メインコンテンツにスキップ
ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア ロゴ
  • 記事一覧
  • 🗒️ 新規登録
  • 🔑 ログイン
    • English
    • 中文
    • Español
    • Français
    • 한국어
    • Deutsch
    • ภาษาไทย
    • हिंदी
クッキーの使用について

当サイトでは、サービスの向上とユーザー体験の最適化のためにクッキーを使用しています。 プライバシーポリシー および クッキーポリシー をご確認ください。

クッキー設定

クッキーの使用について詳細な設定を行うことができます。

必須クッキー

サイトの基本機能に必要なクッキーです。これらは無効にできません。

分析クッキー

サイトの使用状況を分析し、サービス向上に役立てるためのクッキーです。

マーケティングクッキー

パーソナライズされた広告を表示するためのクッキーです。

機能クッキー

ユーザー設定や言語選択などの機能を提供するクッキーです。

中国BYD、リオデジャネイロに自動運転車研究拠点を設立!未来のモビリティ都市ブラジルを探る

中国BYD、リオデジャネイロに自動運転車研究拠点を設立!未来のモビリティ都市ブラジルを探る

2025年10月14日 00:15

リオに自動運転の「走る実験室」——BYDがガレオン空港内にR&D拠点、ブラジルEV戦略の新しい要に

中国のEV大手BYDが、ブラジル・リオデジャネイロに自動運転技術の研究開発センターを設ける——。現地時間の2025年10月12日、王伝福(ワン・チュアンフー)会長がリオ市のエドゥアルド・パエス市長とともに発表した。用地はトム・ジョビン国際空港(通称ガレオン)内の一角で、ミニサーキットのようなテストトラックも併設される計画だ。発表は市長公邸「パラシオ・ダ・シダーヂ」で行われ、研究内容は“ドライバー不要”の自動運転を中心に据えるという。 InfoMoney


市長は会見で「自動運転に関するR&Dはすべてリオで行われる」と強調。空港敷地はリオ連邦大学(UFRJ)の工学系拠点COPPEやテクノロジーパーク(パルキ・テクノロジコ)に近接し、産学連携の面でも好条件だと述べた。ガレオンの活性化という都市戦略にも合致させる構想で、R&D拠点の立地選定は都市計画とも連動する。 InfoMoney


どこに、何をつくるのか——立地と機能

地元メディアの報道や市長の発信によれば、拠点は空港アクセス路「アヴェニーダ・20・ジ・ジャネイロ」沿いの区画が想定される。走行実験と反復検証が必要な自動運転R&Dにとって、空港という広大なクローズド環境は安全性・機動性の面で利点が大きい。テストトラックは車線変更、合流、急制動などのシナリオ試験を想定し、“公道に近いが管理可能な”実験条件を再現できる。 Tempo Real RJ


同社の国際部門を率いる幹部は、拠点内にブラジル市場向けのフレックス燃料(エタノール混合)関連の開発エリアも設ける意向を示した。もっとも、開設時期など具体的なタイムラインはまだ明らかにされていない。 InfoMoney


バイーア州カマサリ工場との“二点構成”

今回のR&D拠点は、BYDがブラジル北東部のバイーア州カマサリで本格稼働させたEV工場を補完する“二点構成”の一角をなす。カマサリ工場は総投資55億レアル(約10億ドル)規模で、第一期の年産能力15万台から将来的に増強を計画。2025年7月に量産を開始し、10月には通算1,400万台目のNEV(新エネルギー車)記念車が同工場でラインオフするなど、同国における生産の存在感を急速に高めている。輸出はラテンアメリカ全域を見据える。 InfoMoney CnEVPost


当初、研究センターはサルバドール(バイーア州)案も取り沙汰されたが、2025年3月の段階で「バイーアとリオの両方にR&D拠点」という構想が言及され、同年10月の正式発表でリオ拠点が前進した格好だ。産業分散という国の思惑にも沿う配置である。 CPG Click Petróleo e Gás


なぜ“リオ×自動運転R&D”なのか

地理と人材の近接性
リオ連邦大学やCOPPEをはじめ、機械・制御・AIの人材プールが大きい。空港敷地内という立地は、車両・センサーの輸送や国際チームの出入国の便もある。市長が「研究・技術集積地との距離」を強調した背景には、学術界・スタートアップとの共同研究を起点に生まれるスピード感への期待がある。 InfoMoney


公道実証への橋渡し
テストトラックから閉鎖区間、公道パイロットへという階段を踏むとき、空港島のような半公共・半産業エリアは制度面での実証設計がしやすい。安全規制や保険、データガバナンスの枠組みづくりにも、市と企業が“同じ地図”を見ながら進められる利点がある。


EV市場のタイミング
ブラジルのEV・PHEV販売は直近でも伸長基調にあり、BYDは同国市場で存在感を強めている。ローカル生産とR&Dを一体化することで、車種の適地適作(道路事情・エタノール事情・気候や地形など)を迅速に回す狙いがある。 CPG Click Petróleo e Gás


SNSの受け止め:熱狂と慎重論、その分岐点

 


