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「桜の代紋持ったヤクザ」とも──大阪府警捜査四課の警察官2人が家宅捜索中の暴行疑いで逮捕 OB「今の時代はダメ」の声と、揺らぐ“攻めの四課”の矜持

「桜の代紋持ったヤクザ」とも──大阪府警捜査四課の警察官2人が家宅捜索中の暴行疑いで逮捕 OB「今の時代はダメ」の声と、揺らぐ“攻めの四課”の矜持

2025年08月11日 00:04

1. 何が起きたのか──「攻めの四課」で相次いだ逮捕

2025年8月3日、大阪府警は捜査四課所属の警部補・時長力容疑者(51)、巡査部長・阪口裕介容疑者(32)を特別公務員暴行陵虐の疑いで逮捕した。容疑は7月15日夜、家宅捜索の現場で20代男性に対し、顔面への平手打ちや腹部への複数回の打撃などの暴行を加えたというもの。時長容疑者は現場責任者で容疑を否認、阪口容疑者は認めている。現場には20人以上の捜査員がいたとされ、府警は他の関与の有無も調べている。朝日新聞


事件は、国内最大級とされるスカウトグループ「ナチュラル」に対する職業安定法違反容疑の捜査で、同グループの拠点とみられた大阪市西区のレンタルオフィスを家宅捜索中に発生。捜索は21時15分ごろから同35分ごろの時間帯に行われた。朝日新聞


捜査後に逮捕されていたグループ側の男性らは、弁護士に「警察官から暴行を受けた」と申告。府警は8月1日に彼らを釈放し、押収資料についても違法収集証拠に当たる可能性が高いとして返還方針を固めたと報じられている。video.yahoo.co.jp



2. 現場で何が──スマホ暗証番号と「3〜5人に殴られた」申告

複数の報道によれば、現場では捜査員が室内で見つかったスマートフォンの暗証番号を確認しようとしたが、男性らが拒否。これを契機に暴行が発生したとされる。男性側は「捜査員3〜5人に殴られた」「無抵抗の状態で踏まれたり平手打ちされた」と訴え、顔や体のあざが確認されたという。関西テレビ放送 カンテレ朝日新聞


この「暗証番号をめぐる攻防」は、近年の捜索差押え現場で頻出する論点だ。強制処分として端末ロックを解除させる可否は、令状の範囲、供述強要・黙秘権との関係、実務運用など複合的問題をはらむ。今回、府警が押収品返還に動いた背景には、違法収集証拠排除の判断が見込まれるほど、手続の適正さに疑義が生じた可能性がある。実務的には、捜索時の取得方法が後の立証全体を揺るがし得る、典型例と言えるだろう。video.yahoo.co.jp



3. 「桜の代紋を持ったヤクザ」──“攻めの四課”の歴史的文脈

捜査四課は1961年に新設され、山口組など暴力団が絡む事件を主戦場として“攻めの捜査”で知られてきた。過去の組事務所ガサ入れの記録映像には、強い調子の号令や怒号が残る。元組長は「大阪は“焼き入れる”イメージ。桜の代紋(警察章)を持ったヤクザ」とまで表現し、元暴対刑事は「なめられたらあかん」という心理が根底にあると証言する。関西テレビ放送 カンテレ


この“強面(こわもて)の伝統”は、暴力団が実力行使をいとわなかった時代背景のもとで一定の合理性を持ち得た。一方で、暴力団対策法の施行や犯罪組織の多様化(「半グレ」や匿名・流動型の「トクリュウ」など)に伴い、従来の“押し切る”作風は、証拠管理や人権配慮、可視化・記録の要求が高まる現代的基準との摩擦を強めている。関西テレビ放送 カンテレ



4. 内部と外部の声──「挑発に乗った」「プロではなかった」

他府県の元暴対刑事は「挑発に乗ったのでは」「はめられた可能性」を指摘。大阪府警OBも「昔はガサの時に壁を殴ることもあったが、今の時代はダメ。録音録画の前提を忘れてはならない」と語る。四課経験者からは「手を出す文化はない。あくまで個人の問題」という声がある一方で、「今回は捜査としてプロではなかった」との厳しい総括もあがる。関西テレビ放送 カンテレ


さらに、当該事案の発端となった「ナチュラル」捜査への影響を懸念する声も少なくない。四課関係者は「女性を食い物にするグループの捜査の最中に起き、釈放によって“捜査はほぼポシャった”」と述べる。これは、現場の一線から見た損失の大きさを端的に物語る。関西テレビ放送 カンテレ



5. 「ナチュラル」とは何か──標的の正体

「ナチュラル」は関東発祥の大規模スカウトグループで、SNSを活用した上意下達型の連絡網をもつとされる。女性斡旋に関する違法行為が疑われ、各地でメンバー逮捕が出ている“武闘派”的側面も指摘されてきた。大阪進出が確認され、警察庁も「匿名・流動型犯罪グループ」(トクリュウ)として取り締まり強化を指示していたという。朝日放送テレビ

だからこそ、四課にとって今回の失態は痛恨だった。大阪での影響圏が拡大するなか、威信をかけた捜査での手続違反疑惑は、作戦全体の優位を手放す結果につながりかねない。朝日放送テレビ



