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“Chromeキラー”は誤解?Google新実験ブラウザ「Disco」がタブを“アプリ”に変える日

“Chromeキラー”は誤解?Google新実験ブラウザ「Disco」がタブを“アプリ”に変える日

2025年12月12日 20:31

“Chromeキラー”は本当か?Googleが放つ実験的AIブラウザ「Disco」とGenTabsの衝撃

2025年12月、Googleが実験プラットフォーム「Google Labs」で、新しいブラウザ体験「Disco」と、その中核機能「GenTabs」を公開した。見出しでは“Chromeキラー”と煽られがちだが、Google側の説明はむしろ逆で、「Chromeを置き換えるため」ではなく“未来のブラウジング”を検証するための実験だ。NDTV Profit


まず押さえておきたいのは、NDTV Profitが「Search Labs」と表現している一方で、公式発表は「Google Labs(Labs)」として案内され、待機リストもLabsページから登録する形になっている点。呼び方は違っても、「一般公開プロダクト」ではなく“実験として配る”という性格は共通している。NDTV Profit


ポイントは、「検索してリンクを開く」だけだったブラウザを、“目的達成のための道具を作る場所”へ変えようとしていること。GenTabsは、あなたが今開いているタブ(+会話コンテキスト)を材料に、旅行計画、献立作り、学習、比較検討などのための“ミニWebアプリ”をその場で生成する。labs.google



何が発表された?――DiscoとGenTabsを一言で

  • Disco:Google Labs上の“実験的ブラウザ”。キャッチコピーは「Take the web for a fresh spin」。待機リスト(先行提供)から利用する形をとる。labs.google

  • GenTabs:Discoの最初の目玉機能。開いているタブを“素材”にして、カスタムでインタラクティブなアプリ(タブ)を自動生成する。labs.google

公式ページが並べる例は「太陽系を探索」「旅行を計画」「献立を作る」「庭づくりを計画」など。従来の“調べもの”が、最初から目的別の画面に組み替わるイメージだ。labs.google



“タブ地獄”をアプリに組み替える――GenTabsの仕組みをもう少し具体的に

Google公式ブログは、「オンラインのタスクが複雑化して、調べもののために大量のタブを開くフラストレーションがある」と前置きした上で、Disco/GenTabsを「現代のWebに向けて“ブラウジングと構築”を再考するための実験」と位置づける。blog.google


仕組みの中核は次の3点だ。

  1. コンテキストを読む
    GenTabsは、ユーザーの目的を“開いているタブとチャット履歴”から理解し、タスク完了のためのインタラクティブなWebアプリを生成する。blog.google

  2. ノーコード、自然言語で調整
    「コードは一行も書かなくていい。必要な道具を説明し、自然言語で調整する」というのが公式の言い方。つまり、UIを“作る”行為がプロンプトと会話に寄っていく。blog.google

  3. Webへのリンク=グラウンディング
    「生成要素は必ずWebにひもづき、元ソースにリンクする」とGoogleは明言する。ここは“もっともらしいけど根拠が分からない”生成AI体験への反省が透けて見える。blog.google


デモで見えた体験:調べる→整理する→意思決定する、を一画面で

The Vergeが紹介したデモでは、Discoの左サイドバーから「Project」を作り、チャット欄に「日本旅行を計画したい」と入力すると、関連タブを開きつつ、旅程作成のようなインタラクティブ画面(GenTab)を生成したという。ユーザーが新しいタブ(ホテル、観光地、移動手段など)を開くほど、GenTabがその情報を取り込み、内容を更新する。The Verge


NDTV Profitが触れた別の例(Burlington旅行)でも、天気・アクティビティ・レストラン・観光などをまとめたプランナー画面を作れたとされ、用途の方向性は一致している。NDTV Profit


Googleブログによれば、早期テスターは「1週間の献立」「桜を見る日本旅行」「小学生に惑星を教える」など“目的別のアプリ”をすでに作っているという。blog.google



“Chromeキラー”は誤解?――Google自身が強調する「置き換えではない」

NDTV Profitの記事は「Not A Chrome Killer」として、DiscoがChromeの代替として作られているわけではなく、社内ハッカソンから始まった実験だと伝える。NDTV Profit


