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中国と米国の対立がアルゼンチンで激化?冷戦時代の思考を巡る論争

中国と米国の対立がアルゼンチンで激化?冷戦時代の思考を巡る論争

2025年10月13日 00:03

1|火種になったひと言

「ミレイ大統領は中国をアルゼンチンから“追い出す”決意だ」。10月9日、米財務長官スコット・ベセントがテレビ出演で口にした一言は、米国がアルゼンチン向けに200億ドル規模の通貨支援(スワップ枠とペソ買い)を固めた直後に出た【米主要メディア各社】。市場は安堵して株・債が反発したが、外交面では別の反応を呼んだ。翌11日、在ブエノスアイレス中国大使館は声明で**「冷戦時代のメンタリティ」**と米国を痛烈に批判し、「ラテンアメリカは誰の裏庭でもない」と強調した【Bloomberg Línea/La Nación】。Reuters


2|“三角関係”の現在地

アルゼンチンは過去10年、中国との経済関係を拡大してきた。約180億ドルの人民元スワップ、貿易拡大、そしてパタゴニアの宇宙関連施設など、存在感は小さくない。一方でミレイ政権は就任当初こそ対中強硬だったが、近年は「中国は大きな商業パートナー」とトーンを調整している。そこへ米国の大規模支援が重なり、米中の影響力争いが“アルゼンチン焦点”で再点火した格好だ【InfoMoney】。InfoMoney


3|“条件”はどこにあるのか

米国の枠組みは、形式上は市場安定化を名目とする通貨スワップ+為替介入だ。政権・与党に有利な「選挙前の資金繰り」だとの批判はあるにせよ、交渉条件の中身は不透明で、少なくともミレイ自身は「中国スワップを切ることは条件ではない」と発言している【InfoMoney】。ただし、ベセントはレアアースやウランといった資源開放に言及しており、地下資源・規制の扱いが今後の政治課題になるのは避けられない【InfoMoney/WP】。InfoMoney


4|貿易と関税、もう一つの火薬庫

対中関税の“再強化”も同時進行だ。米国では11月1日から中国製品に最大100%の追加関税や重要ソフト輸出規制を検討する強硬姿勢が示され、中国のレアアース輸出規制への対抗措置とも絡む。原材料サプライチェーンでアルゼンチンの位置付けはむしろ上がるが、米中双方の“報復ラリー”に巻き込まれるリスクも高まる【InfoMoney】。InfoMoney


5|マーケットは“短期ポジティブ、長期は霧”

発表直後、ペソ買い・国債・株価の持ち直しが報じられた。短期は資金繰りの改善と心理の反転で“買い戻し”が先行する。一方で、インフレ・為替管理・外貨準備という構造問題は未解決だ。スワップは“酸素ボンベ”にはなっても、呼吸器そのものにはならない【Reuters/AP】。Reuters


6|SNSではどう見えたか(反応まとめ)

 


  • 中南米系メディアの拡散:「『ラテンアメリカは誰の裏庭でもない』という大使館の定番フレーズ」がXで拡散。大使館公式のポストを引用する形で、各国記者・エネルギーアナリストらが共有した【Bloomberg Línea/X上の投稿】。Bloomberg Línea

  • 保守派インフルエンサー:「中国依存からの脱却を後押し」「レアアースとウランの対米開放はチャンス」と評価する声【Xの共有ポスト】。X (formerly Twitter)

  • 批判派・進歩派:米国内では「なぜ海外に200億ドル」「国内農家や財政は?」と反発。**“越境バラマキ”**とのフレーミングがフェイスブック投稿やコメント欄で目立った【WPの論調紹介/米ローカル局FB投稿】。The Washington Post

  • アルゼンチン国内の分裂:インスタでは「米と組む現実路線」を支持する投稿と、「中間選挙向けの政治ショー」と切る投稿が並立。**“中国との橋は燃やすな”**という現実主義の声も一定数【複数のInstagram投稿】。Instagram

※個別ポストはプラットフォームの仕様上、ここでは要旨のみを引用。原文はリンク先を参照ください。


7|アルゼンチンに残る“二つの計算”

  1. 資金繰りの計算:IMFとの整合、外貨準備の積み増し、為替の受け皿。米スキームは“時間”を買うが、支出削減と成長エンジンの再起動が必要。

  2. 地政学の計算:中国のスワップ網と貿易、米国の金融リーチ。どちらも失うことはできない。実務は“アンビバレント外交”にならざるを得ない。


8|これから3週間(10/26の中間選挙まで)に起こり得ること

  • 政策発表ラッシュ:採掘・エネルギーの公開入札や規制緩和の“先出し”で市場をつなぐ。

  • 対中メッセージの再調整:完全なデカップリングは非現実。**“選択的デリスク”**路線へ。

  • SNS世論の振幅:支持・反対の二極化が進み、ボラタイルな相場に連動しやすい。

  • 関税ヘッドライン・ショック:米中関税の上振れ見出しが出れば、アルゼンチン関連銘柄や比索が神経質化。


9|結論──“冷戦メンタリティ”の真意

中国側の「冷戦メンタリティ」批判は、単なるレトリックではない。ドル流動性の提供を通じて影響圏を拡張しようとする米国と、人民元スワップと実物投資で関与してきた中国──二つの金融外交が同じ対象国で衝突した瞬間を指す言葉だ。アルゼンチンにとっての最適解は、競合する二つの“酸素ボンベ”を交互に使い分けることかもしれない。ただし、その間にも政治カレンダーとコモディティ市場は待ってくれない。


参考記事

中国、米国のアルゼンチンに関する発言に反応:「冷戦時代の思考」
出典: https://www.infomoney.com.br/mundo/china-reage-a-fala-dos-eua-sobre-argentina-mentalidade-da-guerra-fria/

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