AIに振り回されない人は、こう聞いている:ChatGPTプロンプト10の裏技

AIに振り回されない人は、こう聞いている:ChatGPTプロンプト10の裏技

はじめに:ChatGPTは“賢い”のに、なぜ失敗するのか

ChatGPTは、こちらが投げた言葉をそのまま受け取って「それっぽい最適解」を返してきます。ここが便利な反面、雑な聞き方をすると雑な答えが返る——この当たり前が、意外と見落とされがちです。


ZDNETの記事が伝えているのは、裏ワザというより「AIに誤解させないための作法」。言い換えるなら、人間の部下に仕事を頼むときの指示術に近いものです。


そしてSNSの反応を見ても、「ChatGPTがダメなんじゃなくて、こちらの聞き方がダメなことが多い」「ただし、AIは自信満々に間違えることもある」という両方の声が混ざっています。つまり、“出力品質を上げる技術”と“事故を防ぐ技術”のセットが必要、という話です。



1. 抽象語を捨てて「具体」を置く

「いい感じに」「分かりやすく」「それっぽく」——この手の言葉は、AIにとって自由度が高すぎます。
具体化のコツは3点です。

  • 目的:何のために使う文章か(例:社内提案、SNS投稿、採用面接)

  • 読者:誰に向けてか(例:初心者、意思決定者、現場担当)

  • 期待水準:何が“良い”のか(例:結論先、箇条書き、根拠付き、反論込み)



×「マーケの施策案を出して」
○「BtoB SaaSの無料トライアル登録を増やす。予算月30万円、期間6週間。実行手順とKPI、想定リスクもセットで5案」



2. 前提条件と背景情報を“最初に”渡す

ChatGPTは背景を勝手に補完します。補完が当たれば神、外れれば事故。
だから、先に“世界観”を固定します。

  • 現状(何が起きているか)

  • 制約(時間・予算・ルール・使える手段)

  • 望まないこと(NG例や地雷)


背景を増やすほど長くなりますが、結果的にやり直しが減って速くなる、というのがポイントです。



3. 出力フォーマットを先に指定する

「記事で」「表で」「結論→理由→具体例で」など、形を指定するとブレが減ります。
特に効果が大きいのは次の指定です。

  • 見出し構成(h2/h3相当)

  • 箇条書きの数(例:各項目3つまで)

  • 文字数(例:導入200字、各節400字)

  • トーン(例:敬体、断定強め、SNS向け)


フォーマットが決まると、AIは迷わず埋めに行けます。



4. 役割(ペルソナ)を与えて視点を固定する

「あなたは編集者」「あなたは情シス担当」「あなたはCFO」など、役割を与えると、情報の取り方・言葉選び・リスク感度が変わります。


コツは“肩書き”だけでなく、経験年数や成果まで指定すること。


「あなたはSaaS企業で10年、BtoBマーケを担当し、リード獲得とナーチャリングを両方回してきた責任者です」



5. 制約条件を“ハッキリ”書く(やらないことも含む)

制約は品質を下げるどころか、むしろ上げます。
理由は簡単で、制約がないとAIが“最も広い正解”を出してしまうから。

  • 使っていい媒体(X、note、プレス、YouTubeなど)

  • 予算上限

  • 使えない表現(誇大広告、断定、医療効能など)

  • 法務・コンプラ上の注意


「リンクは本文に入れない」などのルール指定も、ここに含めると崩れにくいです。



6. 良い例・悪い例を見せて、採点基準を共有する

文章の好みは人によって違います。AIは“あなたの好み”を推測するしかない。
そこで、短くてもいいので例を渡して基準を揃えます。

  • 良い例(このテンポ、この語彙、この密度)

  • 悪い例(この言い回しは嫌、抽象が多いのはNG)


これは、実務での「参考記事これ」みたいな指示に近いです。



7. 一発で仕上げない。工程を分けて“段取り”させる

「まず構成案」「次に見出しごとに要点」「最後に本文」——この分割は強いです。


AIは、完成品を一気に作ろうとすると、途中で整合性が崩れたり、都合よく話を埋めたりします。


工程を分けると、チェック可能な中間成果物が生まれ、修正もラクになります。



8. 先に質問させる(不足情報を洗い出す)

地味に効くのがこれです。


「回答する前に、必要な質問をして」と言うだけで、AIが不明点を列挙します。
結果として、こちらも要件整理ができ、“聞き直し地獄”が減る



9. 反復改善(リライト指示)を前提にする

一発で完璧を狙うより、「叩き台→修正」を前提にした方が速い。
修正指示は、次の型が便利です。

  • どこが嫌か(抽象、長い、弱い、硬い)

  • どうしたいか(具体化、短く、強い結論、例を追加)

  • 何を残すか(この比喩は残す、構成は維持)



10. 自己検証させる(間違い・抜け・前提を点検)

SNSでも特に強調されがちなのが、「AIは平気でそれっぽく嘘を混ぜる」問題。
ここはプロンプトでかなり改善できます。

  • 「自分の回答の弱点を3つ挙げて」

  • 「事実と推測を分けて」

  • 「前提が崩れるケースは?」

  • 「不確かな点は不確かと明記して」


この“セルフ監査”を最後に入れるだけで、危ない断定が減ります。



SNSの反応:称賛と警戒がセットで語られている

今回のZDNET記事がSNSでシェアされると、反応は大きく2系統に分かれました。

 


A. 「結局、プロンプトで決まる」派

Redditでは、AIの回答品質をめぐって「それは“聞き方”が悪いだけでは?」という趣旨の返しがあり、プロンプト改善記事へのリンクが“根拠”として貼られていました。つまり、うまくいかない体験があっても、改善余地はユーザー側にもあるという温度感です。


B. 「鵜呑みは危険、検索と併用が必須」派

同じスレッド内でも、AIがシステムを壊すような提案をしてしまう、ハルシネーションで危険なコマンドを提示し得る、といった警戒が繰り返し述べられていました。結論としては「AIチャット+Web検索+ダブルチェック」という運用が現実的、という話に落ち着いています。


C. LinkedInでは“仕事術”として共有される

LinkedIn上ではZDNET記事を「AIが作り話をし得る前提で、結果を良くするためのプロンプト習慣」として紹介する投稿が見られ、業務利用の文脈(効率化・品質安定化)で拡散されていました。



まとめ:10のコツは「速さ」よりも「やり直しを減らす技術」

ZDNETの記事が言う“早く良い結果”とは、タイピングを短くすることではなく、やり直し回数を減らすことです。
具体化し、前提を渡し、フォーマットを指定し、工程を分け、最後に自己検証する。これだけで、ChatGPTは「便利なおもちゃ」から「実務に耐える相棒」に寄ってきます。


同時に、SNSが示す通り、AIは万能ではありません。プロンプトで賢くなっても、最後は人間の確認が必要。この前提を忘れない人ほど、AIの恩恵を大きく取れているように見えます。



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