実際、Chromeチームを率いるParisa Tabrizは「Discoを一般向けブラウザだとは考えていない」と語り、目的は“タブから、いま必要なことを助けるパーソナライズされたアプリを作る体験”だと説明している。The Verge


さらに9to5Googleは、DiscoがChrome同様にChromiumベースであることにも触れている。つまり「別物に見えるが、土台は近い」。成功した機能がChromeへ逆輸入される可能性を、公式ブログも「Discoで生まれた有望なアイデアは将来より大きなGoogle製品に入るかもしれない」と表現している。9to5Google



便利そうで、怖い。注目ポイントは4つ

1) “検索”から“構築”へ:ブラウザがUIビルダーになる

旅行の例でいえば、天気・混雑・移動・宿・地図・日程――これらは従来、別々のサイトとタブを行き来して自分で統合していた。GenTabsは、その統合を“生成UI”として前に出す。NDTV Profit


2) “グラウンディング”の設計:リンクを開かせるAIブラウザ

Discoの面白いところは、AIが答えを出すだけで終わらず、タブを開く行為を「精度を上げる入力」にしている点。The Vergeは、チームがユーザーにWebを開かせる方向へ設計を調整した、と報じている。The Verge


3) 永続性と共有:GenTabは“作品”になるのか、“使い捨て”なのか

The Vergeが投げかけた問いは本質的だ。GenTabはURLを持つ“共有可能なWebアプリ”なのか、閉じたら消える“瞬間ツール”なのか。Google側もまだ確答できず、実験で探っている段階だという。The Verge


4) プライバシーと文脈:開いているタブをAIが読むことの重さ

GenTabsが力を発揮するほど、前提として「開いているタブ(+会話履歴)」がAIに渡る。便利の代償として、利用者が「どの情報が読まれるのか」「どこまで保存されるのか」を納得できる設計が必要になる。blog.google



AIブラウザ戦争の中で、Discoは何が違う?

ここ1年ほどで「AI搭載ブラウザ」は一気に増えた。多くは、ブラウザにチャットを載せたり、ページ要約を強化したり、エージェントがフォーム入力を代行したり――つまり“既存ブラウジングの上にAIを足す”方向に向かっている。


Discoは少し毛色が違う。The Vergeは「多くのAIブラウザと違って、Discoは実際にサイトを開いて見てほしがっている」と指摘し、タブを開くことがGenTabsの“グラウンディング”になると説明している。The Verge


言い換えると、Discoは「Webを置き換える」のではなく、「Webを材料に“自分用の作業画面”を組み立てる」モデルに賭けている。

この違いが大きいのは、AIが生成したUIが“外部のWeb”とどう共存するか、という問題に直結するからだ。生成AIが答えを全部飲み込んでしまうと、サイトへの送客が減り、Webの経済が痩せる。逆に、タブを開き、元ソースへリンクし、ユーザー自身が情報を足すほど良くなるなら、少なくとも「Webを読む行為」を完全には捨てない。blog.google



具体的に何ができそう?――“用途別のテンプレ”を超える使い道

公式の説明では、GenTabsは「タスクによっては、ユーザーが思いついていない生成アプリの提案もする」とされる。つまり、旅行・学習・献立といった分かりやすい用途に限らず、「いまのタブ集合が示している“やりたいこと”」を先回りしてくる可能性がある。blog.google


The Vergeのデモ例も、旅行や学習だけではない。人体の足のモデルを作る、引越しの見積もりや比較表を作る、といった“調べる+計算する+比較する”系の仕事を、ひとつのプロジェクトにまとめていた。The Verge


ここから先は筆者の見立てだが、日本の生活動線に落とすなら、例えばこんな領域がハマりやすい。

  • 家電・ガジェットの比較:レビュー、公式仕様、比較記事のタブを開き、比較表+購入判断メモを自動で組む

  • 旅行の細部:観光地の混雑、天候、営業時間など“細かい条件”をタブで集め、旅程に自動反映

  • 学習と復習:参考記事・動画・スライドを開き、用語カードや小テスト化(“自分が読んだ資料”で作るのがポイント)


