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なぜ人は陰謀論に向かうのか — 愚かさより“つながり”の力:陰謀論が生む“共感エンジン”の正体

なぜ人は陰謀論に向かうのか — 愚かさより“つながり”の力:陰謀論が生む“共感エンジン”の正体

2025年08月25日 00:24

「陰謀論=愚か」という固定観念を疑う

陰謀論者のイメージは、孤立した“キーボード戦士”。だが最新のフィールド調査は、現実が逆であることを示した。彼らはむしろよく組織化され、仲間を勧誘し、公共空間で声を上げる。そこに惹きつけられる主因は、知能や性格ではなく「コミュニティが与える意味と連帯」だという。 フィジ.org


5年の参与観察が描いた“覚醒”の道すじ

研究チームは5年間、オンライン掲示板から英国各地の集会・会議まで入り込み、5G、COVID-19、15分都市や低交通量地区をめぐる運動を追った。見えてきたのは、失職や身近な死などの喪失体験が引き金となり、「原因は隠れた権力にある」と腑に落ちる“覚醒”の瞬間、そして共感の輪に取り込まれていくプロセスだ。ここで重要なのは、個人ではなく“集団での感情の増幅”である。 SAGE Journals


合言葉は“Do Your Own Research”

コミュニティは“自分で調べる”という儀式を共有する。論文・ニュース・行政資料を寄せ集め、独自の「証拠」をつなぎ合わせる作業は、学術的妥当性は別としてメンバーに自尊心と専門家感覚をもたらす。これが参加のハードルを下げ、誰もが“貢献できる”場へと変える。結果、ストーリーの一貫性よりも「一緒に編む」体験が重視され、物語は強く“リアル”に感じられる。 フィジ.org


オフラインの居場所の喪失が背中を押す

パブや商店街など従来のサードプレイスが衰退し、孤独感が高まる中、人々は新しい「居場所」を探している。集会や講演は、温かく迎え入れ、互いの“調査”を称え合う。社会的な意味づけの空白を埋めるこの機能こそ、陰謀論コミュニティの磁力の源泉だ。 フィジ.org


抗議とアクティビズムへ——都市計画が“敵”になるとき

共通の感情は行動を呼ぶ。15分都市の導入や低交通量地区、ワクチン接種会場、通信インフラが“統制の象徴”として標的化され、街頭デモや施設破壊にまで至るケースが報告されている。研究は、この動員が「誤った標的設定」や「市民生活の安全」を脅かす危険性を伴うと警告する。 フィジ.org


“陰謀起業家”という生態系

人気インフルエンサーやセミナー講師、サプリやガジェットの販売者——不信をコンテンツ化し、商品と結びつける「陰謀起業家」が、注目と収益を刈り取る構図も浮かぶ。これはコミュニティの自己強化回路をさらに太くする。 フィジ.org


個人と社会に跳ね返る代償

参加が深まるほど、家族・友人との断絶や法的リスクが高まる。誤爆が無関係な個人を傷つけ、社会的信頼資本を損なう恐れもある。もちろん、現実に権力の不正が存在する可能性は否定しない。だが“架空の敵”との闘いに資源が吸い取られると、本当に必要な監視が手薄になる。 フィジ.org



SNSの反応を読み解く(初期観測)

Reddit

介入支援コミュニティr/ConspiracyHelpのスレッドでは、「集団的危機に対する進化的適応としての“集団結束”機能」という解釈や、「弱者を食い物にする強者」への警戒など、研究結果を手掛かりに社会的ダイナミクスを語る投稿が目立った。肯定・批判・当事者の実感が混在するのが特徴だ。 Reddit

まとめサイト/ポータル

The Conversationの配信はPhys.orgのほかYahoo/AOLなどにも転載され、拡散経路が多層化。ニュースポータル経由で一般層に届くことで、「学術知見×身近な生活課題(都市計画・医療)」という接点が可視化された。 フィジ.orgYahooスタイルAOL

補足:X(旧Twitter)の個別ポストは検索制限が厳しく網羅的な参照が困難なため、本稿ではredditと主要ポータルで確認できる反応を中心に概観した。



何が示唆されるか——“参加の欲求”に向き合う

1. 代替コミュニティの提供
公共図書館や地域センター、学校・企業のオープンスペースなど、対話型イベントや“共同の調べ物”を促すプログラムを常設化する。「参加」と「居場所」を公共が用意できれば、陰謀論だけが受け皿ではなくなる。

2. 参加型ファクトチェックの設計
一方的な“訂正”ではなく、検証手順を一緒に設計するワークショップ型コンテンツへ。疑似科学のパターンやエビデンス基準を、実験のように体験する。

3. 機関の“反論より対話”
行政・専門家は「反駁」よりも、怒りと不安の出所にまず共感し、政策の意図や限界、エビデンスの不確実性を“曖昧さごと共有”するスキルを育てる。

4. プラットフォームのナッジ
おすすめアルゴリズムに“多元性スロット”を設け、同質情報だけが増幅されない閲覧体験をデフォルトにする。報酬設計は“断言”より“仮説の更新”を評価する方向へ。



研究の位置づけ

本研究はSAGEの査読誌『Sociology』に掲載された「Resonant Awakenings: The Social Lives of Conspiracy Theorists」を基盤に、計量では捉えにくい“参与文化”の側面を可視化した。個人属性の分析から、関係性・実践・感情のダイナミクスへと議論を拡張している点が重要だ。 SAGE Journals



結語

陰謀論は“誤情報”で片付くほど単純ではない。そこには、意味を求め、参加したいという人間のごくまっとうな欲求がある。だからこそカウンターも、情報訂正だけでは届かない。私たちが取り戻すべきは、事実の場だけでなく、共に意味をつくる場なのだ。 フィジ.org


参考記事

人々が陰謀論を受け入れる理由:それは軽信ではなく、コミュニティのため
出典: https://phys.org/news/2025-08-people-embrace-conspiracy-theories-community.html

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