メインコンテンツにスキップ
ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア ロゴ
  • 記事一覧
  • 🗒️ 新規登録
  • 🔑 ログイン
    • English
    • 中文
    • Español
    • Français
    • 한국어
    • Deutsch
    • ภาษาไทย
    • हिंदी
クッキーの使用について

当サイトでは、サービスの向上とユーザー体験の最適化のためにクッキーを使用しています。 プライバシーポリシー および クッキーポリシー をご確認ください。

クッキー設定

クッキーの使用について詳細な設定を行うことができます。

必須クッキー

サイトの基本機能に必要なクッキーです。これらは無効にできません。

分析クッキー

サイトの使用状況を分析し、サービス向上に役立てるためのクッキーです。

マーケティングクッキー

パーソナライズされた広告を表示するためのクッキーです。

機能クッキー

ユーザー設定や言語選択などの機能を提供するクッキーです。

USの圧力と国内防衛のはざまで:“迂回”は許さない - 対中輸入にメス、メキシコが選ぶ現実解

USの圧力と国内防衛のはざまで:“迂回”は許さない - 対中輸入にメス、メキシコが選ぶ現実解

2025年08月29日 02:46

1. 何が起きたのか:報道ベースの“関税強化”観測

2025年8月下旬、複数メディアがメキシコ政府が中国からの輸入品に対する関税を引き上げる方針を2026年の予算提案に盛り込む予定だと報じた。対象は自動車、繊維、プラスチックなど幅広いカテゴリーで、一部報道では他のアジア諸国にも拡大し得るとされる。現時点で公式な最終決定や税率は未確定で、今後の国会提出・審議のプロセスで修正される可能性も残る。


この動きのトリガーとしてたびたび指摘されるのが、米国による強い働きかけだ。トランプ政権は、北米域内のサプライチェーン強靭化を掲げ、「中国製品の“抜け道”としてのメキシコ」に警戒感を強めてきた。メキシコが対中関税を引き上げれば、政治的には**米国の要求に歩調を合わせる“善意のシグナル”**になり得る。


2. “フォートレス北米”とUSMCA再検証:時間軸のプレッシャー

2026年にはUSMCA(米墨加協定)の6年見直しが控える。米国は協定の原産地規則や投資・補助金、デジタル課税、そして対中依存の度合いまで総点検の構えだ。メキシコがこのタイミングで関税強化を打ち出す意義は小さくない。北米の生産網を域内回帰させる“フォートレス北米”の一貫として、対中調達の抑制を示せば、再検証交渉でのカードになる可能性がある。


また、2024年の歳出拡大を受けてメキシコの財政赤字は拡大。関税引き上げは歳入確保の副次効果も見込める。もっとも、関税収入は景気や輸入量次第で変動が大きい。財政の安定財源としては限定的であることも冷静に見ておきたい。


3. すでに始まっている「静かな関税の時代」

ここ数年、メキシコはFTA非締結国からの多様な品目に5〜50%の関税を適用してきた(繊維・履物・鉄鋼・化学・ガラス・木製品など)。中国製EV・自動車にも15〜20%程度の関税がかかる局面が増え、越境ECに対しても通関・課税の強化が段階的に進んでいる。今回の「対中関税“追加”観測」は、その延長線上の強化と捉えるのが妥当だ。


4. 誰が得をして、誰が痛むのか

  • 得をする可能性が高い主体

    • 国内製造業(鉄鋼・繊維・家具・自動車部材):価格面の防波堤が厚くなり、不当廉売(ダンピング)や過少申告への抑止になる。中長期には設備投資と雇用維持にプラスに働く余地。

    • 北米サプライチェーンに組み込まれた企業:**原産地規則適合(USMCA準拠)**を満たす生産回帰のインセンティブが高まる。

  • 打撃を受けやすい主体

    • 消費者:自動車・家電・衣料・日用品などの価格上昇は避けにくい。特に中国ブランドEVの初期費用が上がり、普及速度が鈍化する懸念。

    • 中国からの投資計画:完成車・部材の対墨投資や在墨組立→対米輸出モデルの再計算が進む。対米政治リスクを織り込み、投資凍結・延期の判断も。

    • 越境EC:SHEIN・Temu等の価格メリットが圧縮。通関の厳格化・税率引き上げで**“小口でも割安”**の魅力が薄れる。


5. 自動車セクターがカナリア:BYDほか中国勢の“価格数式”

メキシコは2025年に中国車の最大輸出先となったとされる。BYD、奇瑞(Chirey)などの販売は低価格×装備充実で急伸してきたが、関税強化が現実化すれば、値付けの再構築が避けられない。関税=原価に乗るコストであり、値上げで需要が落ちれば販売台数のレバレッジも逆回転する。


