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「梅雨になると朝がつらい」――中学生の10人に1人が悩む“起立性調節障害”のリアルと対策

「梅雨になると朝がつらい」――中学生の10人に1人が悩む“起立性調節障害”のリアルと対策

2025年07月02日 14:18

目次

  1. はじめに――「朝起きられない」は甘えではない

  2. 起立性調節障害(OD)とは

  3. 梅雨とOD:気圧・湿度・日照不足の三重苦

  4. 主な症状と診断プロセス

  5. 統計で読む日本の10代――罹患率・男女差・欠席影響

  6. 国際比較:POTSやDelayed Sleep Phaseとの違い

  7. 医療的アプローチと最新デバイス

  8. セルフケア10か条――家庭で今日からできること

  9. 学校現場の支援――欠席配慮とICT活用

  10. 保護者・教師のためのQ&A

  11. 未来展望――AI・ウェアラブルがもたらす新支援

  12. まとめ――「朝」の壁を越えて



1. はじめに――「朝起きられない」は甘えではない

「朝が弱いのは性格」と片づけられてきた症状の裏に、自律神経の機能不全があることが明らかになりました。**日本小児心身医学会ガイドライン(2006)**では、思春期の不登校要因の主要疾患としてODを位置付けています。梅雨時は症状悪化の相談が約1.6倍に増えるとも報告されており、家族単位での理解が不可欠です。asahi.com




2. 起立性調節障害(OD)とは

ODは、立位への体位変換時に血圧・脈拍調節がうまく働かず、脳血流が低下することで頭痛・めまい・倦怠感などを起こす「心身症」です。欧米ではPostural Orthostatic Tachycardia Syndrome(POTS)等と重なる概念として扱われます。

日本のガイドラインでは4つのサブタイプ(起立直後性低血圧・体位性頻脈症候群など)が定義され、診断には「新起立試験」と呼ばれる10分間の負荷テストが用いられます。pubmed.ncbi.nlm.nih.govclinicplus.health




3. 梅雨とOD:気圧・湿度・日照不足の三重苦

  • 低気圧:内耳が気圧低下を検知すると副交感神経が優位になり血管拡張→血圧低下。

  • 高湿度:発汗による体温調節が難しくなり、循環負荷が上昇。

  • 日照不足:メラトニン分泌が乱れ、概日リズムが後退。


    これらが重なる梅雨は、OD児にとって「年間最大の難所」といえます。天気アプリで気圧変化を把握し、前日夜から水分・塩分補給を意識する「気象病対策」が推奨されます。odod.or.jpxn--u9j540g6c084dvtk0s9al79abfh.com




4. 主な症状と診断プロセス

11のチェックリスト(立ちくらみ・動悸・午前中の強い倦怠感など)のうち3項目以上該当すればODを疑い、問診・血液検査で他疾患を除外→新起立試験で確定します。軽症例は「午後から元気になる」ため怠学と誤解されやすく、早期診断が鍵となります。asahi.com




5. 統計で読む日本の10代――罹患率・男女差・欠席影響

最新調査では中学生の約10%、女子は男子の1.4倍という比率が報告されました。不登校例の約30~40%がOD関連とされ、学力格差・自己肯定感低下が長期化要因に。保健室登校・オンライン授業など柔軟な学習形態が有効です。english.kyodonews.netasahi.com




6. 国際比較:POTSやDelayed Sleep Phaseとの違い

欧米で議論されるPOTSは心拍上昇に重きが置かれ、日本のODは血圧低下症状も幅広く包含します。さらに北欧で研究が進むDelayed Sleep Phase Disorder(DSPD)は概日リズム障害を中心とし、気圧要因は限定的。翻訳読者には、この概念差を踏まえて読んでいただくと理解が深まります。physio-pedia.com




7. 医療的アプローチと最新デバイス

  • 薬物療法:ミドドリン塩酸塩、βブロッカー等で循環調整

  • 非薬物療法:昇圧ソックス、体幹筋トレ、段階的起立訓練

  • 新デバイス:名古屋大発の携帯型脳血流モニターが臨床試験段階に入り、症状の可視化と学校への共有が期待されています。english.kyodonews.net




8. セルフケア10か条――家庭で今日からできること

  1. 朝起床30分前にカーテンを自動開閉し光刺激を導入

  2. 起床直後200 mLの塩分入り経口補水液

  3. リビングでの軽いスクワット10回

  4. 朝食に高タンパク+低GI

  5. 昼休みに屋外散歩10分

  6. 夜20時以降のカフェイン制限

  7. 就寝1時間前はデバイスのブルーライトカット

  8. 週3回の水泳・自転車など有酸素運動

  9. 気圧低下予報日の前夜は入浴で末梢血管トレーニング

  10. 状態記録アプリで体調と天候を可視化




9. 学校現場の支援――欠席配慮とICT活用

保健室登校や午後登校の選択肢に加え、同期型オンライン授業・録画配信で学習機会を確保した自治体の進級率は96%に上りました。教員研修でOD理解を深めると、欠席連絡に伴う心理的ハードルも低減します。setagayanaika.com




10. 保護者・教師のためのQ&A

Q1:運動は逆効果では?
A:激しい競技は避けるが、循環を促す軽運動は推奨。

Q2:午後は元気なのに学校へ行けと言えないの?
A:無理強いは自律神経をさらに乱す。段階的復帰を。

Q3:市販のエナジードリンクは?
A:カフェイン依存・睡眠相遅延を招きやすく注意。




11. 未来展望――AI・ウェアラブルがもたらす新支援

AI解析で睡眠・心拍・気圧を統合管理するアプリが2026年春にリリース予定。医師と連携した“デジタル処方箋”が、学習・生活リズムを個別最適化し「遅刻ゼロ」実証が期待されています。




12. まとめ――「朝」の壁を越えて

ODは「病気」でも「怠け」でもなく、自律神経のバランス障害という医学的課題です。梅雨を乗り切るには、気象要因への予防的アプローチと、学校・家庭・医療の三位一体支援が不可欠。翻訳を通じて海外の読者にも、文化・気候背景の異なる支援策を持ち寄り、子どもたちが「朝」の壁を越えられる社会づくりを呼びかけます。



参考記事一覧

  • 朝日新聞「朝起きられない…中学生の10人に1人が発症、梅雨時期に悪化」(2025年6月30日) asahi.com

  • 朝日新聞「起立性調節障害、中学生の10人に1人が発症 求められる親の覚悟」(2025年6月29日) asahi.com

  • Kyodo News “Japan team creates device to measure dizziness symptoms in children”(2025年6月15日) english.kyodonews.net

  • 日本小児心身医学会「小児起立性調節障害診療ガイドライン」(改訂版) pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

  • Clinic Plus「起立性調節障害(起立性低血圧)」解説ページ(2024年) clinicplus.health

  • odod.or.jp「季節や気圧によって起立性調節障害の症状が悪化」特集(2023年) odod.or.jp

  • ぬくもり整骨院「起立性調節障害と低気圧で悪化する?」(2024年) xn--u9j540g6c084dvtk0s9al79abfh.com

  • Physio-pedia “Postural Tachycardia Syndrome (POTS)” overview(2023年改訂) physio-pedia.com

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