6. 法律論の基礎──特別公務員暴行陵虐・違法収集証拠の帰結

警察官らが被疑者・被告人等に対し職務権限に基づく場面で暴行等を加えた場合に問われるのが、特別公務員暴行陵虐の罪だ。本件で府警は逮捕に踏み切り、監察室長は「誠に遺憾」とコメント。押収資料は違法収集に当たる可能性が高いとして返還方針──こうした対応は、違法な手続で得た証拠を排除する実務運用を反映する。証拠の正当性が崩れれば、関連する“毒樹の果実”の扱いも厳格化し、立件の筋道自体が細くなる。video.yahoo.co.jp朝日新聞



7. 現場運用のボトルネック──スマホとパスコード

デジタル証拠は事件の“心臓”だが、パスコードをめぐる適法手続は繊細だ。

  • 取得の任意性:被疑者の意思に反する解除強要は、供述強要・黙秘権侵害の疑義を招く。

  • 令状の具体性:差押対象・方法の明確化が不十分だと、後に違法収集のリスクが跳ね上がる。

  • 実務の分業:現場・解析・検察との連携が曖昧だと、現場判断で“越線”が起きやすい。

今回、暗証番号拒否から暴行に至ったとされる経緯は、まさに“越線”の副作用を象徴する。関西テレビ放送 カンテレ



8. 「見られている捜査」へのアップデート──再発防止の具体策

(1) 常時記録の徹底
捜索差押え時のボディカメラ・固定カメラの活用範囲を、府警規程でより具体化。「記録停止の可否とログ保全」「第三者立会いの運用」「映像の検証可能性」を明文化する。


(2) パスコード運用の標準化

  • 端末解除の要否・方法・フェーズ(現場/庁舎)を明記したチェックリスト

  • 任意開示の同意書様式と、同意撤回時の中止手順

  • バイオメトリクス使用の可否判断を含むリスク分岐表


(3) コミュニケーション訓練
挑発場面でのDe-escalation(緊張緩和)手法をロールプレイで標準訓練化。四課の“威圧”伝統とは別軸のスキルセットを整える。


(4) 監督の二重化
現場責任者と別に「手続監督」を置き、“越線”の前に止める権限を与える。


(5) 監察の即応
弁護士申告や医療所見が入った時点での暫定的職務付与制限と速やかな映像回収をルーチン化する。



9. 四課の現場感をどう継承するか──“強さ”の再定義

「暴力団・半グレ相手に“なめられない”」という現場心理は、実地の安全確保と作戦優位の本能から来る。しかし、手続の正統性は、結果の強さそのものだ。違法手続の疑いが生じれば、捜査は崩れ、組織の信用は毀損される。
元四課の「プロではなかった」という自己言及は、四課のDNAを“暴力性”ではなく緻密さと胆力へ更新せよというメッセージに他ならない。関西テレビ放送 カンテレ



10. タイムラインで振り返る

  • 7月15日 21:15〜21:35頃:大阪市西区のレンタルオフィスで家宅捜索(対象は「ナチュラル」)。現場に20人以上。朝日新聞

  • 同夜〜16日未明:関係者3人を職安法違反容疑で逮捕。後に暴行被害を弁護士へ申告。朝日新聞+1

  • 8月1日:府警、逮捕者を釈放。押収品返還方針。video.yahoo.co.jp

  • 8月3日:四課の時長・阪口両容疑者を逮捕。朝日新聞

  • 8月5日:両容疑者送検。関西テレビ放送 カンテレ

  • 8月8日以降:他の男性2人の被害申告、防犯カメラ映像の有無など追加報道。朝日新聞毎日新聞

  • 8月10日:背景と波紋を伝える特集。「桜の代紋持ったヤクザ」「今の時代はダメ」など証言が相次ぐ。関西テレビ放送 カンテレ



11. Q&A:このニュースの核心ポイント

Q1:なぜ“違法収集”が問題なの?
A:違法手続で得られた証拠は公判で排除され得る。排除されれば立証の屋台骨が崩れ、関連証拠や捜査自体もダメージを受ける。今回は返還方針が報じられ、影響は大きい。video.yahoo.co.jp


Q2:四課は“乱暴”なの?
A:歴史的に“攻め”の気風があり、強い臨場マネジメントが評価されてきた一方、現代の可視化時代では発想の転換が要る。OBの「今の時代はダメ」という言葉は、アップデートの必要性を示す。関西テレビ放送 カンテレ


Q3:「ナチュラル」捜査はどうなる?
A:釈放と押収品返還で立て直しが必要。再構築には適正手続の徹底が前提となる。video.yahoo.co.jp朝日放送テレビ


Q4:スマホのパスコードは強制できる?
A:現場での強制は重大な適法性リスクを伴う。手続の具体性・同意の任意性・記録化が鍵。今回の事案はそれが問われた形だ。関西テレビ放送 カンテレ



12. 結び──“強さ”の更新へ

「四課の矜持」と「適正手続」は対立概念ではない。むしろ、正しい手続きに裏打ちされた強さこそが、暴力性に頼らない威信を組織にもたらす。捜査の質は、現場の言動一つ、押収一つ、記録一つで変わる。今回の痛恨を、次の標準に変えられるか──四課だけでなく、全国の現場が試されている。


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