他方、現地生産・現地調達比率を高め、USMCAルールを満たす設計に切り替えれば、関税影響は薄められる。だがソフトウェア起源や電池原材料まで見られる昨今の“精緻な原産地規則”下では、コストもサプライ網も簡単には作り替えられない。関税引き上げ=参入障壁というメッセージの効果は大きい。


6. SNSの反応:三つの“声”に分かれるタイムライン

関税強化観測に対し、SNSではおおむね三つの系統に分かれた議論が観察できる。

  1. 産業守勢派:業界・政策の関係者からは「雇用と付加価値を守るには必要」「ダンピング対策として妥当」との声。業界団体の投稿や声明では、対米関税の逆風も踏まえた域内連携の強化が呼びかけられた。

  2. 消費者負担懸念派:エコノミストやユーザーからは「インフレ圧力」「低所得層への逆進性」を懸念する投稿が目立つ。中国ブランドEVや衣料の値上げ、越境ECの“手軽な安さ”の揺らぎに敏感な反応だ。

  3. 地政学リスク回避派:国際政治の観点から「USMCA再検証」「米政権の対中強硬」に合わせた現実的選択との評価。“フォートレス北米”という合言葉で対中依存の縮小を是とする見方が多い。

※ 具体例(抜粋、要旨):

  • 自動車工業会(AMIA)は、米国の関税連鎖に対話と協調を求める投稿をXで発信(要旨)。

  • エコノミストのGabriela Siller氏は、中国の輸入シェア上昇→物価圧力に言及し、通関・課税の厳格化を巡る注意喚起を発信。

  • BYDのファングループでは、来年の値上げを織り込む見方が共有され、購入タイミングを巡る議論が活発化。


※SNSはローカル言語・コミュニティごとに温度差があり、**消費者目線(値上げ懸念)と産業・外交目線(保護と同盟管理)**の“二階建て”でタイムラインが動いているのが特徴だ。


7. 生活者への波及:価格、在庫、選択肢

短期的には、在庫のある製品は据え置き、次回入荷分から価格改定というパターンが多い。自動車は年次改良やモデルイヤー切替と連動するため、ラグを伴う上昇になりやすい。衣料・雑貨は越境EC→小口配送の価格ロジックが崩れやすく、送料・税・手数料の総額が目に見えて上がる可能性がある。


一方、国内メーカーや在墨外資のシェア回復が起こると、競争の質が変わる。価格競争から、納期・アフターサービス・ブランド信頼性といった非価格要因の比重が上がるだろう。長期的に見ると、賃金・生産性向上と抱き合わせで内需の厚みをつくれるかが問われる。


8. 政策のツボ:三つの設計ポイント

  1. 対象品目の細分化:同じ「繊維」でも原料→糸→生地→縫製品で価格弾力と雇用寄与が異なる。サプライチェーン段階ごとの最適関税が鍵。

  2. 暫定措置×評価ループ:半年〜1年ごとに価格・雇用・投資の指標で効果測定し、適正水準をチューニング。過剰保護→競争力低下を避ける。

  3. 通関厳格化とデジタル化:過少申告・HSコード付替えへの対策として、AIリスクスコアリング+税関データ連携を強化。正直者が損をしない制度設計へ。


9. 日本企業への示唆

メキシコは日系サプライチェーンの要衝。対中関税強化は、部材の原産判定やBOM再設計を迫る。現地化率の見直し、第三国→メキシコ迂回のコンプライアンスリスク、越境ECの価格改定など、日本企業にとっても実務的インパクトは大きい。**“北米最適化”**を軸に、調達・物流・税務の総合再編が求められる。


10. 今後のシナリオ

  • シナリオA:着実な引き上げ(確度:中)

    • 自動車・繊維・プラから先行、他品目にも段階拡大。USMCA再検証までに“実績”を積む。

  • シナリオB:交渉カード化(確度:中)

    • 税率・対象を縮減しつつ、対米交渉で他の譲歩と交換。象徴効果を優先。

  • シナリオC:見直し・棚上げ(確度:低〜中)

    • 国内物価や業界反発が強まり、緩やかな改定に後退。物流・通関厳格化に注力。


参考記事

メキシコ、米国の要請を受けて中国からの輸入品に関税引き上げへ
出典: https://financialpost.com/pmn/business-pmn/mexico-set-to-raise-tariffs-on-imports-from-china-after-us-push

Powered by Froala Editor

← 記事一覧に戻る

お問い合わせ |  利用規約 |  プライバシーポリシー |  クッキーポリシー |  クッキー設定

© Copyright ukiyo journal - 日本と世界をつなぐ新しいニュースメディア All rights reserved.