大学 Jack Cushman 氏や ODU の Michael L. Nelson 氏は「リンクはインターネットの結合組織。失われる情報価値は測定不能」とコメントしたThe Washington Post。


実際、同紙が引用した 2013 年の研究では、米連邦最高裁判所判決に含まれるリンクの約 50 % が 20 年で無効化していた。goo.gl 停止は「リンクロト(link rot)」を加速させ、学術的・法制度的な信頼性を毀損しかねない、と論考は結ぶ。


4. Google の“部分撤回”――残るリンク、生き残るリンク

そして 2025 年 8 月 1 日、Google は方向転換を発表した。The Verge の Jay Peters 氏によれば「2024 年末時点でクリック実績がある URL は維持、すでに“8 月に死ぬ”警告が付けられた不活性リンクのみ 404 化」という“折衷案”である。


内部関係者によると、研究機関・政府などからの要望が相次ぎ「全面停止はブランドイメージを損なう」と判断したとされる。ただし依然として数百万単位のリンクが失効するとみられ、ArchiveTeam は「最後の 24 日間でどれだけ吸い上げられるかが勝負」とツールの改良を急ぐ。


5. 移行と保存、ユーザーが取るべき 3 つのステップ

  1. 代替短縮サービスへの移行
     Bitly・TinyURL など老舗のほか、オープンソースの YOURLS も選択肢。ただし自前ホスティング型はランニングコストとメンテが必要。

  2. 恒久リンクの確保
     裁判所や論文で引用する場合は Perma.cc や Internet Archive の “Save Page Now” を併用し、リダイレクト消失後もアクセス可能な URI を併記しておく。

  3. 自サイト内の goo.gl 検索と一括置換
     WordPress なら WP-CLI、GitHub Pages なら正規表現置換でリストを作成し、リスト管理ファイルを一度アーカイブしてから修正を実施すると誤爆を防げる。


6. 「壊れゆくウェブ」にどう向き合うか

Google の“部分撤回”はユーザーフレンドリーに見えるが、本質的には「企業インフラの私物化」問題を先延ばしにしただけだ。ウェブは根源的に動的で、URI とコンテンツは永遠ではない。だが、だからこそリンクという“約束”を守ろうとする意志が求められる。


今回の騒動は、デジタル公共財としてのリンクを民間が独占してよいのか、という問いを突きつけた。図書館・アーカイブ・開発者コミュニティ・プラットフォーム事業者が協働し、技術的・制度的に「壊れにくいウェブ」を築く契機となるか。goo.gl の残されたリンクたちは、その試金石となるだろう。


参考記事

Google、goo.glの短縮リンクを無効化する計画を撤回
出典: https://www.theverge.com/news/717649/google-goo-gl-url-shortener-links-backtrack

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