ポイントは「検索結果をまとめる」ではなく、「自分が開いた一次情報を中心に、意思決定できる形へ“整形”する」こと。GenTabsがうまく回れば、タブは“散らかる原因”ではなく“精度を上げる素材”になる。The Verge



それでも残る不安:タブを読むAIと、信頼の設計

SNSで出やすい懸念は、大きく2つに分かれる。

  1. プライバシー
    GenTabsは「開いているタブとチャット履歴」を理解して動く。便利さの源泉が、そのまま不安の源泉でもある。blog.google
    利用者側が“どの範囲が解析対象か”を直感的に把握できないと、仕事や個人のセンシティブな調べものには使いづらい。

  2. 正確性と責任
    リンクを提示する設計は一歩前進だが、それでも生成UIは「誤った統合」を起こしうる。例えば営業時間や料金のような“数字”、ルールや規約のような“細則”は、1つの誤りが行動ミスに直結する。
    今後の改善では、参照元の明示だけでなく、更新日時、差分、信頼度の扱いが問われるだろう。


Google自身も「まだ早期で、完璧には動かない」「小規模なテスターから始める」と書いており、実験であることを前提にしている。blog.google



SNSの反応:期待が先行、ただし「愛せるかは分からない」

公開直後のSNS(主に公開閲覧できたLinkedIn投稿)では、“ブラウザの再発明”への期待が目立つ。

  • 「ゲームチェンジャーになりそう」:Somesh Mohapatra氏は、開いているタブからインタラクティブなWebアプリを作れる点を「game changer」と表現し、待機リスト登録を報告している。LinkedIn

  • 「新しいものを出すワクワク」:開発側のAyman A.氏は、Discoを“新しいWeb体験のためのdiscovery vehicle”と呼び、GenTabsが「目標→タブ→カスタムなインタラクティブタブ」を生み出すと説明。LinkedIn
    Armina Foroughi氏も、Discoを“discovery”の略だと紹介し、GenTabsが「目標+開いているタブ」をGemini 3で“機能するWebアプリ”に変えると述べている。LinkedIn
    コメント欄には「すごい」「早く使いたい」「デモが美しい」といった反応が並ぶ。LinkedIn

  • 「好きになるか嫌いになるか分からない」:一方でJeff Keltner氏は「魅力的だが、好きになるか嫌いになるか分からない」と慎重な姿勢を見せつつ、従来の“ブラウザにLLMを足しただけ”より大胆な挑戦として肯定的に捉えている。LinkedIn


Reddit側はまだ立ち上がり段階だが、コミュニティには「発表されたリリース日(予定)は?」といった“触りたい”空気も見える。Reddit
また、まとめ投稿では「タブの束からツールを生成する」「成功すればChromeに取り込まれるかもしれない」といった見立ても語られていた。Reddit



これからの焦点:Discoは「体験の実験」から「日常の道具」になれるか

Disco/GenTabsが刺さるかどうかは、結局のところ“タブ地獄”をどれだけ減らせるかに尽きる。
そのためのチェックポイントは大きく4つだ。

  1. 配布と対応環境:現状は待機リスト方式で、まずmacOSから。触れる人が増えないと学習も改善も進みにくい。blog.google

  2. 生成の品質:旅行・学習・比較のどれで“毎日使うレベル”に達するか。タブを開くほど良くなる設計は、逆に「最初の一発目が弱い」問題を抱えやすい。The Verge

  3. 共有とエクスポート:GenTabの内容を、Docs/Sheets/カレンダー等へどう移すか。Google自身も、重要データを外へ出す導線が必要だと示唆している。The Verge

  4. 透明性と同意:どのタブや履歴が使われたのか、ユーザーが理解・制御できるか。ここを誤ると、便利さより不安が勝つ。blog.google


“検索して読む”時代のブラウザは、情報の入口だった。

Discoが狙うのは、情報を材料にして“目的達成のための画面”を組み立てる、いわば作業台としてのブラウザだ。Chromeキラーかどうかより先に、私たちの「ブラウジング=閲覧」という常識が揺さぶられている。



参考記事

Chromeキラー?GoogleがSearch Labsで最新のAI駆動ブラウザを発表
出典: https://www.ndtvprofit.com/technology/chrome-killer-google-debuts-its-latest-ai-driven-browser-in-search-labs

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