発表直後、ニュース投稿はX(旧Twitter)やFacebook、Instagramなどで拡散した。地元メディアや関係者のポストが相次ぎ、可視性は高かった。 X (formerly Twitter) Facebook


歓迎の声
肯定的な反応では、①高度人材の雇用創出、②リオの“テック都市”ブランド強化、③空港島ガレオンの再活性化、を評価するコメントが目立った。特に「製造(バイーア)×研究(リオ)」の役割分担を“ブラジル版シリコン・デルタ”と比喩する投稿も見られ、地域経済の底上げへの期待がにじむ。こうした論調は地元メディアの配信に付随するスレッドでも散見される。 Diário do Rio - Quem Ama o Rio Lê


慎重・批判の声
一方で、①インフラや治安を含む運用コスト、②中国企業の投資に対する地政学的懸念、③公的支援や税制優遇の透明性、といった論点を指摘する反応もあった。特に「空港再生」と「民間R&D」の線引き、データの主権・保護に関するルール設計などは、今後の実装段階で注視される。これらの論点は、関連投稿のコメント欄で繰り返し提起されている。 Facebook

*注:SNS投稿は瞬間風速的で恣意性も高い。本稿は、報じられた公式発表や主要メディアの投稿・拡散状況を基に、反応を“傾向”として整理している。


自動運転R&Dの中身:ブラジル仕様の現実解

自動運転は“ソフトウェアが主役”と見られがちだが、現地道路の舗装品質、レーンマークのばらつき、強い日照とスコール、激しい混合交通(オートバイ・バス・自転車・歩行者)など、ブラジル固有の環境適応がカギを握る。

  • センサーフュージョン:レーダー・カメラ・LiDARの最適構成を、コストと信頼性でチューニング。

  • V2X実験:空港周辺の限定通信インフラで、信号協調・優先制御などのユースケース検証。

  • エタノール混合・フレックス燃料:電動化と“低炭素液体燃料”のハイブリッド最適化(熱マネジメント・排ガス後処理)をR&Dメニューに。 InfoMoney


ガバナンスとルールメイキング

公道実証には、①安全基準(故障時フェイルセーフ)、②データの収集・匿名化・越境移転、③保険・責任分界、④サイバーセキュリティ、など多層の枠組みが要る。リオ市は空港という“規制サンドボックスに近い空間”を梃子に、段階的なルール整備を先導できる。市長が「ガレオン再開発」の文脈で語ったのは、その制度設計の回路を作りやすいからだ。 InfoMoney


経済波及:都市と国をまたぐサプライチェーン

研究拠点の立地は、車両・部品の輸入検査、試験装置の搬入、国際チームの往来を効率化する。生産側(カマサリ)との距離はあるが、試作—量産の橋渡しは空輸と海運の組み合わせで回せる。輸出志向の生産体制と合わせ、R&D成果の“リージョン横展開”が狙える点はBYDのブラジル戦略を理解するうえで重要だ。 CnEVPost


何が不確実か:タイムラインとKPI

現時点で、研究センターの開所時期や雇用規模、開発フェーズのKPI(たとえば限定エリアでのL3/L4稼働台数、シミュレーション・実車の試験比率など)は公開されていない。よって、短期的には用地整備とテストトラック建設、中期的には限定エリア走行の安全認証が進捗の物差しになる。発表各紙も「スケジュール未公表」を明記している。 InfoMoney


小さく始めて、早く回す——現実的ロードマップ(試案)

  1. フェーズ0:設計・調達
    用地造成、計測インフラ、シナリオ生成パイプラインの構築(3〜6か月)。

  2. フェーズ1:クローズド走行
    ルート追従、交差点・合流、弱い悪天候対応の完成度80%まで(6〜12か月)。

  3. フェーズ2:空港島内の限定自動運転
    物流カート/シャトルを想定。人の流れが読める定常ルートでのL4化テスト(12か月〜)。

  4. フェーズ3:市街地パイロット(優先レーン)
    バス・BRT連携や港湾物流の随伴走行など、公共インフラとの協調領域。

注:上記は公開情報を踏まえた筆者のモデルケース。実際の工程は規制や投資判断で変動する。


まとめ:ブラジルEV戦略の“頭脳”をリオに

BYDは生産=バイーア、研究=リオという二拠点体制で、ブラジル発のモビリティ・イノベーションを本格加速させる。空港という立地は、テストと制度づくりの“実装速度”を上げる装置だ。SNSの温度感は熱狂と慎重論が共存するが、少なくとも「リオが自動運転の地図に書き込まれた」ことは間違いない。次は、KPIと透明性で応える番である。 InfoMoney


参考記事

中国の自動車メーカーBYD、リオデジャネイロに自動運転車の研究センターを設立予定
出典: https://www.infomoney.com.br/business/montadora-chinesa-byd-tera-centro-de-pesquisas-de-carros-autonomos-no-rio-de-janeiro/

← 記事一覧に戻る

お問い合わせ |  利用規約 |  プライバシーポリシー |  クッキーポリシー |  クッキー設定

© Copyright ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア All rights reserved.